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なぜ今パーパスが必要なのか?

今回はパーパス経営コンサルをしている天平株式(https://www.tenpei-inc.com/)のマーケター(🔰)としてパーパス経営を浸透させるために、奮闘している私が、なぜ近年「パーパス」が注目されているのかというところを再確認して整理したいと思います。

「パーパスってそもそも何?」「なんで近年騒がれているの?」「そもそも必要なの?」「ミッション・ビジョン・バリュー(以下MVV)とは何が違うの?」と思っている多くの方に少しでも届けられるといいな!と思います◎

パーパスとは

「パーパス」とは直訳すると「目的」
つまり「社会における存在意義」として定義されており、そこを経営で体現することを「パーパス経営」としています。
MVVや定義する企業は多くあり、その言葉の定義や解釈は時に重なったりすることはありますが、私はMVVとパーパスは視点が異なると感じています。MVVは企業視点つまりは「私たち企業はこういう方向性でこういう価値をこのようにしていきます」を宣言することであり、一方パーパスは「私たち企業の社会に対しての存在意義はこうです」と宣言することであり、社会全体から見た視点だと思っています。

詳しくは天平さんのこちらの記事に詳しく書いています。

なぜ新たに「パーパス」という概念が加わったのか?


なぜ新たに「パーパス」という概念が加えられたのでしょう。MVVでは包含できない概念なのでしょうか。と疑問に思うところだと思います。
曖昧な理解のもとでの「パーパス経営」の提唱はなんかイケてる企業な気がするという本当にただの祭りで終わってしまうことでしょう。私はパーパス経営に魅せられた者としてこれを避けたいと思っています。

私はこれは明確に時代の変化によるものだと考えています。では時代の変化とは一体何の変化なのでしょうか。

①少子高齢化

②ビジネスパーソンの意識の変化

③類似ビジネスの蔓延

④地球の悲鳴

なぜこれらがパーパスにつながるのか一つ一つ説明していきますね。

①少子高齢化

この少子高齢化という社会課題は企業内においても進み、今後シニア層が異様に厚い企業が続出すると思います。もちろん新卒を含む若者の採用に力を入れるという施策も長期経営を考えるうえで必須ですが、中堅やシニアを活かした組織文化づくりも必要だと私は思います。正常な中堅やシニアは視点が上がっていきます。それは会社の方向性や意義にまで目が向けられるということです。「この会社は一体どこに向かっているのか、何のために存在するのか」これが見えたとき(見えなかったとき)にこのままこの会社に居続るのは果たして正解なのかと考えるのはごく自然なことですよね。

②ビジネスパーソンの意識の変化

ー近年はキャリア自律が謳われることが増えました。企業や外部環境に依存することなく個々の価値観や個々のビジョンに沿った働き方が勧められるようになったのです。(キャリア自律の背景には企業の短命化、労働年数の長期化、多様性を認める風潮など様々あると思います。そのためビジネスパーソンは「自分を知ること」がとても重要になりました。「自分を知ること」の中に「パーパス」は緻密に絡んできます。「自分は何を成したいのか、何のために存在するのか」はキャリアの指針になるはずです。

ーまたマズローの5段階欲求は皆さま一度は耳にしたことがあると思います。


第一段階:生理的欲求・・生きていく為の基本的な欲求
第二段階:安全欲求・・安全に安心な暮らしがしたい
第三段階:社会的欲求・・抗孤独感、社会的安心
第四段階:尊厳欲求・・外的認知、承認欲求
第五段階:自己実現欲求・・自己実現願望

マズローの5段階欲求より

多くの人が自己実現欲求を満たすことを求めて、第1段階の欲求から順にピラミッドを積み上げていっていることでしょう。ところが近年もしくは今後に向けてはこの5番目の自己実現欲求を満たす人が増えてくると思います。(格差があるとは思いますが)では5番目の自己実現欲求を満たした人がどこへ向かうのかというと、「自己超越欲求」です。これはマズローが晩年に気づいたとされる6番目の欲求と言われています。これは「自分の欲求を昇華し実現された自己実現が向かう先」です。これこそパーパスであり、人々はパーパスに共鳴する企業を求めていくと感じています。これは自らパーパスの共鳴する企業で働くという選択肢もあると思いますし、消費者や出資者としてパーパスに共鳴する企業を応援するという選択肢もあると思います。

③類似ビジネスの蔓延

近年は似たようなビジネスが多いですよね。ビジネスモデルが同一化し差別化が難しくなっていると感じます。ミッションを見てもどこも似たり寄ったりでどこのミッションにも共感できるわ~ってなりませんか?転職が一般的になった現代でもあるため、自己実現を望む優秀なビジネスパーソンは簡単にしれっと競合他社に移れてしまうことでしょう。そんなビジネスが蔓延る中で差別化をはかるのは「パーパス」だと思います。「社会の中での存在意義」それに基づく事業展開は唯一無二であるはずです。企業としての「個性」をあらわすのがパーパスですから、似たり寄ったりでは困りますよね。パーパスが唯一無二であるほど、優秀な社員の流出も防げるのだと思います。

④地球の悲鳴

これはもう社会課題、全人類が取り組むべき課題ですね。SDGsが謳われるようになって久しいですが、このままでは地球は壊れることでしょう。自分たちが生きている間は大丈夫だからいいやではなく、未来を見据えて、私たちの子供・孫世代の地球をせめて考えて私たちは行動をするべきです。「パーパス経営」は社会の中での立ち位置を示すため、自然と持続可能な社会の実現への行動指針が求めれます。利益だけを追求した経営は今後の社会では間違いなく淘汰されます。「社会善」であることは必須要件となってくるのです。
社会に、地球に、善行を行う企業こそが選ばれる企業になっていくのです。


いかがでしたでしょうか。パーパスって聞いたことあるし、パーパスを掲げている企業はかっこよく見えるけど、ただの流行なんじゃない?という風に思われていた方も多いと思いますが(実際私がそう思っていた)、未来を見据えた時に、パーパス経営を行う企業は選ばれるべき企業、生存すべき企業だと私は感じています。子供たちの未来を考える上でもパーパス経営を行う企業を増やしたいと思うのが私の願いです。

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