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そして王になった一日
友だちのもぬちさんと一緒にZepp羽田で行われたBUMPのライブに行った。
もぬちさんは小学校からの友だちで、社会人になった今でもずっと定期的に遊んでいる。めちゃくちゃ話が面白い。BUMPの曲はもぬちさんと中学の時に一緒に良く聴いた。2019年にBUMPのライブに一緒に行けてから、ふたりでよく応募してBUMPのライブに行っている。
これまで何度もBUMPのライブに行かせてもらっているけど、ライブハウスで参戦出来るのは初めてだった!キャパ2,000人くらい?うそだろ?
こんな…ライブハウスでのBUMP様のライブに行かせていただく権利を与えていただいていいのだろうか…実はウソかも…誰かに騙されてるかも…BUMPのAIが演奏するのかも…と当日までふたりでずっと話していた。それくらいZepp羽田のチケットが当たると思っていなかった。嬉しい。
ライブは、ライブ前にどのように過ごすのかも楽しい思い出になるかどうかを決める大きな要素のひとつである(と私ともぬちさんは考えている)。ライブの数日前に電話して、羽田空港で昼に待ち合わせして、お昼を優雅にいただいてから会場に向かおう、当日は「成功」しよう!と固く誓った。
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お昼に羽田空港のロイヤルホストで待ち合わせした。
番号札を取ってもらい、しばらく待つ。ロイヤルホストの入り口には目が青色の宇宙人のようなロボットがあり、最初はこわい!と思ったけど、実は病気で身体が不自由な方がロボット越しに接客されているらしい。かなり未来だ!入店するときに「ごゆっくりどうぞ」と言ってもらえた。羽田空港のロイヤルホストは、どの席からも窓の外の飛行機がよく見える。
ロイヤルホストの料理はどれも美味しそうで、しばらくメニューとにらめっこした。私はオニオングラタンスープとオムライス、もぬちさんはシーフードドリアを頼んだ。ドリンクバーもつけた。もぬちさんがパンケーキがおすすめ、と言っていたので、シェアしてデザートに食べることにした。
オムライスの注文のとき、店員さんが「混み合っているので提供まで20分くらいかかるかもしれません…」と申し訳なさそうに言っていた。時間にはたっぷり余裕があるので、大丈夫です!と答えた。
もぬちさんと順番にドリンクバーに飲み物を取りに行っていたら、オムライスが来た。その後すぐに他のメニューも揃った。思っていたより早すぎる!本当にどうもありがとうございます🙇
オムライスもオニオングラタンスープも、どちらも美味しかった…。オニオングラタンスープに入っているパンは、スープを吸っていて、スプーンを入れるとプルプルとふるえていた。少しもぬちさんのシーフードドリアもいただいたけど、シーフードがゴロゴロ入ってて贅沢な味だった。
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ロイヤルホストは豪華なファミレスなので、ドリンクバーの飲み物たちも他のファミレスとは一線を画していた。カフェラテを入れたら、最後にふわふわのきれいな泡が出てきたので本当にびっくりした。そして美味しい。
もぬちさんはココアもあの、バンホーテンのココアで、本当にうますぎる、おすすめ、と言っていたのでその後取りに行く。注いだ瞬間からココアの香りが辺りに広がった。ひと口飲むとまるでスイーツかのごとく甘かった。このココアだけでカフェで500円以上で売っているレベル。美味しすぎた。ロイヤルホストはドリンクバーも段違いだと実感できた。
パンケーキも美味しかった…。バターやメープルシロップはもちろん美味しいんだけど、何もかけずそのままで食べても満足できるくらい生地が美味しかった。グランドメニューには、パンケーキはコックが一枚ずつ丁寧に焼き上げている、と書いてある。
もぬちさんはお姉さんとロイヤルホストに行ってパンケーキを食べる度、このパンケーキはコックが一枚ずつ丁寧に焼き上げている、ということについて言及するらしい。今日も言及する。コック、ありがとう…。
もぬちさんと会うのはひと月振りくらいだったので、美味しい食べ物や飲み物をいただきながら近況報告をした。私はTHE ALFEEのラジオが面白くてしかも3人とも推せる、という話や、福岡の思い出などを話した。もぬちさんからは、かまどさんとみくのしんさんのサイン会の話などを聞いた。
もぬちさんが私の発言で笑っていて、すぐにiPhoneにメモしていた。でも私は忘れっぽいので、何を言ったのか覚えてない。(今回も!)前にしまぼうさんはこんなこと言ってた、とたまに言われることがあるけど大体覚えてない。いつも私のくだらない発言を覚えててくれてありがとう!
ロイヤルホストでまるで王様のように優雅に過ごさせてもらった後、空港の手荷物預かり所前ベンチで休む。今日のライブ、客席からステージまではこのベンチからあの手荷物預かり所くらいの距離かな?!とわくわくしながら話した。スーツケースを持った人がたくさん移動していて、今度旅行に行きたいね〜という話もした。
もぬちさんはグッズ販売整理券を取っていて、15時からグッズが買える、とのことだったので、15時過ぎにZepp羽田へ向かった。空港にはあまりツアーグッズを身につけた人はいなかったけど、Zepp前には既にBUMPのファンが集まっていた。
私はグッズはもう前に買っていたので、売り場近くのベンチで待っていた。海風とビル風で座ってじっとしているとかなり寒い。ピクミンブルームの様子を見たり、ポケポケでカードを開封しながら待った。
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フォトスポットでぬいぐるみの写真を撮った。
Zepp羽田のロゴとの写真は、全然上手く撮れなくて、訳わからない写真がたくさん撮れた。前にもZepp羽田に来たことがあるもぬちさんによると、夜の方がロゴが光っていい感じに撮れるらしい。ウィーウィーよ、盛れなくてごめん。
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コインロッカーはおそらくすぐに埋まってしまうので、早めに荷物を預けておきたい。でもティッシュやお水など、必要なものを買っておきたい、と近くのスギ薬局とデイリーヤマザキに向かう。デイリーヤマザキのパンもおにぎりも美味しそうで心惹かれた。デイリーヤマザキは近所にない。
コインロッカーに荷物を預けた。スタンディング席なのでなるべく身軽で行きたい。上着も預けてしまったので、ライブTシャツ(半袖)で風が吹く寒い中待つ。ライブタオルで暖を取った。もぬちさんも持っていたライブタオルを貸してくれた。「腕を包み込んだらあったかいんじゃない?」とアイデアを出してくれて、自分のタオルともぬちさんのタオルをそれぞれ片腕ずつ袖のように巻きつけた。もぬちさんは過去のライブグッズのウインドブレーカーを着ていた。
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ライブタオルで長袖を作ったとて、外で待つにはあまりにも寒過ぎるので、近くのカフェに入った。座席には人工芝が敷いてあり、靴を脱いで座る。靴箱にはBUMPコラボのvansだらけで、取り違える人が出るのでは?!《そして父になる》になってしまうのでは?!とヒヤヒヤした。席はキャンプ用の低めの椅子が置いてあっておしゃれ。
ライブまでカフェでゆっくり過ごすなんて、中学生のときだったら出来ない!贅沢させてもらってる…まるで王の気分だ…とあったかい部屋であったかい飲み物をいただきながら話した。あと、最近出たピングーのガチャガチャは、ピングーたちがかわいがっているぬいぐるみもラインナップにあって、それが良過ぎる話などもした。
開場時間が近づき、ぼちぼちトイレを済ませに行くか、と店を後にした。トイレを探すも、どこもかしこも長蛇の列。とりあえず並ぶ。Zepp羽田の近くのいろんな場所にトイレはあるけど、どれも個室が2つくらいしかなくてめちゃくちゃ並んでいた。間に合うか?と焦る。
やっとトイレを済ませると、開場開始から5分が過ぎていた。急いでZeppの入り口に向かう!近くのガラス張りのとんかつ屋さん?をふと見ると、ライブTシャツを着た人たちがとんかつを食べていた。もう開場時間を過ぎているのに!2階席の人だろうか。ライブTの背中から余裕が感じられてめちゃくちゃ良かった。私たちはチケットはあるものの、スタンディングで席は確保されていないので、余裕な背中を横目にとにかく急いだ。
入り口に着くやいなや、すぐ私たちの整理番号が呼び出された。ギリギリ間に合って良かった…。時間あると思ったらギリギリになっていた。
入場し、急いで会場へ!周りの緊迫感に圧倒されつつ向かう。最前は埋まっていたけど、会場やや後ろの一段高くなっている場所の最前エリアは空いていた。もぬちさんのお姉さんが、会場後方の段がついている部分の一番前も、下手に前に行こうとするよりステージがよく見えておすすめ、と言っていた、ともぬちさんが話していた。そのお姉さんの意見をもとに、咄嗟の判断で一段高くなった場所の最前へ!前の人たちで視界が遮られず、ステージ全体がよく見えそう!ここでも優雅に王をやらせてもらえそう、とふたりで安堵した。
ライブが始まるまでは、オモコロチャンネルのハリーポッターパロディの話や、ふっくらすずめクラブのおすすめ動画について話した。
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ライブは…光陰矢の如し、あっという間に終わってしまった。サイコーの時間を過ごした!
ドームやアリーナのライブにしかこれまで参加していなかったけど、ライブハウスは何よりメンバーとの距離が近かった。ドームやアリーナはステージ横のディスプレイにメンバーの映像が映し出されるけど、メンバー全員が同時に映し出されることはなくて、ほとんど誰かだけピックアップされている。ライブハウスは肉眼で全員がよく見えて、みんながどんな動きで、どんな表情で演奏しているのかがよく伝わってくる。ドームやアリーナのときは正直、この曲は自分にとってはまぁまぁかな…という気分になってしまうことも度々あるんだけど、ライブハウスでは、一切そんな気分になることが無かった。一曲一曲の熱量がそのまま伝わってくる感じがして、全ての曲に惹き込まれて、本当にあっという間に時間が過ぎていった。すごい。
お客さんの一体感もすごかった。お客さんも歌うパートがある曲は、周りのお客さんの声がひとつになっていた。ドームやアリーナのライブよりも、BUMPのみんなとお客さんとでひとつの曲、ひとつのライブを一緒に作り上げている感覚になれた。藤くんがもっと歌声を聴かせて!とお客さんに言うと、周りの歌声はものすごく大きくなって、一緒に夢中になって歌った!うお〜たのし〜!
ある曲で銀テープが降ってきて、私は取れなかったんだけど、前の方にいたお兄さんが終演後に「これ取れなかった人に一本ずつどうぞ」って銀テープを回してくださり、一本いただいた。優しすぎる!
また行ける機会があるなら絶対、ライブハウスでのライブに参戦したい!
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終演後、ドリンクを引き換えて出口へ。ドリンクと一緒に、ペットボトルを下げるZeppオリジナルカラビナをもらえた。カラビナ、ちょうど欲しかったから嬉しい。
Zepp羽田の看板前でぬいぐるみの写真を撮る。またしてもあんまり良い写真は撮れなかった。
天空橋から羽田空港の第3ターミナルへ移動した。ライブに来たお客さんはほとんど品川方面に向かうので、空港方面のホームや電車は空いていた。空いている電車は嬉しい。
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バスのチケットを買ってから、時間まで空港のタリーズで軽めの晩ごはんを食べた。カフェやレストランをいくつもはしごするのも王の気分。ホットドッグを頼もうとしていたけど、レジ横のたっぷりたまごサンドが気になり注文した。もぬちさんもたっぷりたまごサンドを頼んでいた。ふわふわで美味しい。あっという間に食べてしまった。
セットリストを見ながらあの曲良かったね、この曲のここも良かった…とにかくサイコー!と言い合った。あと、私はオモコロチャンネルの黄うんちたちの元ネタ、地面師たちをイッキ見した話もした。地面師たちは、一体どうなるのかハラハラして気になってしまう面白さがあるものの、私には刺激が強すぎてかなりショックを受け、観てからしばらく経った今でも引きずっている。普段ポケモンとか戦隊モノとか、小学生男子の好きなコンテンツばかり観て、それで十分満たされているので…。でも、元ネタがわかり、パロディの面白さが全てわかるのは良かった。もぬちさんは最近ハンターハンターを全巻読み、人生の解像度が高まったらしい。この世のありとあらゆるところにハンターハンターのネタは仕込まれているそう。私も読んだら世界が広がるかな。
バスの時間になり、もぬちさんと別れてバスに乗って家に帰った。
ライブの前も、ライブも、ライブの後も、振り返れば全て、王のように優雅に成功させてもらった、と言える一日だった。もぬちさん、BUMPのみんな、ロイヤルホストのコック、全ての者たちに感謝…。