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セッションレポート 10-⑸ 「両方の足裏からの力が、邪魔されることなくスムーズに両方の坐骨から尾骨、身体の中心に集まる感じ。坐骨周辺が整理された感じ」

Yielding Embodiment®8シリーズをモニターで受けてくださったMさん、5回目のご感想です。
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イールド5回目
仰向けでのセッション。
スタートポジションを決める時、左足の辺りで「ここだけ違う感じがしますね、風を感じるというか」としのぶさんが言ったのにちょっと驚く。あ、シンクロしているってこと?実は私もそう思っていたのだった。
もう少し探して、より安心感のある左の頭の辺りからスタート。 始まってすぐ、左の脳がふんわり手に包まれて取り出されるような感じがした。喉から透明なものがずるっと上の方に引っぱり出されるようなイメージが浮かんだ。
しばらく静かだった。左膝を立てて、しのぶさんが腕や脇に触れた。
立てている左脚の緊張が抜けていくのを感じた。胴体の内部で、いろんな部分が関係して複雑な動きが生じている気がした。肋骨の真ん中、心臓の辺りに内側からスペースが確保された気がした。
しのぶさんが左の後頭部に触れると、後頭骨が持ち上がって開くような気がして、左を向いていくような首の動きが出た。
左半身がとても暖かくなっている気がした。
続いて、右膝を立てる。真っ青な空。山の上の古代遺跡。
しのぶさんが膝や足の甲、腿の辺りに触れた。腿に触れている時、白菜を思い出した。腿が瑞々しい白菜になって手に持たれているイメージ。
右の坐骨に触れて少し経つと、坐骨の内側にスペースができたような気がした。
右脇に触れた時、昆虫の胴体みたいなイメージが浮かんだ。呼吸すると脇の下が微かに凹むような感覚が生じた。
右の鼠蹊部に感覚が生じ、仙骨、骨盤がぐーっと左に傾いて行き、背骨がうねるような感じを覚えた。
左の肩甲骨の下に感覚が生じ、左腕が外側に捻れていった。使っていなかった筋が伸びるような痛気持ち良さを覚えたが、ベッドから手がはみ出ていて重力に任せていると大変な感じになってきたので腕を動かしてベッド上に戻す。
手指に触れられると、大きな都市に入っていく現代的な道路のイメージが浮かんだ。
右側から首に触れられると、また左に向かう首の動きが出た。しばらくして右に戻って行った。
活気のある港湾都市のイメージが浮かんだ。
起き上がる準備をするのに伸びをしたら、足指の先にチリチリした感覚があった。
起き上がってベッドに座ると、坐骨を感じた。ベッドとの接地面を感じるだけでなく、骨盤に脚がつながっているという感じがした。
立つと、足裏が床にペタッとついて、身体が天井に向かってグーンと伸びる感じがした。
両方の足裏からの力が、邪魔されることなくスムーズに両方の坐骨から尾骨、身体の中心に集まる感じ。坐骨周辺が整理された感じ。
片足立ちをしてみたら、どちらの足にも安定して乗れてびっくりした。
歩いてみると、あまりどちらに乗っているというような差は感じられなかった。主従関係がないというか。
セッション終了後は、頭がクリアな感じがした。

後で思い返すと、今回のスペース(注:五反田)は初めてだったが、終始とてもスムーズだった気がした。
空間に入っていく時も、セッション中も、終わって後にする時も、ずっと自然にその空間に溶け込めていたというか、分断されることなく、その時間がひと続きの夢のように力みなく流れるように過ぎて、思い出すとホッとするような、ひと塊りの記憶となった感じ。

【セッション後】
帰り道に鏡を見ると、顔つきがはっきりした感じに見えた。
振り向くとすごく後ろまで見えるというか、首が回るようになった気がして、何度も左右に振り返ってみた。
帰宅して着替えた時、骨盤や身体の幅が広くなったように見えた。
帰宅後は、すごく眠かった。紅茶に沈んだ角砂糖みたいに、脳が溶けていくような眠さを感じた…

【翌日以降】
動いている時、時々足の付け根周辺に点状のような感覚が明滅することがあった。
仕事中、床に寝ている状態の人を抱き上げる時に、今までと違う足腰の使い方が自然に出た。その最中は少し驚いたが、結果的に身体的なダメージを感じることはなく、いつもより無理なく安定して行えた気がする。
仕事中など、葛藤的なものが減って何だかとても楽に、自然に振る舞えている。
不自然だ、無理だ、と感じる要求に頑張って応えようとしなくなった。
セッション中、ドローンから見ているような視点のイメージが展開したのが面白かった。
30年ほど前に一年間留学していた南仏地方のような印象の風景。人里離れたような場所から賑やかな都会へと変化して行った。
セッション後から、留学していた時代のことがポツポツと思い出されているが、その記憶の質感は今までと全く違ったものになっている気がする。視覚的、感覚的なことが主で、光の感じとか空気感がリアルに蘇る。すごく客観的に外側から眺めている感じで、出来事や心情的なものは従な感じ。当時は若さと勢いだけで突っ走っていて、準備もそこそこに渡仏してしまい、うまくいかなかったこともたくさんあって自分にとってはほろ苦い思い出となっていた時代だが、すごく中途半端な状態だったからこそ見え、感じ得たものがたくさんあったのだなと肯定的に捉え直せているような気がする。

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