セッションレポート 10-⑵ 「自分の身体なのに自分の身体ではないような、でも混乱はなく興味深くそれを観ているというような不思議な感覚」
Yielding Embodiment®8シリーズをモニターで受けてくださったMさん、2回目のご感想です。
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イールド2回目。側臥位でのセッション。
今回は、前回とは逆で、入り口側に頭を向けて、左側を上にして横たわる。
しのぶさんが腕や足の下など、いろんなところにクッションを入れてくれて、リラックスできた。
セッションが始まると、徐々に左肩甲骨の下辺りから脇へ、肋骨の流れに沿って内側に押し込まれるような感覚が起こった。
そしてやっぱり横隔膜に動きが起こって、グーっと強制的に息を吐きださせられる感じがあった。
少しの間何も起こらず静かになったので、前回より穏やかな展開だなーなんて思っていたら、突如、下になっている右肩甲骨から脇へ、やっぱり内側へ押し込まれて呼吸を促される感じが顕著に起こってきた。左側よりも勢いがある感じ。お腹の中へグーっと広がっていく。
「内側に動きが起こっているのが外からもわかりますよ」というような声かけがあり、「へー、見えるんだ!」と驚きを感じるとともに、この体験、感覚が起こっている場を共有してくれている存在があることに嬉しさと安心感を覚えた。
「脚が伸びる感じですか?」との問いかけに「まだそういう感じはないかなー」と答えているうちに、だんだんお腹が広がって、言われたような感じが起こってきた。そんな右側の派手な反応に驚きながら、反対向きに体位を変える。
右腕が上になると、右肩甲骨内側から腕がグーっと盛大にねじれていく感覚がしばらく続く。
腕につながる何種類もの筋肉が一斉に収縮したがっているような感じ。
それらは何となく背骨や胸郭の内側にも繋がっているような感じで、強制的に呼吸が起こっているような動きもしばらく続いた。
自分の身体なのに自分の身体ではないような、でも混乱はなく興味深くそれを観ているというような不思議な感覚。
時々しのぶさんが色々なところにそっと触れてくれている気配を感じることで、自分の内側の感覚に入り込みすぎず、いい塩梅に意識のバランスを保てているのかなと思った。
なかなか右肩甲骨〜腕の反応が終わらないので、息も絶え絶えな状態になってきて、「うわー、いつまで続くのー?!」と半ば途方に暮れかけていたが、おさまってきた時には、安堵感とともに「まだ終わって欲しくない、もう少しこの感覚を味わっていたい」という名残惜しさも感じた。
終了後、ベッドから降りて歩き出すと、前方への移動がとてもスムーズ。左右へのブレが無くなったということか?のしのし歩いていける。前回は「脚の上に胴体が載っている」感じだったけど、今回は分離感なく、胴体が繋がっている感じがした。
帰り道はよく晴れていたが、まぶしくなかった。ここ数年、昼間の外出はサングラスなしだと心もとない感じだったから、新鮮。周りの風景の見え方が、懐かしい。
とてもお腹が空いていたので、寄り道。七草粥を食べた。
帰宅して着替える時ふと鏡を見ると、上半身が何か「水泳選手?」みたいな雰囲気だった。まるっとしてて、安定感。肩が下がったのか。
●翌日
サングラスなしで、朝の光に向かって歩く。 が、眩しくない。というか、光が強くても不快さを感じない。 むしろ、光の階調の一段階として味わえている感じ。
何か、森林限界を超えた時のような、晴々とした気分。
●その後の体感や意識の変化など
★視覚に関する変化を顕著に感じています!
・サングラスをかけることがほとんどなくなった。
・風景に奥行きが出現。
この3〜4年、急激に老眼が進んだ気がしていました。
遠くは多分今までと変わらない感じ(ずっと視力は良かった)でよく見えているのに近い範囲がよく見えないという違和感、視界のバランスの悪さを無意識に感じていて、常に何となく居心地が悪く、心許ない気分がありました。解像度も落ちたような気がして、周りの風景も何かのっぺりとして、以前のように新鮮な驚きを持って眺められなくなってきて…加齢による機能低下だから仕方がないのか?と、哀しく思っていました。
日中の光に眩しさを感じて、外出時にはサングラスが手放せなかったのですが、2回目のセッション後から、なぜかサングラスをかけようと思うことがほとんど、いや全く?なくなりました。
「眩しさ→不快」だったのが、「眩しくても大丈夫、むしろ陰影を感じられることが楽しい」という気分に。
眼が強くなったのか?!「元々の眼の感じが戻ってきた!」と、驚きを感じながら、とても嬉しく思っています。
★嗅覚も。
空気の匂いが戻ってきた!ここ数年、胸いっぱいに空気を吸ってみても、匂いとか質感に乏しいことが気になっていたのですが、感覚が開いたのか?以前のように、呼吸するといろんな匂いが入ってきて、空気が美味しいと思えるようになってきた。
★呼吸も深くなった。がんばらなくても吐けている感じ。
★力みなく判断できるようになっている気がします。淡々として、心静かに暮らせている感じ。
以前は、何を決めるにも、どこかギリギリまでシミュレーションしたりして最後「えいやっ!」と決める感じがあった気がするのですが、最近、そういった力みが消えているような気がします。自分がどうしたいか、自然にわかっている感じ。
そういう感じに慣れると、とても楽で、これまでは力むことに随分余分なエネルギーを使ってきたなあと思います。