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産休・育休中の副業やリスキリングは可能?

産休・育休中の母親が副業やリスキリングをすることは可能なのか、について、私の体験を書いてみたいと思います。

私は38歳、普段は外資系企業のフルタイム社員ワーママで、現在は育休中。4歳の男の子と0歳2ヶ月の女の子の母です。

プレママのなかには、産休・育休中に副業やリスキリング、資格取得に新しい趣味など、育児以外のことに挑戦してみたいと思っている人もいるかと思います。

私は、1回目の産・育休でも、今回の2回目の産・育休でも、副業に取り組んでいます。

私の経験から言うと、正直、産・育休中の副業やリスキリングは、キツいのでおすすめではありません。でも、やってできないことはないです。そして、もしやるなら、正しい期待値コントロールをすることが無理なく継続する鍵だと思ってます。

私の限られた経験からとはなりますが、育休中の副業やリスキリングは何がキツいのか、もしやる場合、どのくらいの期待値でやるべきかを書いてみたいと思います。

我が家のリソース状況

各ご家庭のリソースは大きく異なると思いますので、まずは、我が家の状況を書いておきます。

私:育休中。家事40%、育児80%を担当。
夫:自営業。家事10%、育児20%を担当。
長男:4歳。認可外保育園。
長女:0歳2ヶ月。
家事代行:家事50%を担当。

  • 両親が遠方なので実家サポートはありません

  • 長男は認可外保育園にいっており、日中はお世話がありません

  • 夫は育休はとらないですが、自営業なのでかなり家にいてくれます

  • 家事代行は週に2回、合計10時間くらい利用しています

  • 母乳育児なので、赤ちゃんを夫に預けることはできません

  • 掃除機や食器洗浄機などの便利家電がありません

産後2ヶ月目から副業スタート

出産して1ヶ月後。産褥期も終わって体も回復してきたころに、私は、家事育児の隙間時間を使って、夫の仕事を手伝うことにしました。いつか将来、夫の会社に転職することも見越して、予行練習の目的もありました。

内容は不動産賃貸業の業務です。入居者のクレーム対応や、リフォームの手配などの業務からはじめることに。

個々のタスクはそんなに複雑ではないので、自分でもできそうだと思いました。

でも、現実は計画していた量の1/3もこなせませんでした。ミスも多いです。いつもの自分ならもっとできるはずなのに……と、自分にがっかりしました。

なんだか、バタバタしているうちに1日が終わってしまうのです。夫も、私のパフォーマンスが低いと感じていたようで、それもまた辛かったです。

育休中の副業が難しいと感じた3つの理由

なぜ、私は思ったように仕事ができないのか? 具体的な理由を探るために、自分が1日にどのように時間を使っているのか細かく記録してみることにしました。

ここから、育休中の仕事が難しい理由が、大きく3つ見えてきました。

産後2ヶ月のある1日のスケジュール
青=仕事 / ピンク=授乳 / 薄ピンク=赤ちゃんの世話 / 黄緑=長男の世話 / イエロー=家事 / グリーン=食事 / 紫=休憩 / グレー=睡眠

1. まとまった時間が取れず集中力ダウン

グラフの青色は、仕事に充てた時間です。2-3時間ごとに授乳、そこに赤ちゃんのおしめ替えや抱っこや家事が入ってきて、まとまった時間が全然取れていません。30分とか15分の隙間時間を利用して、ようやく2時間あまりの仕事ができました。

なんだか一日中バタバタ忙しいなと感じてはいましたが、ここまで細切れなスケジュールになっているとは思いませんでした。

授乳とおむつ交換が終わって仕事に着手し、やっと集中力が高まってきた15分、30分たったころに赤ちゃんがふえ〜んと泣き出すわけです。

これが、仕事の質が下がり、ミスが増える原因のひとつになっていそうでした。

2. そもそも家事育児でけっこうな時間がとられる

下の円グラフからは、それぞれの作業に使った時間の合計がわかります。この日は家事育児だけでおよそ11時間も働いていました。

授乳と赤ちゃんのお世話だけで7時間近くかかっています。そこに、上の子のお世話が2時間、家事が2時間入ってきています。

産後2ヶ月のある1日。何に何時間使ったか。睡眠を確保してるのは我ながら偉い。

この数字は、日によっても変動しますし、上の子がいるのか、夫や祖父母がどのくらい家事育児を担当するのか、家事をアウトソースするのかなど、家庭の状況によって異なるでしょう。

しかし、多くのケースでは、産後の母親は家事育児だけですでにフルタイムで働く以上の時間を使っているんじゃないかなと、推測します。

私は育休2回目なのですが、この点を甘く考えていました。なんとなく、育児家事は5~6時間で、1日のうちに4時間くらいは自由に使えるのかなと思っていたのです。

実際は、フルタイムで働くくらいの時間、家事育児をしたうえに、さらに新しく仕事や勉強をしようというのですから、時間がないのは足りないと感じるのは当たり前でした。

3. 計画が立てられない

複数日にわたって記録をとってみたのですが、何に何時間使うかは、日によって変動していました。

赤ちゃんが日中に何時間も寝てくれる日もあれば、ずっと抱っこを求めてきて下に降ろせない日もあります。

夜中の授乳が多かった日は、私も日中眠くなり昼寝が必要になります。

今日は順調だなと思ったら、背中にうんちが漏れていて急遽お風呂タイムになり、30分もとられることもあります。

このように毎日状況が異なるため、1日にどのくらいの量の業務が進められるのか確約ができません。だいたい何時にこれをしよう、というざっくりの計画も難しいです。ほとんどまったく仕事ができない日もあります。

いつも隙間時間が現れるのを虎視眈々と待ち、いまだ!と仕事を差し込む感じです。気が張るのでストレスも溜まります。

このように1日のスケジュールが決められないことも、育休中の仕事が難しい理由だと感じます。

結論:育休中に副業はできないことはないが、期待値はコントロールするべき

現時点の私の感情的には、赤ちゃんが小さいうちは母親は無理せず、育児に専念するのは当たり前のことだと思っています。母親と赤ちゃんのハッピーさは最優先にするべきです。

そのうえで、いや、私は挑戦してみたい、と母親が自発的に思うのであれば、副業やリスキリングに取り組んでみるのは、それもいいことだと思います。

その際は、自分への期待値をグンと低くしておくのが私のおすすめです。なぜなら、現実的ではない期待をして、上手くいかないと、自己嫌悪に陥ったり、イライラして夫婦仲が悪くなったりして、辛い育休になるからです。

具体的にどのくらいの期待値で挑むといいのか、私の考えは以下の通りです。

おすすめの期待値レベル

  • 仕事に充てられるのは1日合計1時間くらいと考える

  • 夫や家事代行、実家などからの家事育児のサポートがないとそもそも無理と考える

  • 集中力を要する作業は難しい

  • タイムセンシティブな作業は難しい

  • 仕事は遅れてもいい、と割り切る

  • 無理な日は無理、と諦める

  • そもそも難しいことをしようとしているから、できなくて当たり前だと思う

一番大事なのは、できないときはできない、と、いつでも諦めたり先延ばしにしたりすることを、OKなのだと自分が理解することかなと思います。

予定通りできない自分を責め始めると、本当に苦しくなってきます。ほとんどの場合予定通りにいかないのですから‥‥。

でも、細々とでも継続できれば、自分も家族も幸せな状態をキープしながら、1年後、半年後には新たなスキルを手に入れられるかもしれません。

また、赤ちゃんは日々成長するので、状況は好転するかもしれません。

私としては、希望的観測を持ちつつ、苦しくなるまえに休憩を入れながら、気長に、気軽に継続していこうと思います。

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