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【おじさん大学院生の挑戦6】入学式!とオリエンテーション

2024年4月2日は、本当に久しぶりの入学式(笑)。
入学式と言えるものは、そう、学士の大学以来だから、30年以上が経っています。ふと、30年という時間の流れに愕然としました。。

当日は、朝から少しだけ仕事をして、開始の少し前に大学に到着。入学式の会場へ向かいました。まだまだ敷地の配置になれていなくて、当初想定していた建物とは違うところだと気づいて慌てて会場に向かいます。そんなことがあっても、おじさんなのであまり焦りはしないのですが。

入学式にはある人と待ち合わせをして、一緒に参加する約束をしていました。甥っ子です。会場前で少し待っていると、両親とともに甥っ子が現れました。両親の方は家族の待機室に向かい、我々は一緒に会場へ。その姿からまるで親子のような2人に見えたかもしれません。
実はその甥っ子、同じ大学に合格して、この春から1年生同士なのです。甥っ子は学部、僕は修士で、また学部と研究科自体は違うのですが、同じ大学に入るというのも何かの縁ですね(ちなみに校舎は隣同士です笑)。
入学式は大学構内にある体育館のようなところで行われました。学長のお話や、応援団が出てきての校歌の合唱など、まあ久しぶりの光景にちょっとだけウキウキしました。圧倒的多数の高校を出たばかりの学生たちの間で、挨拶やら合唱やら楽しんでいると、あっという間に時間は過ぎて入学式は終了しました。そこで甥っ子とはお別れしました。

入学式ももちろん大切なのですが、この日の本番はそのあとに続くオリエンテーションです。研究科長のお話はもちろん、研究の進め方や履修の仕方、論文作成の流れなど、今後の学生生活をどのように送ればよいのか、そのポイントを整理することが参加の目的でした。
入学前にホームページで詳細な書類は掲載されていて、それも一読してきたものの、なんというのですかね、大学院での学びって掴みづらかったのです。その理由は、学部のように受験の仕組みがある程度統一されているのとは異なり、入学前に所属するゼミが決まっている場合もあれば、決まっていない場合もある。また、大学院に進んだ知人に聞いた話によると、最近の大学ではいろいろな登録や手続きが基本的にオンラインで行われるため、大切な情報を見過ごしてしまう可能性があるとのこと。さらに、僕は社会人枠で、しかもおじさんなので、なかなかみんなの輪に入れないかもしれないというちょっとした遠慮もあったりして、こういうオフラインの、リアルの説明会にはきちんと参加して、自分で理解しておかなきゃいけないと思っていました。
しかし、実際に出てみるとそんな話はほとんどなくて、その書類をじっくり読んでおいてください、くらいの話でした。はい、読み込みます。

それよりも、何よりそこで強調されていたのは、大学院生は「孤独」だということ。ゼミはもちろんあるけれど、履修する講義は幅広く、いわゆる語学単位でのクラス分けなどないため、まあ横のつながりを作ることが難しいらしい。特に、僕は研究科全体の中でも少数派の社会人枠です。仕事と研究、どちらも尊重しないといけないけれど、やはり穴をあけられない仕事が入ればそちらを優先せざるを得ません。大学でのいろいろなイベントや研究会などに参加できる機会が減る可能性もあるため、ここは自覚しないといけないなと思いました。

その説明のあとは、複数のグループに分かれて自己紹介と意見交換が行われました。受験結果からある程度は想像していましたが、社会人枠は全体の1~2割程度かな。またその中でも、僕くらいのおじさんは他にいませんでした(笑)。とにかくみんな若い。あと、アジアからの留学生が3割程度いる感じでしょうか。そう、おじさんの存在はかなり珍しいのだとここで気づいたのです。
これは研究科の特性にもよるのでしょう。僕が入ったのは社会科学を研究するところなのですが、例えば経営学でMBAを取得しようと思えば、社会人として経営を学んできた人が多くなるでしょう。法学や工学、最近だと情報学などもあるのかもしれません。社会で実績を積んで、さらに専門性を獲得しようとする場合は社会人枠も多くなると思いますが、社会科学は相対的に少なくなるのかもしれません。また、社会人学生に特化したところもあるでしょうが、僕の研究科はそうではありませんでした。
その参加者の顔ぶれは、学部で社会科学を学んだ学生が大半ですが、その他は公共性のある事業を展開する企業や自治体関係者、NPO職員などでした。僕も民間企業ではありますが、開発や観光などの仕事をしてきたこともあり、会話は共感する部分が多くあるなと感じ、さらに、とにかく皆さんの関心領域の広さが面白いなと感じました。

このオリエンテーションで得られたものは、履修登録の複雑さよりも、大学院で学ぶこと自体への興味や刺激でした。あまり接点がないという前提での会話でしたが、同期で同じ研究科に所属する皆さんの意気込みは、小さな仲間意識が生まれ、おじさんにも小さな勇気をもらえたように思います。いよいよ大学院での学びが始まるのだな、と感じた一日でした。



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