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日本がダメだと思っている人へ 江崎道朗 田北真紀子
権威主義大国であり圧倒的な軍事力を誇る、中国を仮想敵国に、それに対する脅威に備えに国家防衛を考察する一冊だ。
我が国は歴史的に地政的にも不幸にも、ロシアと中国、北朝鮮という独裁権威主義体制のならず者国家に囲まれている。
かつて消滅した保守政党で政務調査会の事務局長や故石原慎太郎元都知事の政策秘書等を務めた経験のある著者が、2010年代当時の安全保障・防衛政策の実態を述懐し我が国は防衛体制が整備されたか否か、その問題課題をシビアに指摘して行く。数多の自称保守系に
在りがちな日本の防衛体制と日米安保を揶揄する悲憤慷慨する情緒的な感情的論調とは一線を画して現実的に事象を冷静かつ論理的な論考で 信頼が置ける。前半は2010年代の安倍政権で飛躍的に進んだ安保法制などの法整備やFOIP等の多国間の安全保障構想、後半は、自民党の2021年の報告書に基づき装備や隊員待遇等の運用の実際、有事での民間人退避等で、キーワードは
開かれたインド太平洋構想
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驚愕の国土防衛戦略のなかった戦後の歩み、国益より省益優先だった官僚による縦割り行政システム、劇的に改変した第二次安倍政権以降〜の具体的事例を.江崎道朗氏と田北真樹子氏の鼎談方式で日本の防衛政策の変容と現状の課題が現実的に語られている。 意外なのは岸田政権の外交防衛体制を称賛している点だ。
特に安保3文書の充実した内容を高く評価している。
戦後の空虚な二項左右対立「自衛隊の存在は憲法違反!日本の恥」とか公言する空想リベラル?な
左翼そして追随する、偏向メディア報道のミスリード。
官邸主導政治で防衛力向上」と評価するが、自衛隊の置かれている現状認識を理解しない、情報共有が不完全なる背広組や膠着した縦割り行政の官僚に国防を真にに任せられるのか否か?