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起業と在宅介護 どっちもやったる日記 Day5  2022年1月21日 「高齢者がアパート借りられんって。。。日本はどうなってんの?」

実家生活5日目。

コロナは病室と家族のコミュニケーションさえ謝絶する。
面会できないばかりか、通話については看護師の手を借りて病室を出て行わなければならない状態のため、ただでさえ戦場と化している現場では、なかなかお願いしづらいらしい。。。

そこで私と妻と孫娘ふたり、そして母親を加えた5人のLINEグループを作って、病室との通信手段を確立した。

82歳にしてLINEが使え、スタンプが送れるのが自慢の母親だが、こんな形で役に立つとは。。。「LINEグループ」の概念を、LINEで説明するのに少し手間取ったが。

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自宅に残された父親については、ケアマネージャーと相談し、デイサービスを週3回で1月26日からスタートする計画を立てた。
現在、エレベーターなしの3階に住んでいるという現状が、デイサービスへの送迎に大きな障害となるとのこと。母親もこれからペースメーカー生活となるし、 階段のない生活で父親にも外の空気を吸わせてあげる機会も増やしてあげたい。
そこで思い切って両親を私の住む街に呼び寄せ、アパートの1階の部屋を借りて住まわせることを決意した。

ところが不動産業者を回り始めた途端、いきなりハードルが出現した。
80歳台の老夫婦が住むことを嫌がる家主がほとんどだとのこと。

「契約は現役サラリーマンである私がやるんですけど、なんでですか?」
「いや、家賃の滞納の問題ではなくて、部屋で亡くなられる可能性が高くなるので」

いわゆる事故物件になることを恐れているとのこと。
自然死を心理的瑕疵の告知義務に含めない、という国交省の新しいガイドラインは2021年10月に出たばかりらしいが、まだまだ不動産取引の現場には浸透していないことを垣間見た。
参照:国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」

なるほど。。。そういうことですか。日本の高齢化社会の現状はこういうことなんですね。。。
「お年寄りにやさしい社会を!」政治家の街頭演説が空虚に響く。

私も大家業を目指しているのだから、借りる側目線での現実を知るのも、大家業には必要だな。
そして。。。「あなたが大家になったら、どうするの?」と、たくさんのお年寄りたちに問われている気がした。


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