
サワディカーしか言わない女
昨日知り合った 和歌子さんのnote を読んで、図々しくも似たような経験をしているな〜と勝手に共感し、もっと勝手に親近感もおぼえている。
彼女がお住いのタイについての記事も嬉しい。私はタイが日本に次いで好きだからだ。タイの話はこちら↓
自分が書いている自分の経験もどこかでどなたかが読んで下さって親近感を感じたり、違いに驚いたり、そりゃねぇぜと唖然としたり、そうだそうだと共感していただいてるのかな・・・そうだといいなぁ〜うれしいなぁ〜
さて、その大好きな国、タイのあれこれを思い出していると一つの失敗が浮かんできた。初めてタイへ旅行にしたときのことだ。
その昔、中国の大学で英語を教えていた私は1年2年と過ぎるごとにイライラとストレスが膨らみ続け、長い休みには必ず長期の(といっても2−3週間)の旅行に出るようにしていた。イライラの原因は、私にとってその大都市での暮らしは騒音と大気汚染とゴミと自分勝手でずるい人間の存在が際立っていて、素晴らしい友達や楽しい生徒との時間をもドロドロの何かがじわじわと占領し、自分がこの世界には合っていないのを痛感していたのが大きい。
夏休みにタイに行く!と決めたのは私の同僚の老外(ラオワイ=ガイジン)達が、タイはいいぞーーーご飯は美味しいしなんてったって人間がありえない程優しい!と口を揃えて言っていたからだ。
微笑みの国、タイランド!もう考えただけでも癒された。
山にも行きたい、海にも行きたい、ということで2週間かけて北と南の観光地を訪れた。
出発前にちょっと不安になったのは果たしてタイで英語は通じるのか、ということ。欧米からの観光客がわんさかくるが、例えば路上で焼き鳥や果物を買う時はどうなのだろう。挨拶やありがとうなどの言葉はそれしか言えなくても、現地の人は喜んでくれるから覚えて行こう、と決めていた。
早速タイ人の知り合いに聞く。
その人曰く、タイはあまり英語を喋れる人はいない、でもカタコトでどうにかなる、と教えてくれた。そして、
サワディカーって言ってニコニコしてればみんな親切にしてくれるよ
と言った。
なぜだかその時の私は サワディカー が日本語の どうも〜 みたいな万能な言葉だと勘違いしてしまった。これ一本でイケる、と信じてしまった。
そしてタイ滞在中のほぼ2週間、誰にも、どこででも、何をしても、私は
サワディカー(ニコニコ)だけで通した。
ジュースを買って サワディカー(ニコニコ)
お寺で御経を読んでもらって サワディカー(ニコニコ)
庭先の犬をなでなでさせてもらって サワディカー(ニコニコ)
ナンパされて サワディカー(ニコニコ)
ウエイトレスが勘定を持ってきて サワディカー(ニコニコ)
お店で値切って サワディカー(ニコニコ)
果物を剥いてもらって サワディカー(ニコニコ)
サワディカー は Hello と Good bye の意味しかないということを教えられたのは、滞在最終日前日に空港への送迎をホテルのフロントにお願いした時だった。
きれいなフロントのお姉さんが、私の流暢な サワディカー(ニコニコ)を聞き
ありがとうは、コップンカー と言います(ニコニコ)と教えてくれた。
へぇ、Thank you! コップンカー!とフロントを後にしながら、自分の2週間を思い返していた。
あちこちで出会った優しいタイの人々に サワディカー(ニコニコ)しか言わなかった自分・・・汗。
”アユタヤ行くなら自転車借りたらいいよ!”
”そうですか〜 こんにちは〜”
恥ずかしさのあまりに殴りたい。
それ以来旅行前には必ず Hello, good bye, thank you, などの挨拶の現地語は調べて練習してから訪問するようにしている。旅の恥は掻き捨てることはできなかったので、その恥ずかしさを教訓にどの訪問国でのあせることがないよう言葉も文化もちょっと勉強して出かけている。
それではみなさん、サワディカー(ニコニコ)← あってる
シマフィー
訪問国の印象はこんなんでした!