見出し画像

予備試験口述式試験について【前編】~合格者提供情報まとめ等

(以下、来年受験する受験生に向けて記します)
 令和6年予備試験の論文式試験に合格された皆さま、誠におめでとうございます。
 論文式試験合格者という栄誉を勝ち取ったのもつかの間、皆さんはこれから約1か月間人生で経験したことのないくらいの密度・プレッシャー・不安の中で学習をすることとなります。そう、口述が待っているからです。

 本記事は、そんな口述に向けて何をしたらいいかわからん!と言った方々に向けて、つい最近受け終わったオッサンが覚えている限り「こうすればよかった」とか、「こうしとくといいよ」とか、「こんなこともあるのよ」とか言った情報を書き残しておくメモ的なものです。

 とはいっても、素晴らしい情報をすでに提供されている超優秀な合格者の方が何人もいらっしゃって、本記事から新しく得られる情報はほぼないです。ただ、気持ち焦る受験生の方の少しでも助けになればと思い、口述に関する有益な情報まとめがあるといいのかなと思い本記事を作成しました。

1.どういう試験なのか

(概要)1月下旬ごろの土日に2日に分けて受験生が法務省浦安研修センタ(ヘッダー画像の)に招集され、1回約15分~20分くらいの口頭による試問への受け答えを行う試験です。
 1日目の午前午後にそれぞれ民事刑事、2日目の午前午後に問題を替えて民事刑事がそれぞれ出題され、主査の先生がメインでお話をされ、副査の先生がうなづいたりフォローしてくれます。

 受験生にはまず「60点」が割り振られ、
 良くできる学生には「61点」や「62点」かそれ以上の点数がつき、
 一応の水準を下回ると「59点」
 試験官と言い争う・黙秘を続ける等の特段の事情が「58点」やそれ以下の点数が付けられ(ると言われてい)ます。
 
 合格点は例年「119点」となっているため、上記に沿って言えば
どちらかの科目で誘導がありながら最後の設問まで(ふたを開けたらみんなと同じ量の設問が)聞いてもらえれば60点がつくため、もう一つの科目で喧嘩をしないかぎり合格」と言ったところです。
(この60点を取るまでにどれほど苦しい思いをするかは実際に体験されれば分かります)

 上記説明はかなり粗いです。詳細は以下の各記事をご参照ください。
(1)会場の雰囲気(このイラスト、イメージしやすくて助かりました)


(2)再現
 まずは我らがむしどりさん

焼石さん

中中さん

oiwaiさん(Twitterをメルマガのように1か月間楽しみ励まされました。この場を借りて御礼申し上げます。)

ちゃんいちさん

(3)体験記
 むしどりさん


KTさん

トリは大介さんの胸がアツくなる実況

番外編 Legalgate福田先生の動画 辛くて投げ出したくなった時に(ほぼ毎日)観てました。議論しないことの大切さも分かります。

(4)その他、学習する上での有益な情報提供
 パンダさんのAnkiシリーズです。信頼のシリーズです。

2.口述模試について

 「口述に落ちたら一から短答、、、口述から落ちたら、、、落ちたら、、、」という精神状態+緊張しいということもあって、実地訓練を積んでおこうと考えました。そのために模試を5つほど受けました(いずれも会場受験)。
 
 本記事において紹介するのは以下の4つの模試です。

(1)伊藤塾 

・問題の質は優し目で、基礎基本に沿った出題(講評でも基礎基本が大事と強調されます。実際その通りです)
・大量の受講枠を設けることで広く受験生に受ける機会を提供するという理念は本当に素晴らしい。ただそのために試験時間が10分、講評5分と他の予備校模試に比べると短めで物足りない。受けて後悔はなかったけど、この点が☆一つ落ちる印象。
・問題が2パターンあるので、もう片方を友達と出し合うために使える。

(2)辰巳法律研究所 

・刑事で新庄先生に当たればある意味大当たり
・刑事系は特に新庄先生監修だけあって、問題の質が一番本番に近いと感じた。何というか過去問に通じるような、受験生の理解の「谷間」みたいなところを聞いてくる印象。
・最大の特徴は、受験生側が2人一組で受けるという独自のシステム他の受験生の答える様子などが観察できて非常に参考になる。
・周りに論文合格者が少ない人にとっては練習仲間を見つけるいいきっかけにもなる(私はその方に未だにお世話になっている)。

(3)LEC

・R5は直前1週間前に実施。本番前の良い腕試し
・問題の質は伊藤塾と辰巳の中間くらい。少し知識偏重気味だけど、いろいろな角度で聞いてくれるので理解不足を発見しやすい
・中野本校に色々な部屋があり、私は応接室的なところで受けた。静謐かつ独特の雰囲気で緊張感を味わうのもよい(本番と似てはいない)。

(4)Law School Times

・R5は合格発表直後と直前期の計2回開催(私は後者のみ受講)
・過去問出題歴のある論点や大島本などで厚く取り扱われている未出題論点を、昨年合格者が中々ひねった感じで出してくれる。
・上三校に比べて有名ではなかったのでどうだろう?と思っていたけど、実際には受講して一番良かったかもしれない

3 一番近いホテル比較~イビスかエミオンか

 試験会場に一番近いホテルとして両者があります。

https://ibisstylestokyobay.com


 こちらの方はエミオン宿泊体験記を書かれており、有益です。


 私はイビスに泊まりましたが、エミオンと比較してよかった点と後悔ポイントを記しておきます。

良かった点

会場に最短距離にあり、200メートルくらいで着けます。特にR5は小雨ちらつく中だったので、ぎりぎりまでエントランスや自室で過ごし、午後なら12:20の直前に入場することができた
・エミオンに比べると小さく、他の夢の国旅行客をあまり気にせず過ごせた
・朝食のビュッフェは豪華ではないものの、安定した「試験前のお腹に優しい」ものだった
・部屋環境も全く問題なく、アメニティーもしっかりしていた
 全体を通して「大きな不満はない」といった感じでした。

後悔ポイント

イビスの大浴場はコロナ禍前後で廃止となってしまったようで、入浴は各室のシャワーしかない。日常入浴習慣(しかも長湯でリラックス)していた私にとってはこの点がしんどかった。特に1日目でしくじり倒して心折れていたため、入浴できずに肩の凝りが残ったままの就寝はリラックスしきれなかった。情報を精査しなかった自分を心底悔やみました。
 ※ただ、受験生の多数派を占める20代の元気な方や、日ごろシャワーで済ませるような人にとっては私の後悔ポイントは当てはまりませんので、イビスを迷いなくオススメすることができます(エミオンには大浴場があるようですが、大浴場が嫌って人もいますよね。。。)

・イビスには1階にコンビニ・売店がないため、夕食等は少し歩いたコンビニや駅前のイオンに調達に行くこととなる。前日などはイオンで食べて気分転換になったのだが、上述の通り1日目終了時の私にはこの買い出しが遠征のようにしんどかったです。ホテルに戻って家族にできなかった報告を聞いてもらった後、3時間くらい動けなくなっていました。結局イオンまで歩いて行ったのですが、多分半泣き以上大泣き未満の顔してたと思います。
 エミオンだとファミマ?があるみたいでそれはいいなと思いました。隣の芝は何とやらなのかもしれませんが、、、

ちなみにもう一つ、マイステイズも候補にあります。

上2社に比べると若干距離はありますが、十分徒歩圏内かと思います。
R5では伊藤塾の自習室が本ホテル内で開設されていたと思います。
自習室を使用する前提の方は候補にしてもいいかと思います(R6では変わっちゃうかもしれないのでその点は注意)。

 以上で【前編】は終わりです。
 正直に言えば上記情報を用いてあとはすぐに大島本と基本刑法読んだ方が合格確率は絶対に上がります。
 ただ下記の情報が気になるという方に限っては【後編】を見てもいいかもしれません。
・模試のスケジュールと申し込みの順番、内容などの詳細が知りたい
・「5社」の残り一つは?
・一番効果の高い練習方法とは?

(後編へ続く)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?