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誰かのため

『キャリア・ダウンのすすめ』(2002年)は、共著の乃木さんと
1年がかりで、企画書を100回は書き直して、タイトルも書き直し続けて、ようやく叶った出版でした。
普通なら、たぶん、10回くらい却下されたら諦めるのかもしれない。
 
でも、私たちは、
企画が通るまで直し続け、出版社全てに送り続ける覚悟だった。
二人とも、この本はどうしても世に出したかったのです。
 
 
 
当時、専業主婦不要論が大手を振っていて(90万円の壁不要論)、リベラル女史がガンガン声高に、女の「働く権利」を主張していた。
 
でも、地元で「家庭を持つ女性の居場所」をボランティアでやっていた我々の元に集まる主婦は、働きたくても働けないワンオペ母親ばかり。
目の前で、「自分の存在価値がなくなった気がする」と涙する女性たちは、皆、高学歴で、男女雇用機会均等法で世に出た、総合職女性たちでした。
大学受験から就職までは、男女の差なく頑張ることを要求された。仕事についてもノルマは男女差はない。
 
ところが、「産む性」は女性だけという現実は、太古の昔から変わらない。
リベラル女史の叫びに怒りがこみ上げてきた。
 
 
私は、なんでもすぐに諦めて、飽きるタイプだったし、
勉強でも通信講座でも続いたためしがなかった。
  
でも、これはやらねばならない、という情熱があるときだけは、
人は、諦めずに継続できるのだと思う。
 
 
そして、その情熱とは、
誰か、他の人のためである方が、冷めない。
 
大義名分がある方が冷めないものだと思う。


キャリアダウン

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