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Photo by
nom99
現実から走り去る
4/3(水)の記録
遠方に住むお菓子屋さんの友人から、美味しい美味しいケーキが届いた。
今日はこれを受け取るためだけに午前中を在宅ワークにした。
クール便で届いた箱の中には、丁寧に作られたガトーショコラ。
ずっしり濃厚、香りの良いブランデー、甘さは控えめで、チョコチップの間に飾られたラズベリーが甘酸っぱい。
幸せの味…と噛み締めた後、カットした分を食べ終わったらなくなってしまう現実を信じたくなかった。
送料が高くなってしまうからと、お気持ちで一緒にいくつか焼き菓子が添えてあった。
丁寧な、かわいいかたちの、焼き菓子たち。
一緒に添えられたくまさんのお手紙。
やさしくて、芯のある、あの子からの送りもの。
このお菓子たちを送ってくれるために費やしてくれた、限りある日々の時間とエネルギーに感謝した。
ここのところ、仕事がバタバタとしてきた。
忙しいと言いたくなくて、バタバタしている、なとど私は表現しがちである。
私は、自分に余裕がなくなると、人への返信が遅くなる。
開いてしまうと、自分の中の時間が進む気がして。
開かなくても時間は進むのに。
時間が進むことが怖くて、だけど早くなにかが改善してほしくて、睡眠をとる。
とったらまたちがう朝が来る。
だけれど、返信をしようともしまいとも、世界には平等に時間が流れていて、私は、現実から逃げようと、みないふりをしているだけなのだ。
返事を待っている人のことを思うと、またつらくなる。
だけど、見るのがこわくて、返すのもこわい。
私の秘技、『脳内勝手に板挟み』である。
時間は止まったまま。
少しだけ針を進めなきゃ。少しだけ。
シマダ