三銃士ファンクラブ入会希望(ネタバレ感想)
東京公演も残すところあと少し、その後は地方公演という中普通にネタバレ感想です。初日と2日目観劇その後はまだ観られていない状態での感想なので、変更箇所なんかもあるかもしれません。既に記憶が曖昧で困った。
事前情報とかの時点で出番的な所や曲数とかもそれなりに覚悟して臨みまして、1幕終わった時は「まあそうなるよね」とはなりました。でも幕が下りてみれば「あー楽しかった!アトス様かっこいい♡良いモノ観たな」で終わる単純な私。
アトス
アトス主役で話どうするんだろうなあと思っていましたが、なんか力業でうまいことまとめたなと。スマートで背負っているものもあり、でもお茶目な面もある…え、当て書き?
毎回毎回スタイル褒めたたえbotになってしまうのですが、高いウエストマークから広がる上衣が美しいし本当に濃い色が似あう!全体的にそうですがTHE古典ではなく近代感もうまく組み合わされたおしゃれな衣装。首元の黒いタイ?リボン?何あれ!?!そして長髪~ありがとうございます。アーサーとは趣の違うワイルド味もまた良い。ここにきてまた新たなカッコよさを見せてくれて、ちょっとどうしましょう(?)。
美しい回想シーンと切ない「ミレディ」は坂本昌行様の本領発揮。ロマンチックでバックに星や花が見える歌唱は伊達に30年近くボーイミーツガール物やってきてない。回想シーンはダンサーの方とのシンクロが舞台ならではの魅せ方で素敵だった。ドリームアトス(ソジャゲの名前みたい)の方が髪型といいまた似てるんですよねビリスマ辺りの坂本さんに。なのでより違和感もなく没入。
後半の玉座利用しての殺陣シーンはトキメキ。まさにアトス様!広げた足が長いこと!そういう振りをつけて頂いてありがとうございます。五体投地。
「だから伝説なんだよ」とかもうカッコよすぎるて!!なんであんなキザなセリフが似合うんですかね。
1部の酒場のシーンとかも地味に好きです。町中に生きてるなあと思った。そこからの「『私の可愛いおばかさん♡』だってよ!」のからかう大人感ずるーい。そして「おばかさん♡」の言い方よ…。坂本さん舞台でいつもひとつはああいう癖(へき)になる言い回しをしてくる。
敬愛していた師を失い、若い頃の自分に似た青年を導く…色々と重ねて見てしまうのはもう仕方ない。去年のキャメロットといい作品が坂本さんを呼んだんでしょうか。
アラミス・ポルトス
三銃士メンバーって固くて真面目、正義に生きる聖人!みたいな人達かなあとなんとなく思ってたんですけど、志高くありつつも普通にダメなところのあるお兄さんたちでそれが最高でした。悪友3人組!みたいなのは女子が一番好きなやつですからね(主語デカ)。3人で普通にワイワイやってるのいいですよねえ。地位も人気もある男前達が軽口叩きあってるのを見られるパリっ子が羨ましいわ。この三銃士の描写は嬉しい裏切りでした。宝の地図の流れのところとか好きすぎる。「俺たちは、1つ!」じゃないんだよ。
アラミス最高。ちょっと残念なプレイボーイキャラなんて大好きに決まってるだろ!イメージとしては古いマンガですが「有閑倶楽部」の美童グランマニエ。「やあ僕だよ君達のアラミスだよー」言って。あと衣装もめっちゃ良かった坂本さんにも着て欲しい。
ポルトス最高。ボートの所ズルすぎませんか。1番笑いのツボでした。笑わず歌えるコンスタンス強い。そしてアトスも歌いだした時アラミスとポルトスが頭抱えてるようにしか見えなかった。とっても切ない良いシーンなんですけども。ボート漕いでくれてありがとうね、6人も乗ってるのに。というか!原田さん「ALL SHOOK UP」のあの青年が!大きくなって…。少女とのバスだったっけ?のシーンめっちゃ好きだったよ。
今回3人&ダルタニャンで歌う所多くて、声の迫力・美しい重なり素晴らしかったです。アラミス・ポルトスは坂本さんとの声の相性も込みで選ばれたんだろうなきっと。ミュージカルで男性グループで歌唱って坂本さん案外なかった気もするので新鮮でした。こういうのが聴きたかった嬉しい…!ちょっと歌声良すぎたのでもっともっといろいろな曲を聴きたいと欲深くなってしまう。三銃士&ダルタニャンのCDデビューはよ。ライブの時には「銃に気を付けて!」のうちわ作るわ。
ダルタニャン
前方の席だったので色々と細かく見えたのですが、1幕終了近くの末澤くん汗だくで「でしょうね!」と。動き回って歌ってしかもキャラ的に常に「!」が語尾につくようなセリフ回しだし…凄いよ~。そういうセリフの言い方だけどもちゃんと聞き取りやすくてそこも良かった。言い方・振舞い方次第では「がちゃがちゃしてる、うるさいな」となりかねない所を持ち前の上品さで感じさせなかったんじゃないかなあと。歌も凄く良かったです、パワフル!
小柄なのがこれから舞台続けるとしてどうなるかーという感じはありますが、今回は三銃士と並んだ時のバランスにも似合ってましたね。いかにも若造という風情で。コンスタンスとの並びもキュート!
そして私たちは演技力で全てを凌駕していった森田剛という人を知っているので小柄でもきっと大丈夫だ(何目線)。
末澤くんこれからますます人気出そうですけど、良かったらまた共演して欲しいな。ちょこちょこボケるのを全部拾って返してもらってる坂本さん本当に嬉しそう。
ミレディ・コンスタンス
「天使だ…」からのなるほどこれは天使ですわと納得させられる美しい歌声。ダルタニャンの事好き!ってなった割に「無事に帰ってきたらお酒を一杯おごりますね」で見送れる強さよ。今までもままならない事を色々乗り越えてきたのかなって。自分の身は自分で守る強い女の子は良い。
そして分かりやすく対比のミレディ。恋が始まったこれからの少女と、地に堕ちて暗い炎だけを胸に秘め生き抜いてきた女性と。2幕のあの1曲でどんな想いをしてきたかが伝わってくる、あーミュージカルの醍醐味!と興奮。初日ここと今井さんの所がラスト除いて1番拍手大きかった気がする。歌唱力で殴られるって最高ですよね。ミレディも生きていてくれたら本当の本当に大団円のハッピーエンドでしたが…まあ仕方ない。それなりの悪事にも手を染めてしまってただろうしなあ。
ミレディについて「悪い女だと決まったわけじゃない」なアトスに対して「悪い女に決まってるだろ!」(by月ミュ)なアラミスポルトス好きだよ。
リシュリュー・ジュサック
ジュサックの衣装もいいですよねー。ヒラヒラとダークさと。現代っぽさある髪型とのバランスもカッコいい。いかにもゲームの中ボス的な役回り&ビジュアルだし「冥途の土産に教えてやろう」とか言いそうだもんな。ジュサックそれは負けフラグよ。カテコの際にちょっとジュサック入れたまま「い、いいのか?」みたいにしてるの可愛いかった。あと三銃士はジュサックの銃の事ちょっと頭から抜けすぎだと思う。しっかり。
リシュリュー&王そういう設定かー仮面の男要素も入れつつ上手い事まとめたなあと。本当にあれこれを2時間半で収めてて凄い。今井さんのお歌は恥ずかしながら初めてだったんですが、いやーーーー衝撃。歌の圧?とんでもない。なんかもうリシュリューも許してやっていいんじゃないかなって気持ちになったもん。歌上手いから。ミュージカルにおける歌唱力は戦闘力。
坂本さんもキャストに年下の方が多い年齢になる中で、カンパニーに今井さんのような方がいてくださるの嬉しいだろうなとしみじみ。
OZやマーダーなんかを経験しているので、ソロ曲や見せ場の物足りなさが全くないかといえばそれはまあ嘘になってしまうんですが…でも満足度とっても高い作品でした。(というかこの2作がとんでもないだけ)
会見で坂本さんも言われてましたけど、屋比久さんシルビアさん今井さん等様々なタイプの豪華な方々の歌唱を聴けてとても贅沢な時間でした。勿論三銃士&ダルタニャンの歌も最高だし、耳が「ありがとう」と言っています。
本当に良い意味で素直に楽しめるエンタメ作品で、坂本さんはまた私たちに素敵な出会いをくれたなあと幸せを噛みしめています。今からすでに再演の報が待ち遠しい。次ある時は博多座でもやって欲しいな!
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