【Spin職人への道】poker memo #3 ~SbのPreflop~
前回の続き。前回同様、RangeConverterにおけるSbのOpenRange、3bet Range等を紹介しつつ、簡単ではあるが解釈を深めたい。今回も、25bbの初期スタック時を想定する。今更ではあるが、これはSpinの攻略法なのだが、もちろんその他にも応用できる。例えば、アミューズメントポーカーやSit & Goを嗜むに人にとってみれば、TurboでEffedctive Stackが25bbになることは珍しくない。FT3名のときを想定したり、BTNまでfoldで回ってきた状況と想定した訓練にもなると思うので、そんな心構えでSpinに向き合うのも良いのではないだろうか。
では、最初はBTNがfoldした時のSbのRangeを考える↓
Openは34.05%、リンプで入るcall rangeは29.12%ある。100bbのcashをプレイするときはレーキも発生することから、call rangeはあまり持たないplayerが多いと思うのだが、25bbでもPostを戦う必要があるSpinにおいてはcallの混合を強く意識することが求められる。基本的にはEffective stackが小さい場合においては投機ハンドの投機性・利益率が低く、ハイカードが純粋に強くなるので、A~Tハイは広く参加する。Kxsのキッカー弱めはKハイで強いが、postのplayabilityも高いので、bbのraiseに耐えられるようにcallで入っても十分に利益的だと考えればよいだろう。PostでK hitしたときにbbにミドルヒット等させてバリューを取ることも期待できる。諦めたほうが良さそうなときはlimpで入ればPOTはさほど大きくならないので諦めればよい。もちろん、強いブロッカー持ちでセミブラフをすることもありえるが、相手がその意図が通じるPlayerかどうかは見極めよう。Spinは時よりpairは一切降りないようなplayerがいるので、そういう相手にセミブラフをしても無駄だ。そういうときはあまり無理せず、勝っているときにバリューを拾いに行く感じで良いだろう。逆に、JxsやTxsなんかのキッカー弱めはスチールで十分なのでraiseを好んで良いだろう。
次に、Sbでcallしてbbから3bbのraiseがきたときのRangeがこちら↓
Kハイでもキッカーが6~3などの弱めのときは戦いづらいし潔くfoldしよう。Qハイも8くらいでギリギリである。逆に、K/Qハイのスーツはflashやflashドローとなる可能性がありplayabilityが高いので、callする。こういうハンドはflopを見たいけどPOTを大きくしたくないので、callしてよかったと思えるハンドである。一方で、77, 66, 55, 44, 33のようなハンドはOOPで戦いづらいのでAll inを返すようだ。こういう3bet all-inのrangeを持つことで、bb相手にraiseする際のプレッシャーにもなるので、「limp=弱い」ということにならずバランスが取れる。A2oなんかもallinのレンジがあるが、わたしはA3~4oなんかも戦いづらいが勝っているレンジもそれなりにあり、fold equityもあるので広く3bet allinを返しそうだ。A9oなんかも同様に3bet all-inだ。話は脱線するが、私はAPT Manila 2019に行ったときに、MTTの終盤で余語葦織プロがA9oで同様のプレーをしてbbにプレッシャーを掛けていたのを覚えている。MTT終盤においてもBlind headsでlimpからの3bet all inは有効であり、その場を支配するような雰囲気を作っていた。call rangeをしっかりバランスすることはMTTの終盤戦においても重要なのでうまく活用するといいだろう。
次に、SBが3bbでOpenし、Bbから7bbのraiseが来た時のRangeがこちら。
A~Kハイスーツは上記で記述した理由により降りない。40%はfoldするが、22.28%も4bet allinに回る。この場合、勝ってるかもしれないA2oやA3oもfoldせざるを得なくなるので、A2o,A3oもlimpのレンジを残しておこう。Q~Txsのキッカー弱めは降りやすい。ミドルポケットはcallと4bet all-inを混合し、callしたとしてもflopで受け身に回るだけでなく、stop&goでall-inしたり、check-raise all-inしたり、ドンクしたり、ブラフインディースしたりと、様々なハンドを想像しながら画一的ではなくクリエイティブにプレイすることが求められる。あまりPostに自信がなければ十分に強いし素直に4bet all inしてもいいかもしれない。
次に、BTNが2bb Openした時のSbのRangeがこちら↓
基本的にOOPで戦いづらいので、TT以下ののポケットは広くAll-inに回す。Aハイのoff suitは広くAll-inするが、call rangeにAK等のAハイが無いと思われるとリークになることもあるので、AKsやATsくらいはcall 止めしてPostを戦うバランス感覚が求められる。あまりポストに自信がなければAKsもall-inでもいいかもしれないのでそれぞれご判断いただければと思う。また、経験的にもAAやKKは100%callでよく、ESが少ないSpinではPOTの執念が生まれやすく、PostでBTNが頑張ってブラフもしてくやすいのでcallで十分利益的だ。
続けて、BTNのOpenに3betし、Bbがfold、BTNがAllinしてきた時のRangeを紹介する。
ざっくり、半分は降りるし、半分はcallする、という感じである。Axsでもキッカーが弱い場合はキッカー負けしていることも十分あるし、KJo/QJoなんかも強いブロッカー持ちのライト3betの部類に入るので、4betには負けている可能性が高いので素直に降りよう。
最後に、極度な場合を想定しよう。Sbで3betしたらBBもAllin、BTNもAllinした場合である。「そんなーーーーー!」と心で叫びながらも、淡々と対応するRangeはこちら↓
3分の1はcallで、3分の2はfold。理由は上記の説明等から考えが及ぶことだろう。この場合はかなりBTNのレンジがCapされているのでAJsでもキッカー負けが濃厚なので無理せず降りよう。どちらかがseat openして、そのあとHUで戦ったとしても、序盤ならまだまだ戦えるので、焦らず勝負すれば良い。
以上、SbのpreflopのRangeとその考え方について簡単に記述した。もし、皆さんからも意見があればコメント欄にいただければ嬉しい。次回はBbのPreflopについて記述したい。
以上
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