見出し画像

天文台で

約4ヶ月ぶりに天体撮影へ出掛けた。

この日はやや冷たい強風が吹き荒れる薄曇りで、空の様子をしばらく観察してから準備に入った。

空を見上げて雲の行方を見ている間にりゅう座流星群と思われる流星がいくつか。

自然学習に来ていた高校生の団体も大騒ぎしていた。

そんな薄着で山の上に来ちゃだめだよと思いつつ、望遠鏡のセッティングをしながら、微笑ましく眺める。

ひと通り準備ができて、狙っていた土星を導入。

しかし、あまりの強風と薄曇で捉えてもぼやぼや。

バローレンズやCMOSで動画撮影を試みるも模様まで確認できない状態。

参ったなーと思いつつ、お師匠の使用している別の望遠鏡のピント合わせや彗星の導入を手伝う。

彗星の場合は座標が手入力となり、時間を見つつ導入する。

師匠が毎回持っている手書きメモは、気持ちが温かくなる。

一緒に数字を読み上げながら、正確に入力する。

レリーズの準備や撮影開始までをお手伝いして、自分の撮影する望遠鏡へ戻る。

土星は諦めて、せっかくなのでM31を。

カメラがFUJIFILM X-T30なので、画角は入りきらないけれど、いつものように撮る。

まあまあ。

秋ですね、とゆうか冬ですねという体感気温。

天体撮影はやめて、星景を撮りに望遠鏡のエリアを離れる。

22時頃。

他に撮影者は誰もいないので、広いモニュメントを貸切。

獣やそれ以外の何かに怯えつつ、広角レンズを持って来なかったことを悔やみつつ、暗い暗い場所でひとり。

冬だと星の瞬きさえ聴こえそうな大好きな場所。

天の川が良く見えていた。

誰もいない時にひとりでここで撮影するのは本当に贅沢だし、心がすっきりする。

雲が多くなって来たので、30分ほどで切り上げて、仲間がまだ天体撮影している場所へ戻ると撤収作業をしていた。

私の人生に於いて、何よりも大切にしているのが、天文台での活動。

この日は天体撮影だったけれど、観望会でたくさんのお客さんと話すのもとても楽しい。

地元に天文台があるなんて、今思ってもうれしい限り。

いいなと思ったら応援しよう!