オチない話
オチない話をしたい。非常に断片的なことだけを書きたい。今日は何もなかった、本当に。
こう書きながら、この日が実は〇〇に繋がるとは本人は知る由もなかった、のような脳内ナレーターがしゃしゃり出てくるのを誰か止めてくれませんか。
歯ブラシを6回探し回った。
脳内音楽プレーヤーで『パリは燃えているか』と『ボレロ』がワンフレー ズ以降進まないまま混在し始め気が狂いそうになった。
孤独が寒さを倍増させるなあとしみじみ思った。
ドンキに行くか行かないかで半日ぼんやり悩んだ。行かなかった。
昨日、折角仕事の合間を縫って来てくれた父と内見した物件は全てボツにすることにしてしまった。
行き先も決まっていないのに段ボールに本とノートなどを詰め、引っ越し
先を妄想した。キャラメルの匂いがする!と思って起きたら枕が焦げてた。髪は焦げてな
かった。布団は溶けてた。フォルテがどこのコンビニにもなかった。94番と思いながら違う番号を
言ってしまい、穴があったら一生そこで暮らそうと思った。でいいーぽすたん!という隣人の掛け声が聞こえ、すかさずメモをとった
のだが恐らく気のせいだった。本名では憚ることを偽名で嘯くとは卑怯也、と我製造元が仰るので、何時
迄も両親の定めし名に縋り自らの運命と甘んずるのは如何なもので御座ろ
と、言い返さなかった。絶対に檸檬、と誓ったのにシークワーサーに手を出して、次こそは檸檬と意を決したのに梅に手を出した。これではいつまで経っても檸檬爆弾が作れないではないか痴れ者よ。
ブードゥー教の毒は作れるね、嗚呼、『解毒せよ』ライムのコダマが聞こえる。
リップクリームを一年で数回無くすのでケース用に、と回したデッドベアのガチャ、容量が外観の割になく、ピックケースにすることにした。(ピック使わないし、リップクリームの件は未解消)
デッドベアは好きなのにグレイトフル・デッドはほとんど聴いていないし
グレイトオブデッドとか口走ってしまったので今晩の子守唄はグレイトフ
ル・デッドになるだろう。スピリッツが本当に魂由来だと知ったがいくら入魂しても抜けてゆく。未だに、スピッツとスプリット(開脚・その他)、スピリットがごちゃっと
している。ジャンジュネとジャンピエールジュネも混在している。無くしていたと思っていたものが出てきてホクホクした気持ちになった。仏恥義理と書いてある手拭なのだけれど、かなり良い色なのだ。しかし、ブッチはしちゃだめだ。
本当に、今日は何事も起こせなかったし、文面はカタカナが異常に多いし、かなり呑気に、物語もないのだけれど、止まっているように見える飛行機が消えたり、定休日のラーメン屋の前で冬の大三角を見るにつけ、脈絡なく『マルコヴィッチの穴』が観たくなる水曜日であった。
※因みに、見出し写真は微視しすぎてよくわからないデッドベアである。赤いデッドベアのプルオーバーをきていたら、何そのタラコと言われたことがある。
以上。
2024/01/17
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