経済的に破綻した翌月に子供が生まれた夫婦の話し。(その15)村下会長の蟻地獄
この物語は私達夫婦が13年前から今までに経験した実話を基に、登場人物などは架空の設定で書いております。
また内容も一部脚色しておりますので全てが正しく記載されておりません。
私達夫婦はこの物語を通じてたどり着いた心境をお伝えし、皆様のお役に立てればと考え、二人で相談をしながら書いております。
村下会長は「ここの再建はワシの夢や」と言ってました。
私も夢というワードは大好きです。
この言葉を聞くと、それで、それで、と話を聞く姿勢になってしまいます。
村下会長の夢とは?。
それは一度廃業した旧パットパットゴルフ場。
雑草で覆われたコース。
埃だらけのクラブハウス。
この施設を再建する事でした。
「見てみてくれ。ここは今はこうだけど、眺めよし 夏の花火も石川県で一番大きな規模や、あの大きな川からでっかいのが上がる。」
「ここがこのままなのはもったいない。町長からもそういわれている。」
「そこでワシは閃いたんや、ここは スカイダイブできる山も近いし
温泉にも入れるし最高のドライブコースや」
「あの苦しいと時期でもここはぎりぎり採算があっていたが、仕方ない事情(これが後々、本当の事情がわかる)で閉鎖しただけやし、今のワシならここをまた生まれ変わらせることができる」
「そして最初に話した、粋な大人の趣味の街、みたいな計画や、それを実現したい、そのためにはこのクラブハウスを中心にまず進めたい」
「君わかるか?」と指をさしてきました。
私が「正直な意見として会長の気持ちというか思いは理解できましたが、
やってほしい事業内容が全くみえていません。まず私は金川をしりません」と返答すると、村下会長は「そりゃそうや、あんたの言うとうりや、一回すぐ金川行ってみてきて」「金川を見てピーンとこないなら、あんたはセンスがない」。
早速、金川に行く。
ここまでの話の流れで村下会長の話を、私が今回の提案を受けるか受けないかに関係なく、一回は金川に行ってみたいと思っていました。
「もちろんそうしますし、早速金川に行ってきます」と即答。
すると「やはり君は動きがはやい」「成功する」と村下会長は私を煽ってきました。
この時の私は村下会長との話術で、アリが蟻地獄の縁を歩いていたような状態だったのでしょう。
でもこの話の先には素晴らしい出会いと経験がまっていました。
つづく