3. 島々へ ライナーノーツ(解説文)
対馬丸は、沖縄戦の前の年に那覇から九州へ向かった学童疎開船で、800人近い子供達が乗っていました。
米潜水艦に攻撃されて沈没し、ごく少数の子供達は奇跡的に生還しましたが、多くは対馬丸と共に今も深い海の底で眠っています。
「春めぐり 花は咲けども悪石の 水底(みなそこ)の子ら あの歳のまま」
対馬丸の関係者には、共通した「ある想い」があります。
それは、皆さんに悲しんで欲しい、憐れんで欲しいということではありません。
子供達に与えられるはずだった人生を、今、皆さんが生きている。
それを知って欲しい。
「島々へ」は犠牲になった子供達への鎮魂歌ですが、今を生きている皆さんへの歌でもあります。
皆さんの笑顔は子供達の笑顔です。皆さんの歌は子供達の歌です。
唄者は大城謙さん。
皆さんが「これから先、子供達の分までより豊かな人生を送ろう」と思って頂ければ幸いです。