素晴らしい明日を作ろうともがく君へ: "真夜中を突っ走れ!"
1984年に発表されたThe ALFEEのアルバム、”The Renaissance"!
中坊だった当時このアルバムを買い、子供ながらに感動にぶっ飛んだ記憶があるのですが、もう人生3分の1を過ぎた現在(注:150迄生きる予定)も聴くたびに”すげぇ”(語彙)とぶっ飛んでいます。
どの楽曲も”本当に40年前の音楽?”と疑わしいほどに輝き続けている名曲ばかりなのですが、その3曲目”真夜中を突っ走れ!”はイントロから疾走感に溢れる、本当に走り出したくなるようなスイッチボーカルとコーラスがめちゃめちゃかっこいいんです!(歌詞はこちら)
最近またよく聴いているのですが、なんと!思い違いをしていたことに気づいたのでこれを機会に深く考察してみます!
Runnerはまんま”走る人”
私、なぜだかこの曲を聴きながらバイクの後ろに彼女(baby)を乗せて走る高見沢さん(幸ちゃんでも桜井さんでもOK)を思い浮かべていました。バイクでぶっ飛ばしているイメージだったのですが・・・Midnight runner てちゃんと言ってます。
Runnerには”走る人”またそこから派生して人でも物でも”走るように”動くものの意味があります(野球のランナーやテーブルランナーなど)。
なのに自分はこれまで曲を聴くたびに”バイクで走る”人をイメージしてしまっていました・・・バイクで”走る”のは ride でありrun ではないのに。
その理由は次の言葉 ”hold on baby" のせいでした!
Hold on は色んな意味がある
英会話教室なんかでまず覚えるのは "ちょっと待ってね!”な Hold on だと思います。電話を片手に待つ、受付で待つ、何かを取り出すのを待つ・・・そんな日常でよく出るHold onです。
次によく出るのは”掴む”のHold onーーこれは本当に何かにしっかりと掴まって離さない状態です。例えば”青春の記憶”で幸ちゃんが自転車に二人乗りした時に背中に幸せを感じたのは彼女がしっかりと幸ちゃんにHold onしていたからです。
私は Midnight runner Hold on babyの部分をこの背中にしがみついているHold onだと錯覚していました!”ベイベーしっかり掴まってろよ!”だと思ってたんです。
そうではなく、高見沢さんはもう一つの大切なHold on---”困難に耐えて頑張る・辛いことに耐え抜く”というHold onを使ったのだ、と全部の歌詞をしっかり読んで気づきました!
となるとですね・・・このMidnight Runnerは苦しいこと、辛い時期、困難な状況を抜け出そうと頑張って前に進む人の比喩であることがわかります。
懸命に走るRunnerに向けて 誰かが Hold on baby! と言っているようですが、果たしてそれは一体誰なんでしょう!?
Let's spend THIS time together
そのまま訳すと”この時を共に過ごそう!”になりますが、ただ一緒に時間をすごすという意味ではないのです。
Time・時間にThisをつけることによって、この”時間”は限りがある一定の時間だ、とわかります。時間の長さはわかりませんので、灰色の時代・困難な状況の現在・抜け出そうと走っている時間、など色んな解釈ができます。
が、どれも必ず終わりが来る・・・・それをこのTHISが表しています。
苦しい時・時代を夜明けを目指して一緒に走り抜けてくれる誰か・・・その人が "Hold on baby・もうちょっとだ、頑張れ"と言ってくれます。
余談:曲の前半、幸ちゃんが歌うパートは状況を説明するような”ナレーション”的な言葉使いと内容、後半の桜井さんと高見沢さんのパートは命令口調で激しく”やれ!”と叱咤する歌詞になっています。
夜明けを目指す
その困難(=真夜中)を抜けた先には素晴らしい・新しい未来(=夜明け)がある・・・そして諦めずに前に進み続ける人に必ず夜明けは来る・・・高見沢さんの歌詞には同じような世界観・哲学のものがたくさんあります。
この曲ではぐんぐん加速しながら新しい明日へ向かう”君”の姿が描かれています。
一番では ”Midnight runner Hold on baby 夜明けを求め〜走り続けろ” と夜明けはまだ見えていない状態でしたが、二番では "夜明けは近い〜走り続けろ”となり、ぼんやりと光が見えてきた様子がわかります。
そして最後は "夜明けはそこに〜時代を救え” で終わります。
懸命に走り続けた君はただ壁や孤独や暗い時代を駆け抜けるのがゴールではなかった、そのエネルギーと情熱で時代を救うという任務が真の”夜明け”だった、というのがここまで来てわかります。
未来・明日・次世代をより素晴らしいものにするために努力しているみんながこの楽曲の”君”であり”baby"です。
”真夜中を突っ走れ”はどんな仕事でも境遇でも、頑張ってもっと美しい世界を作ろうとしているみんなへの応援歌だと思います。
より良い未来は力を合わせて創るもの・・・だから暗闇を突っ走ってる気持ちの時でも”ひとりじゃない”って歌ってくれているのでしょう。
そんなみんなを Hold on baby、と優しく後押ししてくれる天の声は、やっぱりアルフィーさん!私らアル中にとって、苦しい時を一緒に乗り越えてくれるのは、色んな場面で肩を抱いてくれて、背中を押してくれて、ぎゅっとしてくれる3人です。
次に一生懸命に走らなくてはいけない時・なかなか物事が上手くいかない時・もう頑張れないと苦しい時、そんな時に高見沢さんの Hold on baby! を思い出したいですね。
美しく輝く未来のために、今日も頑張るぞ〜!
シマフィー
余談2:アルバムタイトルのThe Renaissanceを考察に加えると、歴史的な見方もできますね〜 中世のDark Age暗黒の時代を駆け抜け、次のルネッサンス期で文化芸術が花開き、科学や航海術が飛躍的に進歩し、新しい時代=知と創造の夜明けが訪れています。
天使じゃない羽根が生えてる高見沢さん↓ 男前!
アルフィーさんは公式ゆーつーぶがありませんのでファンの方がアップしている映像です。ギターのかっこよさにうっとりした後はサブスクでお楽しみ下さいね!