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人類のゆるやかな滅亡

第4章 文化人類学としてのドレスコーズ


人類のゆるやかな滅亡


 均質化された人間と、ぼくらに似た人間。
新時代においてどちらが増殖していくか、どちらが新しい種であるかを考えると、どちらが進化でどちらが退化かであるかは一目瞭然である。
 

 科学の進歩により、人類にとって不可能であることはもはや限られており、悩んで苦労してなにかを生み出し、遺すという時代はもう終わりに近づいている。垂直思考型で、研究成果を遺すことによろこびを感じる志磨やぼくら、研究者たちの居場所は、均質化された人々の増殖によりどんどんなくなっていき、順応できない人間は徐々に数を減らしていく。
均質化された人々は、さらに均質化という進化を進め、AIと共存する新時代がまもなく訪れるだろう。こうして科学の進歩の結果、人類は種として滅び、均質化された新人類として進化する。もうすでに、人類の滅亡と新人類への移行ははじまっているのだ。



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