【ほぼメモ】司法試験過去問参考答案の集め方
こんにちは！しまだです。
前回の記事をお読みいただきありがとうございました。
同記事を読んだ令和７年司法試験受験生の何人の方から「司法試験過去問は何を参照して分析していましたか？」という問い合わせをいただきました。
当該受験生の中には予備試験合格者特典で直近何年か分の模範答案集は既に持っているが、それ以降の古い年代分の参考答案などは手に入りにくい方もいらっしゃるように見受けます。
今日は私が司法試験過去問の答案集をどう集めたかを記録しておきます。
１．答案の収集方針～予備校のパックについて
これについては大別して下記３パターンくらいかなと思います。
①既に使っている予備校のパックで既に持っている
②辰巳のぶんせき本からピックアップする
③書籍やら講座やらで集める
このうち、①については伊藤塾の過去問マスターなんかで集めるのが代表例ですかね。
加藤ゼミはこういうキャンペーンをこれまた予備合格者向けにやっているようです（大介さんポストより情報頂戴しました）。
受験後に思ったのは「多少値が張ってもこういうので集めておけばよかったかな」です。下記感想を見ればわかる通りバラバラに収集するのは手間がかかる割にそんなにメリットがないです。
ただ予備口述のホテル代模試代等で実弾を打ち尽くした受験生もいるかと思います。そんな方のために一応②と③も示しておきます。
２．辰巳のぶんせき本について
司法試験の問題、出題趣旨採点実感、予備校講師の分析、複数のA答案からギリギリ境目と不合格答案まで一挙に掲載してくれているまさに「辞書」です。
上記リンクの通り１冊１冊の値段が高いので、結局①を取るのと変わらないorそれより費用がかかったりします。
蔵書として置いている素晴らしい図書館があれば優秀答案だけコピーして使うという手もあるかもしれません。
（私は８年分くらいをフリマアプリでで一挙に買いました）
３．本題～書籍やら講座やらでの集め方
（１）公法系
これは言わずと知れたガールシリーズですね
また行政法については２９年～令和４年の問題を掲載したこちらの書籍の答案もスパッとしていて勉強になります（答案部分以外も超勉強になる）。
私はガール１で掲載の問題は風呂で解く程度にささっと目を通す、ガール２以降の問題は構成するなどもう少し密度を高めて読んだり復習したりしました。
（２）（先に）刑事系
刑事は大きく分けて辰巳Live本と反町本が候補にあるかと思います。
辰巳Live本は問題と答案を参照できるのがいいのですが、かなり答案や分析の方向性が古めかしい、最新の判例傾向が反映されていない点で扱うときにまだるっこしさを感じます。贅沢言うなと言われればその通りですが時間のない社会人受験生には時間がないので、こういう違和感を抱いている時間がもったいない気もします。
反町本は情報のまとまりとしては強いのですが、問題文の事実が引用されていないためそちらを参照しながら学習するのに結局別の本やら印刷やらを要するのでこれまたまだるっこしいです。気に入って使用するとしても問題文だけは別途印刷することを推奨いたします。
私はLive本で一応出題歴と事実を確認するにとどめ、最新年度の問題を①やら②やらで集めて重点的に検討しました。
（３）民事系
これについてはBEXAの川崎先生の講座に課金してしまいました。
中大ローの実務家教員だった先生で、下記書籍等も評判が良かったという昔の記憶があったのですが、退官後にBEXAで講座を出し、下記書籍で掲載されていない以降の問題を解説されています。
↑書籍は民法改正対応されていないと思います。
講座の方では改正対応されつつ、まとまりの良い分析から川崎先生の鋭い指摘まで展開されており、時間のない受験生も全ての年度の検討がしやすい仕様になっています。
最新年度２～３年分については解説や出題表がなく答案だけとなっていますが、答案があれば学習としては最低限足りるのでそこまで気にならなかったです。
川崎先生の上記指摘のうち、若干応用に羽ばたきすぎているのでは？と思うところも少々ありましたが、「そこまでは私には無理でございます」と折り合いをつけながら学習していました。
なお、民訴や商法についてはLive本があり、昔のロー生時代には使用していました。ただ今回は同講座があったためそちらの活用には至りませんでした。和田民訴が好きな人には響くのかもしれません。
４．おわりに
途中でも書きましたが、③ルートを採った私としてはやはりおとなしく①伊藤塾なり加藤ゼミのパック取ればよかったかなあと思います。
一応川崎先生の講座という素晴らしいものに巡り合えたのは大きかったですが、それ以上に刑事の検討などが中々迂遠でした。
まだまだ寒い時期が続きますが、温かい格好して温かい飲み物飲んで胃腸から健康保って乗り切ってくださいませ！！！