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20220917 岩壁音楽祭
これに行きました!
【第一弾出演アーティスト発表】
— 岩壁音楽祭 (@GampekiMusicFes) July 13, 2022
「岩壁音楽祭2022」第一弾出演アーティストが決定いたしました!
CYK
Ena Mori
ermhoi+小林うてな
maco marets
Omega Sapien
さらさ
チケット等詳しい情報は公式HPからhttps://t.co/xfpwsBMhM8 pic.twitter.com/tRvgULemha
【岩壁音楽祭2022 開催決定!】
— 岩壁音楽祭 (@GampekiMusicFes) May 17, 2022
開催日程:2022年9月17日(土)
会場:山形県・瓜割石庭公園
アーティスト:後日発表
本日より、お得な早割チケットやU-23チケットも枚数限定で販売開始!
チケットは公式サイトから購入可能です↓https://t.co/xfpwsBu8y0#岩壁音楽祭#pioneerdjjapan pic.twitter.com/aeLftSuo27
良すぎる。
渋谷宮益坂口、6時に有志が集合、暑くなる前に車に乗りこむ。オール明けのうろんな足取りの人々が群れなしてて、いつもだったらその一人なんだけど、わたしらはいまから山形にいくのです。
前日CIRCUSオールナイトのRIPに行っていた人なども拾って出発。RIP行きたかったな…無限の体力への自信がなくて日和ってしまった。
ほぼ全員初対面だったけど、話のたねを欠くことが本当になかった。というのも前日にそれぞれ作って持ち寄ったspotifyプレイリストを順々にかけており。
ファンクとポップとか、アタックとリリースとか、ハーモニーとビートとか、ダンサーのインスタとアニメのキャラソンとか……プレイリストを作って持ちよるのって、遠足にお菓子を詰めて持ちあったときの気分に近いかもしれない。みな好きなものもわたし一押しのものもうまく配合して開陳する。
三連休の初日朝、外環道も東北道もしっかり混んでいるなか、永遠に音楽と音楽にまつわるもろもろの話を聞けたから、ずーっと楽しかった。
ロード・ムービーじゃんって言った。
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サービスエリアがすき。あからさまに浮かれててアイスとか皆で買う。
長いトンネルをぬけて山形に入った。
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360度山に囲まれて、黄色く稲穂の湖になっている。いいなあ。しかし、この穏やかな田畑のさきにあの「壁」があるんだと思うと途方も無い気分になる。道の日本海側には地吹雪を防ぐフェンスがびっしり並んでいる。家は森のように立派な屋敷林で守られている。冬の厳しさが予感される。
プレイリストが切れたのですが、もう会場も近づいてきてて、とにかくゴキゲンなハウスをかけまくってもらいました。ますます浮かれる。
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そして、到着です。
まず駐車場が廃校なんがいいよね。
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無料シャトルバスがすぐ来る。すぐ着く。少し歩くと…
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#岩壁音楽祭 pic.twitter.com/vD3QoaWL6x
— 🪨まはぁ (@Shimahaa) September 17, 2022
壁が、石が、音がありました。
息をのんでしまった。
音について。
壁のステージと洞穴のステージの2つからなるこのフェス。
それぞれとてもいい音が鳴っていた。
。
壁のステージ。同乗者さんが言ってたとおり、野外なのに室内感がある。反響がしっかりつくってある。これだけ壁に囲われているとな…。
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演者もこの壁による反響をねらっているなと思った。壁を跳ねる音、森に逃げ込む音、蝉と混ざる音、を狙ってるなと思った。可聴域外の低音で身体を気柱になしてしまういつものクラブ体験とはまた別アプローチだ。
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また洞穴ステージもいい。正確に切り取られた石の箱で硬い電子音がなる、しかし中心にあるのはやわらかい木と花に飾られたDJブースなんですね。
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曲について。
ena moriから始まった。演奏のくるおしさもたまらない。午後の陽が岩壁に区切られて斜めにさす。舞台の花々と照応する。降臨だ。きらきらしていた。
D.A.N.の面々。凄まじい〜とにかく楽しくやっている。曲がつながるたび客みなニッコニコでハイタッチとかしよる(わたしも)。
kZm。このイベントに来ることの決め手になった。大好き。このステージに向けてチューニングしたようないいセトリだった。この壁に響かせたい声を選んできているなと思った。彼がみている風景がみたくて後ろを振り向いてみたりした。
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omega sapien。このイベントに来る前に予習してて一番刺さったアーティストで、そかもその刺さりを軽々パフォーマンスと歌と踊りで超えてくれた。本当に好き。ウォールオブデスでからだと音がシェイクされてしまったような感じがした。全員猿になってた……。首壊れるほど振ってしまった。
暮れきったころ、一転、ermhoi 小林うてな。ハープと声の調律からやる。耳がすっと冷えていく。そこから、座り込んだわれわれのうえに、ハープとハミングと虫の声がさらさら流れて、天にのぼる心地ってこれですね。呼吸がふかーくなる。壁の上をみると星が出ている。
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洞窟ステージに移って、CYK。全員踊らす!!って心意気がすさまじい。満タンの洞窟の中に入ったり押し出されたり(運営さんは洞窟内の人数管理もしっかりしておられて脱帽)、外で広々跳ねたり、前方で客みな奇怪なうごきをしよるのに混じったり、嬉しい曲がかかったら嬉しいですね!!って言っあて、原始にもどったこころで、祭りにのみこまれておしまい。
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結局同行者とは大半の時間ばらばらに踊り回ってしまった。でもこれでいいですね。音でうごめいてる塊の中に顔を見つけて、また人波にうずもれて、たまに近寄ってみて、一緒にうごめくとか、そんな妙な距離感をやっていた。知らん音おたくたちとアイコンタクトして動きあってた時間のほうが長かったかもしれない。
幸せだったなあ。
飯について。
岩の間にテントが並んでいる。集落になっている。
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芋煮。
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はじめて食べた。こんにゃくがたまらん美味しいのですね!価格もお手頃で、幕間ごとに、水分補給がわりにのみまくった。
コーヒー。
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山形市に本店があるとのこと。電子音なりまくる洞窟で、豆をひいて蒸らして淹れて、丁寧にやっていたなあ。あの蒸らし方まねできない。
そしてちょうどかるーく華やかなアイスコーヒーで本当に嬉しくなってしまった。こういうやわいカフェインがいちばん美味しく感じられる、そういうフェスなんですよね。
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以前のJukevox で、あまりに声優さんの曲がうつくしすぎて、酔で耳を濁らせたくなくて、ジャスミンばかりバーカンで頼んでいた回があったな。それに似ています。
ピザ。
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でかくてうまくて六百円。踊り食い、踊りながら食べるやつ、やりました。文字通り
帰り
夜通し運転していただいた。ほんとに頭があがらない。通り雨が繰り返しくる深夜の東北道を、サイケデリックトランスを鳴らしながら滑っていく。またジャンルの話をさまざま聞く。
渋谷に朝5時にもどってきた。23時間ぶり。やっぱりうろんな足の人々とぬくい曇天の朝焼けで、さっき出てきたときと変わらない。
小学生のころの記憶を思い出しました。夜目を閉じて、また明けたら朝になっていたことがあった。まばたきの一瞬で夜が終わっていた。小学生のわたしは、その経験を証拠に、一日は24時間ではない説を提唱し、家族の中でずっと言い回っていたんだよな。
たかだか疲れのあまり、まばたきのつもりが一瞬で深い睡眠に落ちて、また子供特有の目覚めのよさで、眠りから一瞬で戻ってきただけのことなんだろうけど。
似てるなと思ったんですよね。自分の普段の時間と切り離された別立ての場所に夜が置かれたような、この感覚といいますか…
道玄坂を流す車の窓からは、すでに閉店したVISION が見える、もう長くないCONTACT の前にたむろするクラバーたちが見える。
次の岩壁音楽祭もぜひ行きましょう、と言い合った。次は2025年開催と決まっている(決めてるの偉いよね)。3年後、わたしも周りもますます変わっているのだろうなー。たとえば、いまから3年前、2019年には、わたしたちがこんな思いもかけないおそろしい地点にきてしまっているとは想像もしていなかったし。
いろいろあるかもしれんけど、しかし、音のことは好きでありたいな、好きであれるだろうな、と、思いました。
今回の開催テーマは「スペクトラム」です。
— 岩壁音楽祭 (@GampekiMusicFes) May 17, 2022
線引きの中で閉塞してしまう世界から、なだらかな開放を目指しフェスティバルを開催します。
【Spectrum】
光がガラスのプリズムを通過するときに生じるさまざまな色の範囲。転じて、意見・現象・症状などが、あいまいな境界をもちながら連続していること pic.twitter.com/fvDTLD1FH5
渋谷から車をとばせば山形につく。山形にいけばあの壁がある。壁の前ではまた音が鳴る。それがひとつながりで想像できるようになっている。
なだらかにいきましょう。
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