Change the my carlife 12 フィアット・アバルト編~愛車を探す試乗記
いつかはスポーツカーに乗りたい。。そう思っているのですが実はフィアットアバルトなんかがその正解なのではないか…と。チューンされたエンジン、足回り、排気音なんかも刺激的。エアロパーツで武装された外見はもはやスポーツカー。ホットハッチの域を超えているわけです。爺さんがアバルトなんか乗っていたら格好良い。そんな年のとり方も良いななんて。
期待に胸を膨らましていざ試乗です。思っていた以上にサイズは小さいですが、エンジン音はやはりアバルト。ブロボロいって高まります。ところが、走り出して色々と違和感が…その根源を探るとどうもぶち当たるのがシートポジション。思いのほか高い位置に座っているんですよね。ディーラーマンに聞くと、本来フィアット500は女性向けのクルマなのでシートもそういう作りになっているらしく、アバルトでもシートが厚めで高い位置に座っていることに。だから低いシートに交換して乗る人も多いとか。ミッションもシーケンシャルATでこれに慣れるのにも時間がかかり楽しむまでいきませんでした。男性的に仕上げられているものの、各部のバランスが取れてない感じでスポーティに乗るというところまで行きません。あくまでスポーティな演出という感じがします。特にスイフトに乗った後なので余計にそれを感じます。駆動時のノイズなどもスポイルするので想像した通りの動きにならないのです。比較すれば間違いなくスイフトはスポーツカーですがアバルトはスポーツな雰囲気のクルマという風です。残念…雰囲気の作りこみは日本車にはない素敵さがあるのに…
残念な気持ちを引きずりながらチンクチェントにも試乗します。エンジンは2気筒900CCと非力。非力だけれども味わいがあるエンジンが載っています。ミッションはDCT。このDCTが僕にはまるでダメでした。初めて乗ったDCTですが、僕はエンジンブレーキを多用する走り方をするのでDCTの減速感がストレスになります。多少慣れればエンジンを吹かしたりしながら上手く操れるとは思いますが、短時間では無理でした。期待していたDCTですが、こんな感じなんですね。ATをドライブに入れてそのまま乗る人にとっては問題ないのでしょうか?本来女性をターゲットユーザーにしているわけですから、内外装の可愛さが魅力なクルマが欲しい人ならドライブフィールは気にならないのでしょう。ただそれで良いのかな…と、疑問も感じました。運転も楽しいってならないとそこ止まりでとてももったいない。初めて乗る人はそういうものだと思ってしまいますしね。
一番ガッカリ感が強かったフィアット。もうフィアットを乗ろうと思うことはないでしょう。ハッチバック乗るならクルマとしての完成度はスイフトが間違いなく勝ちです。このスタイリングが好きならチンクチェントをどうぞ。
■ABARTH595 COMPETIZIONE S4 MTA 477万
■FIAT500 ツインエアラウンジ 342万円