見出し画像

【全文無料】 黒ティーチのすゝめ別冊版 【青ナミ編】


はじめに

こんにちは、noのノです。
先日投稿した記事について、有難いことに多くの方に読んでいただけて大変感激しております。本当にありがとうございます!

まだ読まれてない方は是非お手隙の際に読んでいただけたらと思います。

さて、先日の【黒ティーチ】の記事では特殊な対面として【青ナミ】についても触れていましたが、内容としてはそこまで深いものではありませんでした。しかし、筆者が【黒ティーチ】を使う以前に【青ナミ】を使用していたという経緯から、実は最も研究に時間をかけた対面は【青ナミ】です。ただ有利不利がはっきりしており、そこまでの需要が見込めなかったためお蔵入りとなっていました……が、

先日行われた北海道CSwave2にて準決勝【黒ティーチ】vs【青ナミ】が配信卓にて行われました。筆者のテンションは爆上がりし、気がついた時には筆を取ってました。

そんなこんなでお蔵入りとなっていた本記事を世に放ちます。今回もとりわけ有料にする理由が見当たらなかったため、当たり前に全文無料で読むことができます。

対面の特殊性を理解する

【青ナミ】は唯一の特殊勝利効果をもつリーダーとして相手に対【青ナミ】の戦い方を強制する最強の押し付けデッキです。【黒ティーチ】同様に特殊なプレイングが求められますが、相手側の対面理解度による勝敗への影響が大きく、ドロートリガーによる上振れ要素もあるため、無理対面の存在しないリーダー(当然、不利対面は存在します)とされてきました。

対する【黒ティーチ】は、【青ナミ】側が本来は得意としている黒単色(除去)リーダーです。しかし相手のリーダー効果(特殊勝利)を封じてしまう《10ティーチ》とトラッシュ枚数によりパワーが上昇し続ける《バージェス》という2つのリーサルウェポンにより有利の相性をつけております。

加えて《1ナミ》には《ドクQ》、《ブードル》には《ブラックホール》と【青ナミ】側の動きに対して、【黒ティーチ】側が明確な回答を持ち合わせていることも相性に影響しています。


相手の細い勝ち筋を断つ

北海道CSの準決勝配信卓では【青ナミ側】の飛び道具である《速攻ウソップ》が話題となりました。ゲームの展開としては《速攻ウソップ》のアタックが守られるも【黒ティーチ】側の手札が薄くなり、どちらが勝ってもおかしくないような印象でした。結果的に勝利を挙げたのは【黒ティーチ】側でしたが、《速攻ウソップ》のアタックが通っていたらゲームは【青ナミ】に軍配が上がったかもしれません。

しかしそれこそが【黒ティーチ】にとっての負け筋であり、結論から述べると、筆者はこの対面においては《速攻ウソップ》を走らせなければ【黒ティーチ】がほぼほぼ勝つと考えています。

山堀りブラザーズ

【青ナミ】には《速攻ウソップ》以外にも山札を大幅に削るキャラが存在しますが、【黒ティーチ】対面では着地狩りに合う可能性が非常に高く、概ねケアするべきは《速攻ウソップ》のみです。《速攻ウソップ》は4コスト5000のスタッツをもっていますが、効果を使用するためにドンの付与が必要です。そのため、最速でのアタックは5ドンターンの6000アタックとなり、ターンが進むにつれ階段式に打点が上昇していきます。

【黒ティーチ】側は10ドンターンになると《10ティーチ》をプレイできるため、【青ナミ】側はその前に《速攻ウソップ》を走らせようとしてきます。そのため、この対面では《ハチノス》の早期設置と合わせて重要であるのが《バスコ・ショット》を《速攻ウソップ》より先に登場させることです。現環境では【青ナミ】側に《バスコ・ショット》を容易にバウンスさせることができる《唐草瓦正拳》が採用されていません。そのため、相手のトリガー効果によりバウンスされなければ《速攻ウソップ》に走られることはまずないでしょう。

ちなみにバウンストリガーのうち、採用されることの多いカードは以下の通りです。

おぼえておこう

これにより懸念はなくなったため、トラッシュを肥やしながら《バージェス》を育成し、《10ティーチ》と合わせて相手のライフを詰めていきます。

かなり細かいところになりますが、相手は青単色リーダーであるため、万一に【猛虎】など打たれても対応できるように手札に《バージェス》を抱えておくのも一つの手です。


相手の自走手段への理解

【青ナミ】側の登場時効果を無効にした際に、1ターンに山札を何枚掘ることが可能かご存じでしょうか(《速攻ウソップ》はケアするものとする)。

正解は《サンジのピラフ》×3+6000リーダーアタック+規定ドローの8枚です。《1ナミ》や《ハンガーさん》がすでに場にいる場合を除いて、手札に2000カウンターが1枚あれば、山札8枚でターンを返すと100%ターンが返ってきます。《サンジのピラフ》がトラッシュに落ちてる枚数によってはさらに削られても大丈夫です。

そのため終盤にアタックをし、山札の枚数がターンが必ず返ってくる枚数になったタイミングで敢えてアタックをせずターンを返すことで、次のターンに《10ティーチ》をからめたアタックで確実に仕留める戦法です。

大型キャラである《10ティーチ》やムキムキになった《バージェス》で一方的に蹂躙するため、筆者は密かに地ならしと呼んでいました(知らない方は申し訳ないです)。

このとき、毎ターン《10ティーチ》を連打してしまうと相手の盤面にブロッカーが残ってしまいます。そのため、地ならしプランをとるのであれば、確実に相手のブロッカーは除去しましょう。というより、そもそも1体ごとの打点が高いため、仮にアタックを《ブードル》に吸われてしまっては2コストでこちらの高打点を守られたのと同義であるため、かなり損をしてしまいます。幸い、相手ブロッカーは処理のしやすいコスト帯であるため、しっかりと除去します。

※おまけに自走札の解説をおいときます


確定リーサルは狙える?

【青ナミ】側が山札を0枚にした瞬間に勝利が確定するため、基本的には確定リーサルが発生しづらいです。しかし《10ティーチ》の効果により相手の特殊勝利を封じるため、確定リーサルが発生する場面が意外とあります。

下の画像をご覧ください。

薄々お気づきかもしれませんがamii.愛用してます

【青ナミ】側
手札…7枚
盤面…《カヤ》×2、《マーガレット》(ブロッカー)
山札…6枚
トラッシュ…《ホワイトスネーク》×4、《メロメロメロウ》×0、《デスウィンク》×4、《スネイクダンス》×2

【黒ティーチ】側
手札…《10ティーチ》、《ドクQ》、《ラブーン》、《バージェス》、《嵐脚》
盤面…《10ティーチ》×2、《バージェス》×2
トラッシュ…23枚

こちらは【黒ティーチ】がリーサルに向かう場面です。手順は以下の通りです。※詰将棋みたいなものですので違和感には目を瞑ってください…

①《10ティーチ》を登場コスト
相手はこのターン中に確実に山札を掘り切るため、相手のリーダー効果を無効+《マーガレット》を機能不能にするために登場させます。

②《バージェス》の火力を上げる
《ハチノス》効果+リーダー効果の複数回使用により、《バージェス》のパワーは12000まで上昇します。

③一斉アタック
割り振るドンもないため、脳死でアタックします。


やることは変わりません、重要なのは青ナミ側のカウンター値です。

まず、ここで打点は
5000(リーダー)+12000(バージェス)+12000(バージェス)+12000(ティーチ)+12000(ティーチ) となり、要求値の合計は33000となります。

当然、要求値33000なんて防げる訳がありません。手札がすべて2000カウンターでも17枚分です。アクティブドンが0なら手札16枚以下で確定リーサルな訳ですからまずアタックが通ります。

しかし、相手は《青ナミ》です。カウンターイベントでアタックを守ることを強みとしてるデッキですから、もしかしたらなんてことがあるかもしれません。そこでカウンターイベントの最大値を調べてみます。

【青ナミ】における1ドンあたりの最もカウンター値が高いイベントカード(0イベを除く)は《ゴムゴムの大槌》です。このカードは手札を1枚捨てる必要がありますが+4000/ドンのイベントであり、その他採用されることの多いイベントカードは殆どが+2000/ドンであることからこのカードが抜けて強力であることがわかります。


しかし《10ティーチ》の効果によりリーダーの特殊勝利を止められてしまうと現状のハンド、ライフを含む盤面、そして山札のカードでそのターンを耐え切る必要が出てきます。そういった意味では《ゴムゴムの大槌》の山札を2枚掘り進める効果は意味をなさず、2000カウンターを2枚使用したことと同義であるため、1枚あたりのカウンター値という観点では優秀なカードとは言い難いです。

1枚あたりのカウンター値で考えるのであれば、2コストでプレイできる《メロメロメロウ》または《スネイクダンス》で2000カウンターを回収した場合が+6000/枚となるため、この2枚が絡まなければ【黒ティーチ】側のアタックは余裕で届きそうです。強く使うことができれば最強のアドバンテージカードとなる《デスウィンク》はこの場面ではトラッシュに落ちているため、考慮する必要がありません。仮に《デスウィンク》を使われても2ドローによる連鎖で守りきるのはかなり難しいです。

これにより手札7枚とイベントカードにより回収できる可能性のある2000カウンター5枚(2コストの《スネイクダンス》や《メロメロメロウ》が、5回使用できるため)を合わせた合計カウンター値は34000となります。

よってこの場面ではギリギリ守られてしまうため、確定リーサルではないということです。このように【青ナミ】のカウンター値は上振れる可能性を秘めています。しかし、相手の見えているカードからカウンター値の最大値を算出することで確定リーサルとなる可能性はあることがわかったと思います。

尚、《ホワイトスネーク》はターン中+1000のイベントのなっており、相手リーダーを含むアタッカーが5体以上の盤面においてはカウンター効率が+2000/ドンを超えます。


戦い方の解説

①マリガン基準

マリガン基準は先攻後攻問わず、《ハチノス》or《ラフィット》《おれの時代だァ‼︎‼︎》2枚以上です。

とにかくハチノス

この対面で重要な《バージェス》や《10ティーチ》、《バスコ・ショット》がいずれもサーチ可能なことから、それらへ最もアクセスのしやすい《ハチノス》をキープ基準としています。また《ハチノス》を引き込めるサーチカードも2枚以上でキープします。

序盤からトラッシュを肥やしながら《バージェス》でハンドとライフを削りに行きましょう!


②先後選択

先後によって有利不利が覆ることはありませんが、後攻を選択します。

理由としては最速の《10ティーチ》着地を目指せるためです。ハンドの消費が激しいため、基本的にリーダー効果使用は《10ティーチ》着地後になります。

後攻を選択することにより、相手の規定ドローを1回減らしつつ、リーダー効果を早く使えるため、相手の《カヤ》の使用できるターンを1ターン減らせます。


③プレイ方針

◾️下準備
《ハチノス》や《俺の時代だァ‼︎‼︎》でトラッシュを肥やしつつ、《バージェス》と《10ティーチ》、《ドクQ》、1枚目の《バスコ・ショット》を拾ってきます。

デッキは容易に一周するため、逐次確認することで、ライフに埋まっているカードを把握でき、プランが崩れる可能性が減ります。

◾️《10ティーチ》着地後
《バージェス》が3面出ている又は3体目がプレイできる場合を除いて2枚目の《10ティーチ》を登場させます。なお《10ティーチ》が《おれの時代だ》や《指銃》でトラッシュに落ちていたり、ライフに埋まっているのが確定している場合は、最終ターンにプレイできなくなってしまう可能性があるため注意が必要です。

◾️ライフを削る
こちらには高打点のキャラが3〜4体おり、相手の自走をこの時点で止めているため、ライフを削れていないのはさして問題ではありません。トリガーによるバウンスに気を付けながら殴りましょう。

④リーダー効果

最速で《10ティーチ》を着地させる10ドンターンから使用します。相手は《カヤ》で山札を掘り進めることができなくなるため、序~中盤では《ドクQ》で《カヤ》を取るより、《1ナミ》を取ることを優先します。盤面に残った《カヤ》は《スネイクダンス》を使いづらいようなアタックの仕方や《バージェス》を出してアタックせずにターンを返すことで使い回しをさせないように意識します。

アタックをしたくなる場面もありますが、相手の登場時効果が止まるため、ゲームは必然的に伸びます。落ち着いて高打点で叩くことが重要です。


さいごに

ここまでお読みいただきありがとうございました。おそらくワンピースカードプレイヤーの誰しもが一度は【青ナミ】に負けた経験があることでしょう。きっと最初はアタックの仕方も分からず、為すすべなくやられたと思います。そして、その【青ナミ】への苦手意識は残ります。だからこそ苦手意識を払拭すべく、筆者とともに【黒ティーチ】を握りませんか?


おまけ

※ここでは青ナミ側が山を掘る際に、1ドンあたり何枚掘ることができるかという視点で考えており、これを山堀り効率(1ドンあたりで山を掘れる効率)と呼称しています。

▪ 青ナミ(リーダー)

原作リーパラ待ってます

意外と忘れられがちですが、1ドンつけてアタックしたとき、ライフを削ると、山札を1枚分掘ることができます。山堀り効率は《サンジのピラフ》より高い1.0(枚/ドン)ですが、ブロッカーが常に立つこの対面では終盤に効果を発揮することは難しいです。


▪ サンジのピラフ

死ぬほどおいしいね

【青ナミ】と《速攻ウソップ》を除くと最も山堀り効率の高いカードであり、確実に2枚掘り進めることができる点で非常に優秀です。リーダー効果や《ウソップ》はケアされることがあるため、1ターンに確実に掘れる山札の枚数は《サンジのピラフ》を3枚使用した場合の6枚となります。山堀り効率は0.66(枚/ドン)です。


▪ ハンガーさん

あんまり見ないね

【起動メイン】で山を掘り進めることができるカード。場に残れば強力といったカードですが、現状優先して入る理由はないと思っています。1ターンに限った山堀り効率は0.5(枚/ドン)です。


▪ ウソップ

青で唯一の速攻

【青ナミ】の勝ち筋であり、付与するドンの枚数次第では最も山堀り効率の良いカード。山堀り効率は0.7~1.4(枚/ドン)です。


いいなと思ったら応援しよう!