さよならJAC。諦めることの勇気を知れ。
自己紹介(5)
❇︎自己紹介はこちらにまとめてあります。
スタントマンを夢見て名古屋から京都へ。
毎週土曜、新幹線で通い続けたジャパンアクションクラブ養成所(JAC)。
ここでは二年間のレッスンのあとオーディションがある。
これに合格したもののみが本メンバーとなれるのだ。
とはいえ真田広之や伊原剛志、志保美悦子に会える訳ではないけれど。
京都の養成所では生徒のレッスン時間が終わるとメンバーの方々がトレーニングに現れる。それがとてつもなくすごい。メンバーの体操技が本当にすごくて、体育館の天井に、頭がぶつかるんじゃないか!ってほど飛ぶ。高い!
「できるようになるんだぞこれが。おまえたちも。」そう言っていた山本鬼コーチとも、仲良く話している本メンバー。
技ができるようになることよりも、鬼コーチと笑顔で話せる日が来る…そっちの方がぶっちゃけ信じられなかった。
もうすぐ始まるオーディション。…という大事な大事な時期、わたしは不覚にも膝を故障し、養成所を退部するという、ウソみたいな事が起きてしまう。
中学生の頃から夢見たスタントマン。
養成所を辞めるにはさまざまな葛藤と迷いがあり、この自己紹介を含めた内容だけではとても書ききらない。
21歳。
一度決めたことを辞めるということ。想いが大きければ大きいほど、その決意と悔しさがその後、自分の実と力になっていくのだ。
諦めるという勇気。
その頃はまだそれに気づけず、ただただ恥ずかしい。そんな思いだけが先走っていた。
この辺りの複雑な心境は割愛せざるを得ないけれども、イラストレーターをしている今でもずっと、スタントそのものに憧れ、その道に進んだ仲間を尊敬しています。
怪我に落ち込んでばかりはいられない。全てを一新するべくわたしは以前から興味のあった東京へ、両親を説得し単身上京することを決意。
中学生の頃のらくがきが、このあと本格的に始動することになる。
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