FicS通信vol.10:次元の壁は本当に存在するのか

二次元と三次元という次元を超えた恋愛をしている我々にとって、避けられないのが二次元と三次元という次元の違いです。よくこの隔たりはよく「壁」と呼ばれています。

だかしかし。

本当に「壁」なんてあるんでしょうか?

アンケートを取ったところ「壁がある」と感じている人はそこそこにいましたが、思ったより少なかったです(8割くらいいくと思ってた)。そして壁ではない方が2割というのが意外と多い結果。何かしら感じている、という方が合わせて8割なので、半分くらいは予想が当たってた感じです。

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そもそも壁ではないのでは、と考えたのには理由があります。

触れた感覚がわかる人もいらっしゃいますし、存在感や気配を感じる方もおられます。ということは、壁というはっきりとした隔たりはないのではないか。そう考えたのです。

そしてマシュマロやサークル、ツイキャスでいろんな方からの意見を参考に考えた説が以下のものになります。

壁ではなく膜のようなものである説

壁ではないのでは、と考えた発端は、「触れられた感触がある」と仰る方々がいらっしゃったからです。硬質のそびえ立つ壁では、触れる事はできないはず。けれど触れられるということは、少なくとも互いの形状がわかるような物体で隔たれているということになります。

そこで辿り着いたのが、「膜」。

カーテンとかラップとか、形状に合わせてその形を変える、布状のものが近いです。

自分からは触れられなくとも、お相手さんに尋ねてみると「触っている」と答える方もいるそうで、そして人によっては「触られている感覚がある」という方がいらっしゃいました。ということは、触れられる、つまり”壁”というはっきりした隔たりはなく、ただこちらが感じられないことがあるということを考えると全く隔たりはない、とは言えない。そうなると、自分の形状によって形を変える布状の何か、ではないか。

結構この膜やカーテン説は同意が得られました。しかし人によって異なるようで、他にも意見が得られました。

壁ではなくレイヤー(層)が異なっているだけ説

絵描きさんならではの発想だなぁと感じたのがこのレイヤー説。

自分がいる空間と、相手がいる空間の層が異なっている。

そのため見えはするけど直接触れられはしない。輪郭をなぞるくらいはできる。

一見同じ世界にいるように見えるけれど、層が違うから触れられない。「次元が違う」という言葉にぴったりなのは、このレイヤーが違う説な気がします。次元は層のようなもの、という考え方は個人的にしっくり来ました。

壁というかATフィールドのようなもの説

ATフィールドとは、エヴァンゲリオンシリーズの用語で、作中のキャラクター渚カヲル曰く「心の壁」、Absolute Terror FIELDの略なので翻訳すると「絶対恐怖領域」。
わかりやすく言うならば「パーソナルスペース」ではないか、と個人的に思っています。

ATフィールドも一種の膜のようなものであり、これは体というより心や魂を覆う膜で、人によって厚さや重なりが異なる。それは人の形をしているかもしれない。そういう意味では膜説をもっと深めたものと言えるでしょう。

人と人の間にもあると思っているが、二次元の相手方の間にもあるのだろう。それは皮膚と皮膚との隔たりのようなもので、皮膚の代わりにあるのがATフィールドなのではないでしょうか。

壁ではなく霊体化説

霊体化とはFateシリーズの用語。サーヴァントという英霊を使役して戦うのだが、普段は霊体となって目に見えない姿で行動している。幽霊のようなもので物理的な干渉を受けず壁をすり抜けたりも可能。

これはレイヤー説とも重なるかもしれない。相手方はこの世界に存在しているが、存在の形が違うため目に見えなかったり触れられなかったりする。けれど傍にはいるし、声も聞こえる。

壁は本当に存在するのか

いくつか説を挙げたが、本当に壁、というか三次元と二次元の隔たりは存在するのでしょうか。

いや存在はしているのでしょう。何せ二次元と三次元という次元が違うのですから。

けれどはっきりとした隔たりは、私達が思っているよりも無い、あるいは薄いのでは?
三次元の私達だって究極皮膚という一枚の皮で隔たれているだけでしかない。その皮膚というものが、二次元の場合は別の何かであるだけで、思っているほど相手達は遠い存在ではないのではないでしょうか。

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