紙と神
仕事が一段落したので一昨日は阿佐ヶ谷の本屋へ写輪歩しながら向かう。毎号購読する雑誌はなくなったが、ここ数年「暮らしの手帖」だけは購読している。女性向けの記事が多いが、エッセイや取材記事などは男でも充分楽しめる。佐藤雅彦の連載「考えの整頓」が好きで毎回楽しみにしている。多くの雑誌がPR誌化する中、この雑誌は自社広告以外は一切掲載しないで続いている希少な雑誌である。編集からもデザインからも丁寧さと良心が伝わってくる。いい雑誌はやはり紙で読むのがいい。この雑誌は捨てることはないと思う。
心地よい秋風が吹く中、風に揺れる木漏れ日を撮りながら、途中荻窪の八幡神社で参拝。この神社は賽銭箱の横に「命の言葉」という月替りの短冊が置いてあるので早速10月の短冊をもらってきた。東京都神社庁と印刷されていて、そんな庁があるのはこの短冊を見るまで知らなかった。表は昔の偉人たちの言葉(今月は老子)裏には神道にまつわる話が書いてある。若い頃は初詣以外、参拝もしなかったし、こんな短冊も見向きもしなかっただろうが、短冊の言葉が素直にいいと思う時がある。タイトルの「命の言葉」というのがちょっと大げさだと思うが、老人になってからこそ発見することもある。さて今月はどんな月になるか、などと思っている間もなくあっという間に月末になる。
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