クジェスカ悲劇のヒロイン説
皆さんお久しぶりです。
最近は肌寒くなって来て、新しく長袖を
買おうか迷っているあほずらもぐらです。
私は「オレカバトル」というスマホゲー
(アーケードゲームの移植 iPhone 専用)を
それなりにやり込んでいる身なのですが
全年齢向けのカードゲームにしては割と
考察ポイントが多い事に気がつきまして、
こういった記事を執筆した次第でございます。
・クジェスカとは何者か?
まず最初に「クジェスカって誰だよ!?」という人の為に解説させて頂きますと、このオバハンは「オレカバトル」及び「ソロモンプログラム」に
登場するボスキャラの一人で、初登場作品の
「オレカバトル」では物語の過去編にあたる
5章ではラスボスとして君臨していましたが
その攻略難易度と作中での外道ぶりから
良くも悪くも界隈での知名度が高い人物です。
・クジェスカ様による悪行の数々
1、魔海を凍らせて私物化、支配する
海が凍結すれば海運業や造船業は成り立たず
経済水域が狭まって漁獲量が減って経済は衰退、
更に島や大陸同士が氷河で繋がってしまえば
当然のように国境は意味を成さなくなる…..
ガキの頃は「すげえ」としか思わなかったが、侵略目的なら相当タチ悪いぞこれ。
海の多い場所なら潮風で作物は育ちにくい筈だし
気温が下がればその傾向は更に強まってゆく。
魚や貝を撮ろうにも大型の漁船は氷河が邪魔で
動きにくいし水温がマイナスまで下がれば
素潜り漁も困難、食糧難になれば年貢も取れず
国力は低下、力を合わせようにも氷河を伝って
不法移民なんかが来れば治安は確実に悪化する。
「この地を全て凍りつかせてやる」という
勝利時の台詞から察するに、最低でも国や大陸の
1つや2つくらいの範囲は掌握できる力があると
考えてもおかしくはないだろう。
食い詰めた貧乏人や孤児なら簡単に懐柔できるし
そうやって一度悪い流れを作ってしまえば
人間同士で争って自動的に弱体化してゆく……
ハッキリ言って数と技術力がウリの人類を
相手取るムーブとしては最適解だから、 現実でコレやられたら俺たち死ぬよ。
少なくともアジア圏の島国は間違いなく植民地に
降るか歯向かって滅ぼされるかの二択なんだ。
2: 人間界への侵攻
第三形態「大魔王クジェスカ」実装当日に
イキって人間界に侵攻、記録的な大雪を誘発して
交通の便に悪影響を与えるなど大暴れして
多方面に迷惑をかけたらしい、怖いねえ。
今現在我々が寒波に苦しめられたり怪物に
襲われていない辺り、腕の立つ誰かの手で
「本物のオレカバトル」で返り討ちにされ
オレカ界に引っ込んだと考えられる。
へっ、ざまあみやがれ。
3、敵対者に対する洗脳及び人体改造
史実のモンゴル帝国では敵対者に厳しい一方で
現地の協力者を積極的に登用し、植民地化した
地域の民族に対してもある程度の自治を認め
相互理解を試みるなど歴史上の侵略者としては
人道的な運営を心掛けていたという説もある。
ではクジェスカ達はどうだろうか?
ケース1: マーメイドメロウ
クジェスカの配下として活動していたメロウは
魔皇軍と敵対する人間の海賊「アズール」に
恋をしてしまい、彼の子を出産するのだが
メロウ本人からその事を説明された彼女は激怒、
「禁断の薬」なる直球ネーミングの劇物を 投与して彼女からアズールの記憶を奪うと 回復魔法や防護魔法を封印した上で争いを好まない彼女に強力な氷属性魔法を伝授し、冷酷な殺戮マシーンに仕立て上げる。
まあここまでなら怖い上司で済む話なんだ。
(というか、敵対種族の有力メンバーに欲情して
戦闘能力に優れた魔物と人間のハイブリッドを
出産した挙句、誘拐もせず父親に養育させるとか
この件に関してはメロウが全面的に悪いし)
だが、クジェスカの報復はこれで終わらない。
記憶消去+クジェスカ直伝の氷魔法によって人類の敵と化したメロウをあろうことか
最愛の人であるアズール達に差し向け、
彼の手で始末させるという暴挙に出る。
全年齢向けですよね?(恐怖)
激怒したアズールはメロウの仇を討つ為に側近の「アンカー」を始めとした配下の海賊達を連れてクジェスカの拠点を襲撃、彼女の忘れ形見である「ダンテ」「ポワン」と魔海の人々を守る為に「禁断の呪宝」で怪物と化したアズールに敗れ、氷の女王の野望は海に沈んだと思われたが……
ケース2: 魔剣士ダンテ
時系列は不明だが、現代に復活及び帰還した
クジェスカは自身の野望を挫いたアズールの息子
「ダンテ」の力に目をつけ自身の腹心とする…..
ふざけんなよボケが。
種族と陣営の壁を超えて愛を貫き、洗脳されて
自我も記憶も奪われた状態で尚も息子たちに
「生きて」と願いながら死んでいったメロウと
そんな彼女の言葉を命懸けで実現しようとした
アズール、両方の死を嘲笑う鬼畜の所業なんだ。
どの時期に洗脳したかは不明だが、この件に
関しては3つの説が考えられる。
1:魔王アズールの手下になったポワンと
仲間のサエザーが衝突したタイミング
2:魔王アズールを倒す為の修行中
3:邪神化したアズールを討ち取った直後
いずれにせよコイツクソっスね。
ダンテの人生に幸せだった時期が殆どないんだ。
しかも親父がバケモノになってまで倒した筈の
クジェスカが現れてまた人生が狂ったんだ。
クジェスカに娘がいるって教えてやったら
どんな反応するんですかねこの人?
恨み言の一つくらいは許されると思うが。
そうそう、クジェスカにはフローレスって
名前の美人な娘さんがいましてね…..
4、ダブスタ疑惑
いやちょっと待てよ。
これ明らかに人間の血が入ってないか?
まず角がないし肌の色も母親のそれではない。
いや、有事に備えて引き取った養子って線も…..
ふざけんなよマジで。
服のセンスまんまでオッドアイの色まで同じとか
完全にアンタの実子じゃねーかよこの子。
相談もなしに敵将とハーフ作ったメロウに 非があるのは確かだが、どこをどう考えても
クジェスカに彼女を否定する権利はない。
いや待てよ、結婚すると人は変わるって言うし
夫の本性が彼女を変えてしまった可能性も…..
待て待て待て待て待て待て。
娘さんめちゃくちゃ出来た人じゃないスか。
父親に問題があったなら人間を恨むのが自然だし
そうだったら人間と魔物の間に産まれたのに
両親から愛されてたポワンなんて逃すどころか
その場で引導渡すくらいしてもおかしくないぞ。
少なくともアズールが健在だった時点でもう既に
前線で戦えるくらいの年齢だったみたいだし、
母親を始末しようとしてるアズールに対しても
説得して穏便に済ませようとしてる所を見る限り
人間自体が嫌いな訳ではなさそう。
父親が近くにいたのなら、躾や教育はしっかり
やっていた可能性が高いと見て間違いない。
というかクジェスカの仲間にも人間がいるんだ。
(作中の戦士族は例外なく人間のためスタルカも
恐らくは鎧を着た普通の人間である可能性が高い)
ではなぜメロウの事を止めようとしたのか?
ここからはフローレスの父親が人間であるという
前提のもと、私の妄想で空白部分を埋めながら
クジェスカの人物像に迫っていきたい。
説その1: クジェスカが普通に悪い説
そもそもどの作品でもフローレスの父親について
一切の言及がないので、彼女自身父親の事は
何も知らないorクジェスカやスタルカ達から
聞いた話でしか知らない可能性もある。
クジェスカは人間に恋をしていた訳ではなく
当時最強の敵が人間だったので自身の血筋を
より優れたものにするためダビスタ感覚で
その人間を捕らえて襲ったというだけの説だが、
クジェスカの娘であるフローレスが
割と善人寄りの感性を持っている上に母親との
仲も良好なのでかなり考えにくい話ではある。
説その2: クジェスカ元人間説
人間のアズールが「禁断の呪宝」を使った事で
魔王となったため、人間が後天的な要因で
高位の悪魔族になるという前例に基づく推測。
メロウの血を引いているポワンの外見は骨格や
手足の本数こそ人間と変わりないが、肌の色は
真っ青で帽子に隠された素顔は母親に瓜二つな上
歌で生物の命に干渉するという人魚特有の能力を
引き継いでおり、どちらかと言えば魔物に近い。
一方兄であるダンテは父親の血が濃かったらしく
外見は人間そっくりだが髪の色は妹に近い白色で
「ドレインスラッシュ」という剣技と魔法が
融合したような「闇属性」の技を操る。
一応、彼以外にも習得者は複数いるものの
「ドレインスラッシュ」の使い手はその大半が
正道を捨てて「魔」の領域に達した戦士であり、
本来鍛えただけで扱えるような技ではない筈だが
ダンテだけは例外であり、最初から無条件で
習得しているあたり彼もまた人外の存在である。
だがフローレスはクジェスカが人間だった頃に
産んだ子供であるなら矛盾は発生しない。
そもそもアズールに「禁断の呪宝」を渡した
「海王バローロ」という悪魔族はオレカバトルの
カットインでクジェスカとも敵対する描写があり
クジェスカもまたアズールと同じ経緯によって
魔物化した、またはクジェスカが何らかの理由で
バローロを倒そうとした結果魔物化したのなら
前者よりは自然な考察と言えるだろう。
バローロは水属性の攻撃を得意としているため
クジェスカの氷を操る魔法はバローロへの
対策として習得したと考えれば一応筋も通る。
ただ、この場合だと純粋な人間である筈の
フローレスの外見がクジェスカと比べてかなり若々しく見えるのは不自然な気がしなくもない。
説その3: クジェスカ人魚説
クジェスカはメロウと同じ人魚(元人魚)か、
そうでなくても最初から魔物だったという説。
正直言って認めたくないが一番筋は通る。
そもそも、第一形態の「魔皇クジェスカ」は
条件を満たさないと出現しないボスなのだが
その条件というのが
「マーメイドメロウ」をリーダーにした上で
「キャプテン・アズール」をスキャンする。
というかなりシビアかつ特殊なもの。
「我が手から逃れられると思ったか!」という
台詞を聞く限り、魔皇という立場でありながら
わざわざメロウ達を追って来たのにはそれなりの
事情があったと考えるのが妥当だろう。
メロウがクジェスカの率いる組織内でかなり上の
重要なポストに就いている幹部だったか、或いは
「人間との恋愛」という行為が彼女たちにとってタブーだったのか、もしくはその両方か。
だがここで一つ、私は不可解な点に気付いた。
クジェスカが連れている仲間は
「魔人魚セイレン」というメロウの同族。
そして、クジェスカの専用技
「ブラッディメアリー」は敵味方無差別かつ
女性特効の全体魔法攻撃。
アズール達と戦闘になる可能性が非常に高いにも
関わらず明らかに噛み合っていない構成なのだ。
クジェスカはセイレンに協力を仰いだ上で
メロウを説得する予定だったのではないか?
メロウが開き直ったりしていないのも気になる。
フローレスの存在くらいは知っていても
不思議ではないし、幹部クラスなら彼女からの
指示や依頼で動く機会があっても良い筈だから
両者に面識があっても特段おかしくはない。
そもそもメロウの裏切りと足抜け未遂が
発覚する以前は良好な関係だったのでは?
アズールへの見せしめや裏切り者への制裁なら
単なる処刑でも事足りるだろうし、記憶を消し
技の封印までして裏切り者を側に置く理由は?
何故「人魚を人間にする」などという効果の
薬およびその製法を都合良く所持していたのか?
そもそもなぜクジェスカは説得を断念したのか?
かつてのクジェスカが、メロウと同じ境遇で
あったならば納得出来ないだろうか。
メロウ曰くクジェスカは「可哀想な人」らしいが
この発言が一番しっくり来るのがこの説なんだ。
彼女は理解してしまったのではないか?
メロウとアズールの覚悟が本物である事も、
守るべき規則を破った「愚か者」の末路も。
彼女の言う「守られるべき規則」とは何か?
これは私の個人的な見解だが、
「人間と魔物は敵同士でなくてはならない」とか
「自然の摂理に従わない者に生きる資格はない」
とかその辺りではないかと思っている。
クジェスカは愛する人を喪ったのではないか。
少なくとも、それは彼女にとって不本意で
理不尽な理由だった筈だ。
彼女が仮面を外した真の姿「邪帝クジェスカ」は
味方諸共超火力で相手を消し炭にする魔皇の時と
真逆の戦闘スタイルが特徴的なモンスター。
専用技の「スワンレイク」は水属性限定だが
仲間のHPを120回復する全体魔法。
「スリーピングビューティー」は敵味方問わず
高確率で女性モンスターに眠りを付与する。
ちなみに邪帝戦で彼女が引き連れているのは
水属性かつ男性の「氷の騎士スタルカ」で、
彼女のスペックを存分に活かせる構成。
これが彼女の真の姿なのだとしたら、我々は
彼女の事を誤解していたのかも知れない。
「全てが眠りにつく、究極の世界」
破壊と殺戮の限りを尽くした最凶最悪の魔皇が
最後に望むものは….死。