Clover
本日は、僕が10代の後半に鬼ハマリしたスガシカオさんのアルバムを。ファーストアルバム「Clover」を。
高校生の頃、アホみたいに音楽専門チャンネルのスペースシャワーTVばかりを見ていた嶋田(いや、お笑い番組も見ていましたよ)。
部活もせず、勉強もせず、スーパーマーケットの品出しのバイトをし(時給650円)、他の時間はそんなことばかりをしていました(いや、オールナイトニッポンもちゃんと聞いていましたよ)。
ある日そのチャンネルでパワープッシュされていたのが、スガシカオさんのデビュー曲「ヒットチャートをかけぬけろ」でした。
なんちゅう声なんだ!そしてアコギの音かっこいい!
アホの嶋田はその時「アルバム絶対買う!」と決意したのです。
そこから何年間はスガシカオさんのアルバムが出る度に購入し、アコギでコードを追いかけまくる日々を送る事になるのです。ギターが好きなった原因です僕にとってスガシカオさんは。「Clover」は。
しばらくしてアルバムを購入したアホの高校生嶋田は、帰宅してすぐにプレイヤーに押し込んで再生。
声やギターももちろんですが、スガシカオさんを大好きになったのは特に『歌詞』の世界でした。
1曲目の「前人未到のハイジャンプ」に出てくる「なれあいの方法論」という言葉や「誰かの使ったスプーンでもいいけど」とか、そういう、何と言うか、強烈な皮肉なんだろうけどなんか多分前向きだよねきっと、と思わせてくれるような歌詞。
僕にとってスガシカオさんの歌詞はそんな風に思わせてくれる曲が多い印象。知った風な顔でどうせ無理と諦めたり、何も経験していないくせに物事を見極めたつもりになっていたりしていたケツの青いアホの嶋田には刺さりまくったのです。
今回は一曲ずつ思い出してみましょうか。みましょうね。
2曲目「ドキドキしちゃう」。スガシカオさんの歌詞の世界観の1つ「ヤベえ男の心情」みたいなものが滲み出ている感じ。僕は「なんでこんな嫌われそうな言葉をズラズラと並べる事ができるんだ!正直か!」と驚愕しました。
3曲目「SWEET BABY」。「ドキドキしちゃう」の時のヤベえ男が、ヤバさをさらに剥き出しにしとるやないか!それをこの、紙ヤスリで心を撫でられるようなセクシーな声で歌われたら、もう!もう!
4曲目「月とナイフ」。これに関しては、完全にギターにハマった原因の1つの曲。アコギ一本弾き語りの曲で、イントロの旋律が美しすぎる。指でギターを弾くことをこの曲で覚えました僕は。
5曲目「In My Life」。「毎日のしがらみにおびえるヒッピー」という歌詞を「毎日のしがらみにおびえる日々」だと思って何年も聴いていた思い出の曲。
6曲目「ヒットチャートをかけぬけろ」。もし僕がミュージシャンだとして、デビューシングルにこんなえぐいほど正直なタイトルをつけられるだろうか。いや無理だ。正直さとは何なのか。正直はえぐみを伴ってこそ真実なのか。そうなった時にやっと美しさを帯びるのか黙れ。
7曲目「ドキュメント’97」。本当にこんなことがあったんかなあ、あったっぽいよな。と思わせてくれる曲。でも、”さっき家にいたのは分かってる”のはなぜなのかちょっと怖い。
8曲目「サービス・クーポン」。あ、ヤベえ男が家に引きこもり始めたぞ。と思わせてくれる歌。Aメロのベース、クチャっとひしゃげたような音がパワフルに躍動するのかっけえ~です。
9曲目「イジメテミタイ」。タイトルからヤバそうだなあ、ああ、実際内容もヤバいなあ、豪速球だなあ、な歌詞。歌げきむず。
10曲目「黄金の月」。「スガシカオと言えばどの曲?」と聞かれたら僕はこの曲と答えるかもしれない(いや、他にも、うーん)。イントロのベースかっけえ、染み出てくるワウペダルのギターかっけえ、歌い出し「僕の情熱は今や」のメロ最高、歌詞も、なんでこの人はネガティブに感じる言葉たちを裏返したように歌えるんだろう。
といった感じで、スガシカオさんにドはまりしたのですが、今までスガシカオさんが好きだという人が周りに現れたことがない。
いや、そのおかげで一人で悶々と没頭できたのさ。
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