気の弱い男
トレーニングを終えて車に戻ると駐車場はすでに満車になっていて、順番待ちの長い車列ができていた。
陸上の大会があるのでスタート時間までの間、車内で涼みながらおやつを食べたりちょっと休憩するつもりだったのだけど…順番待ちの車からの視線が痛い。10台近く並んでいる車の運転手や助手席の人たちがこちらを見ている。
「出発しないの?」「もしかして休憩しにきただけ?」もし自分が逆の立場だったら間違いなく期待を込めてじろじろ見てしまう。
降り注がれる視線にいたたまれなくなり、日陰になっているのにそっとサンシェードをかけた。
全然休んだ気がしない。
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