会議ファシリテーションを行う際に大切にしていること(テクニック編②「事実と解釈を切り分ける」)
先日から、私たちがお客様に向けて行っている会議ファシリテーション(問題解決会議)のことを書いています。記事を読んでいただくことで、私たちが普段どのようなことを考えてファシリテーションをしているのかが、見えてくるはずです。
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先日からはテクニック編を書いています。
前回のテーマは、アセスメントする。でした。
今回はもう少しテクニック寄りの話を書いていきますが、少し前回の振り返りをします。人は問題解決をするときに、問題とは何か?を明らかにして、解決策を作っています。
例えば、「離職率が高い」みたいな問題を出してみて、「福利厚生を整えよう」みたいな解決策をつくります。
ですが、解決策つくって、実行してみても問題が解決しないことがあります。これは、なぜでしょうか?
結論から言えば、問題に対して、適切な解決策が作られていないからです。これが起こる要因として、そもそも問題に対してのアセスメント(診断、分析)ができていないことが多いです。
今回からそのあたりの具体的なテクニック的を深めていきます。
まず1つ目は
事実と解釈を切り分ける。
人は一つの事実を見たり、聞いたりして、解釈をつくっています。ですが、問題の棚卸しをしてみると、事実と解釈がごちゃごちゃになっていることが
多いです。
例えば、先ほどの「離職率が高い」という問題を一つ取ってみても、これ自体は解釈にあたります。これを事実で捉えてみると、
2021年2月-2021年11月までに退職した人は、10名。
上記期間の園の在籍人数は、30名。
(きっと、問題を出した人からすれば、上記のような事実から、「離職率が高い」と判断したのだと思います。)
さらに深ぼってみると、こんなことが出てきました。
退職した10名のうち、新卒1年目の職員は6名、2年目の職員は4名。
退職した理由は、8名が「入職前に言ってた園の方針と真逆のことをやっている」「●●先輩と●●先輩が怖い」と言っていた。
この場合、最初の例で書いた下記の解決策を実行しても、意味をなさないことがわかります。
わかったことは、退職した職員は1-2年目の職員で、かつ「入職前と言ってたことと実際にやっていることが違う」「先輩が怖い」と言って辞めていった方が8名いるということ。
(今回は極端な例を挙げていますが)こういう事実が見えてくると、別の解決策が生まれてくると思います。
ちなみに解釈が悪くて、事実が良いと言いたいわけではありません。ただ解釈まみれになっていると、適切な問題解決ができない可能性があるので、事実と解釈を切り分けて考える視点を持っていることが大切だということです。
ご自身または一緒に問題解決に取り組んでいる方が、「解釈」なのか「事実」なのかを切り分けて捉えられるようになると、問題に対して適切な解決策が策定されやすくなります。
解釈と事実が切り分けられていないと感じたときは、「どのような出来事から、今の解釈をしたのか?」と立ち返ってみると、切り分けやすくなります。
次回も同じように具体的なテクニックを扱っていきます。
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