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シャル、力尽きる。でもたくましく育つ子供たち~日本のマヌルネコ年代記:2017年7月~12月
(※このシリーズはWEBコンテンツや一般向け書籍を基に、執筆時点でわかる範囲で書いています。新たな情報が得られれば、その都度補足していきます)
(※新たにカバー画像を追加。2017年埼玉生まれの五つ子のうちの3頭、左からオリーヴァ、イーリス、プリームラです。2022年筆者撮影。なぜ3頭だけなのかについては一つ前の記事参照)
【できごと】
2017年
7月7日
この日の時点で、埼玉県こども動物公園の雌のマヌルネコ、シャルの目の具合が良くなかったことが以下のじゃずにゃんこさんのツイートから確認できる。
シャルさんの目が早くよくなりますように。#マヌルネコ#埼玉県こども動物自然公園 pic.twitter.com/WrZvFePqW0
— じゃずにゃんこฅ^•ω•^ฅ (@Jazznyanko22) July 7, 2017
7月8日
この日、シャルは「状態が良くなく、展示場に出ていなかった」ことが以下のShigeoさんのツイートから確認できる。
「やぁ、いらっしゃい。」(大人みたい。) 今日はやっぱりまだシャルさん出ていません。飼育員さんの話しでは、状態がまだ良くないようです。チビマヌルネコとレフ君が暑い中頑張っました。お疲れ様です。#さいたまこども動物園 #pallascat #マヌルネコ #manul pic.twitter.com/PVWwvMyzoO
— Shigeo (@Polarbear_san) July 8, 2017
また、同日付のまにゃもうさんのツイートにより、シャルは怪我をしていたということが確認できる。
昨日のSCZOOマヌルっ仔
— まにゃもう (@manyamou) July 8, 2017
シャル母さんが怪我をしたそうで子供たちと一旦、隔離したからか平日にもかかわらず柵が設けられ、新たに「飼育係からのお願い」が張られていました。ここに書いてあることはマヌルネコや幼い動物に限らず一般的な配慮でもあります #埼玉県こども動物自然公園 pic.twitter.com/fmCmvUIgxx
まにゃもうさんの同年7月19日付のブログ記事によると、子供の爪が目に当たって怪我をしてしまっていた模様。
7月9日
埼玉県こども動物公園の公式Facebookページにて、同日シャルが死亡したことが発表される。
7月9日にマヌルネコの「シャル」が死亡しました。 数日前から食欲が落ち、外傷のためか右眼瞬膜が腫れてしまったため、昼間は子とわけてバックヤードにて飼育していましたが、朝容体が急変し死亡しました。死因は調査中です。 子育て中で5頭の子どもたちがいますが、それぞれ自力で餌を採食していることと、体調は良好なため、現状では人工保育等はおこなわずに飼育していく予定です。
Posted by 埼玉県こども動物自然公園 on Sunday, July 9, 2017
7月18日
同じく埼玉県こども動物自然公園の公式Facebookページにて、シャルの死因は肺炎だったことが発表される。
マヌルネコの赤ちゃんの名前投票は昨日まででした。たくさんの方々に投票していただき、大変ありがとうございました。お母さんのシャルの死亡原因は、肺炎という結果が出ました。仔育てで抵抗力が落ちていたと考えられます。5頭のこどもたちはとても元気にしておりますので、名前発表の7月30日には、ぜひお越しください!
Posted by 埼玉県こども動物自然公園 on Monday, July 17, 2017
7月30日
埼玉県こども動物公園にて、マヌルネコの5頭の子供たちの命名式が行われる。雄3頭は「グルーシャ」「イーリス」「ロータス」、雌2頭は「オリーヴァ」「プリームラ」と名付けられる。
今日は、埼玉こども、マヌルネコの命名式に。 pic.twitter.com/bSvEshX5W3
— 虎耳肉球堂 (@Pantherauncia55) July 30, 2017
【筆者のひとこと】
シャルの体調悪化の原因の一つではないかと言われているのがこの件。
埼玉県こども動物自然公園のマヌルネコ、シャルに「来園者の向けるカメラのAF補助光やスマホのフラッシュがストレスになっていたのではないか」という件。AF補助光を直射させた撮影者に対してはこういうわかりやすい威嚇をしていたんですよ。シャルがこれまでこういう表情をしたことはなかった。 pic.twitter.com/v6xi7OxOr1
— sis_sis (@sis_sis) July 15, 2017
これを教訓としてなのか、2021年3月に上野動物園で生まれたマヌルネコの子供2頭はずっと非公開のままになっているようです。
筆者がこの記事を書いている2022年3月30日の2日前の28日、上野のコマヌルたちは1歳になったと思われます。この子たちはシャルの孫にあたります。母親はプリームラ。子供たちはもう一人立ちする年齢になっていますが、残念ながら今も母子共に非公開のようです。(もしや、将来的には外国の動物園に移動予定?あくまで推測ですが)
レフとシャルの5頭の子供たちは元気に育ち、ロータスとオリーヴァは祖母タビーと共に今も埼玉県こども動物自然公園に。
プリームラは上で紹介したように、上野動物園に移った後、ノボシビルスク動物園から来た雄(名前非公表)との間に2頭の子供が生まれました。
グルーシャは旭山動物園、イーリスは王子動物園にいます。
※この記事の参考資料(本文中で紹介した以外のもの)はこちら。いつもお世話になります。
プリームラがお母さんになりました。嬉しい、 #マヌルネコ家系zoo のアップデートです。ただ、まだ分からないことが多いです。「皆さん、ありがとうございます」byプリームラ #マヌルネコ pic.twitter.com/AgteevR3gA
— Shigeo (@Polarbear_san) June 13, 2021
(2024年7月10日追記)
埼玉県こども動物自然公園公式Facebookで発表されたシャルの死因は「肺炎」でしたが・・・
2019年7月9日付のニャロメさんのX投稿によると、死因は「脳神経の疾患」とのことです。
今日はシャルの命日#シャル は2年前 #埼玉県こども動物自然公園 で生まれた5つ子のお母さんだった。
— ニャロメ (@ManulTabitan) July 9, 2019
初産だったが子育てを必死に頑張っていた。
母子は一般公開され、多くの人が訪れ連日長蛇の列ができた。公開から1ヶ月も経たない2年前の今日、脳神経の疾患でシャルは急死した。→#マヌルネコ https://t.co/rRzhKkS869