火花 Netflix版を見た
原作は未読なのだけど、M-1でとろサーモンが優勝した流れから、出演している村田さんが気になったこともあり見始めた。
10話くらいあるドラマシリーズを見るのって中々に踏ん切りがつかないが、3話くらいまで見て面白いポイントがあると、そこからは早い(他のNetflixドラマでいうと"100万円の女たち"もそうだった)。休みを使って一気見した。
あとは出先でも見られるダウンロード機能は本当に便利。amazon,netflixはある中でhuluはこの機能がないのが痛い。(スターウォーズが見たいのだけど、、)
火花について。
まず成功することが物語のゴールじゃないということ。
どんどんコンビが売れていってほしいっていう気持ちで、少しずつ増えていくファン、暖かくなっていくスタッフ、世間へ出ていくチャンス、そんな緩やかに右上がりの矢印で伸び頂点を迎える、訳ではない。
そんな心理をもちつつ見ているともどかしい、現実はこういう厳しさがあるのかと垣間見る一面があった。
師と仰ぐ神谷は主人公にとって本当に大きな存在。自分が少しずつチャンスを掴む中でも、その機会より神谷と会うことを優先する。
それは、単なる先輩付き合いなんてものではなく、主人公にとっての学びであり、癒しであり、赦しの場だったのかもしれない。
自分が面白いと思うことよりマスを意識したネタを披露すること。ここを最後まで葛藤して、悩む様子が丁寧に描かれているのだが、
そこでマスを選ぶ決断。そこに対しての背徳心は神谷にあったように思う。
神谷をどうしたら笑わせられるか、超えられるのか。そんな自問自答。
誰かに認めてもらいたい気持ち。自分の考えを色々な事情によって変えていかなければいけない葛藤。そして、実は神谷自身もその葛藤を誰よりも持っている。そんな気持ちが一番刺さった。
細かいとこでいうと、練り上げていくネタを長く映すところも魅力的。部分的じゃなく年々披露していくネタの中の意図、変化をを中身で見せていく演出。そこに違和感を感じさせない演者は素晴らしいと感じた。
役者ありきで見始めたものでもないのに、終わってみたら今後役者ありきで見たくなる存在が増えた。そんなドラマだった。