見出し画像

【しまね女子ブログ】 さくらいみかvol.5

これまで4回執筆した『しまね女子ブログ』も今回が今年度ラスト!

島根を移住地として考えてる人、もっと知りたい人に向けて、島根の楽しみ方や暮らしについてなにか伝えられたら……と発信してきたが、
今回は島根に住みつつ遠方からもらった仕事をする「遠距離リモートワーク」や働き方について。ようやく自己紹介めいた体験談を書いてみる。

私の本業は東京近郊の会社員だ。
家電や機器などの操作性について考えたり、
未来の製品について構想したり、いろんなサービスがどう提供されると面白いか考えたり、
モヤッとした概念をどう形にしたら分かりやすいか考えたり、

……というようなデザイン関係の業種。
そこでアイデア出しをしたり、プログラミングをしたりしている。

2012年秋、会社に在籍したまま出身地である松江に戻ってきた。
今や「リモートワーク」も一般的になったが、そんな言葉もまだなかった頃だ。

島根と東京の暮らしで気に入ってる面がまったく別々にあるため、わりと「どっちにも住みたい」と思ってるのだが、このときは3年間松江に住んだ。

十数名いる職場の同僚は地方出身者が多く、「地元に戻る必要が生じたときに辞めずに済むように……」という考え方が元々社内にあったお陰もあり、「戻りたい」と言ったらリモートワークをさせてもらう流れとなった。

副業OKなので、WEBライターや編み物の仕事もしている。
島根関係だと、地元企業へ取材に行ったり、地元のものを調べて記事にしたり。
その一部をまとめて冊子を作ったりもした。(これは完全に趣味でだが)

画像1

画像2


あとは編み物。趣味ではあるが、たまに仕事にもなっている。島根っぽい作品もいくつかある。例えばこの2つとか。

画像3

(▲このブログのプロフィール写真でもかぶってる)

画像4

(▲しまねっこカチューシャ)

画像5

(▲首にしめ縄をつけることで、より「しまねっこコーデ」に)

実用品ではないものを作ることが多く、昨年は何点か書籍にも掲載された。

画像6

(▲書籍「おかしなあみもの」(西東社)は、数名の作家が編んだ作品の作り方が掲載されている)

ほかには奥出雲の可部屋集成館という観光施設(実家)のポスターやチラシ制作、広報なども少し。

18年ぐらいさかのぼって、社会人になりたての数年間は島根県庁のシステム開発や運用の仕事をしてた。
過去に携わった職を並べてみると、まあまあ振れ幅というかバリエーションがあるほうだと思う。

そんなこんなを色々やってるうちに、ここ何年かはどこにいてもなにかしら仕事ができるようになった。

どのぐらい「どこにいても」かというと、2年前に取材兼観光で行ったロシアでまあまあ仕事ができたぐらいのレベルで「どこにいても」だ。
ロシアでできるなら、島根の山奥なんてちょろいもんだ。Wi-Fiさえあれば。

いや、今でこそ「ちょろい」「どこでも働ける」と思えるが、始めた当初は戸惑うことも多かった。

仕事そのものよりも「ひとりだけ遠隔地」という状況がまず不慣れ。
「対面でのやり取りと比べ、意思疎通がしにくい」など、今やよく耳にするようになったリモートワーク特有の問題はもちろんあるのだが、チームの中で自分だけが意思疎通しにくい+会える距離にいないという状況はちょっとした孤立感を生むのだ。

さらに
「ひとり暮らしで人とまったく会わない日がよくある」
「仕事の繋がりはすべて遠隔地」
「社会的に関わってる人がリアルで会える範囲にいない」
「友達とそんなに頻繁に会う訳でもない」
「親とはたまに会うが、会って食事をするぐらい」

という状況がしばらくだったので、ほんとにネット以外の世界で何にも関わらずに生きているような感覚が続いた。
「ひとり緊急事態宣言」みたいな過ごし方だ。誰からも頼まれてないのに。

以前、育児始めるにあたって完全に仕事をやめて専業主婦になった人から「家族以外の誰とも関わらなくなって孤独感を感じる」と聞いたことがあって、そういう気持ちと似てる気がした。
コロナきっかけでリモートワークを始めた人たちから同じような感想を聞いたこともあるので、ありがちな話なのかもしれない。

最初、習い事やジム通いで解消しようとしたが、これだと関わりとしては一方通行な感じがして何かが足りない。スッキリできない。
やっぱり遠隔地でリモートワークをするときには、その地域で多少はなにかしら社会的な関わりを持ったほうがよさそうだ。

そこから何年も経った今、私が「どこで働くのもちょろい」となっているのは、どこにいてもある程度は現地での仕事(関わり)を作り出せるようになったからだと思う。あと慣れもある。

コロナ禍で「職場の近くに住む必要がない」という発想から引っ越しを決めた人は多くいると思うが、「会える距離にいる人をどう生活に組み込むか」を込みで考えておいたほうがいいですよ。

せっかくなので、リモートワークの先輩面をしつつ色々言わせてもらうと……

都会から急に車社会の地方に引っ越すと、歩く量が格段に減って太ったり、体調に変化が生じたりするので、その辺りも気を付けたほうがいいよ。

あとリモートワークの合う・合わないって年単位で変わってくるので、最初の頃に「無理!!!!」となっても気長に続ければきっと変わるはず……!!

……って誰に向けて言ってるのかよく分からないし、感覚も人それぞれとは思うが、
この体験談がどこかの誰かの役に立てばいいなと思う。


*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。担当者プロフィール

プロフィール_差し替え分

松江市出身。東京在住。職業はプログラマーとWEBライター。
読み物サイト「デイリーポータルZ」などで執筆しており、山陰ネタの記事もたまに書いています。
あとは勝手に島根ガイド本を作ったり、編み物などの創作活動もしています。
首都圏の会社に属しながら松江に住む遠距離リモート社員を2012年から数年間していました。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。

いいなと思ったら応援しよう!