ISO200?

結論が普通過ぎて「それだけ?」と感じると思いますが、それに至る裏がありまして、それを言っておかないとうまくニュアンスが通じないため長文にさせていただきました笑
(なまじ撮影に精通している方に対してなので余計)
ちなみにもう少し書きたい部分があるのですが、大事になりそうなので割愛させていただきます笑
なお、長文化過ぎるのを避けるため、事務的・端的記載ご容赦ください。

「ISO200とか微妙なのはなんなのか?」

<回答>
露出を決定するに際し、その値が撮影者にとって適切と判断したから。
一回だけ「なぜ200にしたか」をシレっと講師的なプロに聞いたところ「それがいいから」の旨をもらったことがあります。
「えぇ...」と正直肩透かしをくらった感。

<回答2>
なので自分の解釈としては、

・露出を決める3(SS、絞り、ISO)ないし4要素(+ストロボ光量)の中で、ISOは最後に補正するために使うもの。
・だからISO200というのは、その撮影者がその時にそれが適正と判断した値、ということ。

つまり、「200」という値自体に特別な意味があるわけではありません。
400がよければ400で、ということ。

[回答2の解釈に至る経緯]
<疑問に思っていたこと>
「設定はISO200で」と言われたときに、

・ISO100の方がより画質的にはいいわけで、なぜ200なのか?
・ISO100(の画質にして)ストロボの光量上げればいいのでは?

逆に自分がなぜ疑問を感じ、また100にした方がいいのか、と考えたのか。

撮影を始めた頃、ISO100マンセー主義であり、「ISO100をベースにする」という考えがありました。
※現在は100~400までは変わらん、と判断しています。

つまりISO100を固定とし、露出はF値以外の要素(SSやストロボ光量)を変更したり環境光を変更させて対応する、どうしても暗かったら仕方なくISOを上げていく、という考え方。

<それなりの撮影経験をして行きついた結論>
しかし、以下の認識が加わりました。

・SSはソニーに関しては1/250まで同調するが、一般的には1/160前後。
 特に講座的なものをやる場合、参加者のカメラ機種が多様なため確実である1/125を選択することが多い。
 LEDなど定常光で撮る場合、手ブレや被写体ブレも考慮してやはり、1/125~1/160を選択しがち。
・レンズの性能を一番発揮するF値は8前後。
・背景紙などではボケどうでもいいのでF5.6~F8とかにしたい。
・50~85mm辺りで上半身を撮る場合、深度を考えればやはりF8~11とかに絞りたい(プロフ写真とか)。
・ストロボはフルだと色味が変わりがち。
・ストロボの光量は大きいほどチャージに時間がかかる。
・各ディフューザーをかますと1~4段ぐらい光量が落ちる。

それらの事項を考えれば、
・SS
・F値
・ストロボ光量
・環境光
の設定は撮影画に与える影響が大きい、と判断できます。
(プロの)撮影者はこの設定で作品を仕上げていくのだ、と。

そのため、これらの値を「露出を決めるために」安易に変更することは良くないことであることに気づく。
逆にISOに関しては極端に言えば明るさを明るくするか暗くするか、だけです(結局のところPやらAモードでの明瞭補正ダイヤルと同じ)。
撮影画に与える影響は明るくなるか、暗くなるかだけです(多少極端に言っています)。
※ISOが背景の明るさに影響する等の話を加えると文章が終わらなくなりそうなのでとりあえずその考えは除外。

(例)
・シンプルな背景紙での人物撮影(背景ぼかす必要なし)。
・50mmぐらいで(部屋狭いし)。
・今日はクリップオンに60×60のソフボを使う(2段落ち)。
・なるべくバシバシ撮りたい(チャージが遅くてもたつかないようにしたい)。
・フルだと色味が暖色になるし、チャージは遅いし、フルにはしたくないなぁ。
⇒今日は「SS1/125、F11、ストロボ光量1/2」にしよう。
※F11は手や腕を前に差し出した場合でもボケないようにするため。
⇒あ、少し暗いからISOは200にしよう。

つまり、SS、F値、光量を決めて最後に微調整(明暗補正)するためにISOを使う、ということが理解できた、という意味となります。

なのでISO200が100よりもいい、という意味でもありません。

●ただし、講座等の場合は以下の事項によって意図的にISO200にしている可能性はあるかもしれません(深読み過ぎ?)。

・入門機はISO200からしかない機種もある(初心者向けの講座の場合等)。
・機種によっては「ISO100は拡張扱い」になっているものもある。

[余談]
以下の意味で、私は意図的にISO200にすることがあります。
「少人数撮影、1分撮影」などの場合です。

本来、このような特殊な撮影では「こう撮る」と1つ決めてそれを実践する、だけが一番いいと思います。
しかし、自分はせっかくなので色々撮りたい、と考えてしまう派です(同じシチュエーションで"2回し"とかしてくれないことが多い)。

例えば撮影中、「F値を5.6から2.8に変更」したとします。
・SS
・ISO
・ストロボ光量
・可変ND

これらの中で一番速くシンプルに正確に露出を変えられるのはISOです。
しかし、F5.6の時にISO100としてしまうと、ISOだけでは対応できません(後でレタッチでいいや、もありますが)。

ISO200にしておけば、ISO50で対応できます。
つまり、ISOの「下に」2段分の変更を可能とさせておくことで、素早く露出補正ができるようにしています。
※ISOのオートモードは上にあげることしか考えていない。

なお、ここでも200という値に特別な意味はありません。
そもそも50は拡張であり自分としては緊急避難扱いにしているため、400にして撮影にのぞむこともあります。

ちなみに、上記のように素早く変更できるようにしているのは撮影中に「作風を変えるため」としておりますが、実際のところは

・急に撮影開始するハメになった(前の順番の人が機材トラブル等)。
・太陽が雲に隠れたり出たりする環境。
・想定していた露出が実際撮影開始したら全然違っていた。

などの緊急事態が生じた際にも極力素早く対処できるように、という意味合いの方が実は大きかったりします^^;

以上です。


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