「可哀想の人」無事終演です。_240630
2024.06.30.Sun.
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千秋楽の天気予報は雨。車の中で、雨女の主演(絹華)vs晴男の演出(四方)どちらが勝つだろうかと争っておりましたが、結果、我々の行き帰りは雨だったものの、ちょうどお客様の行き帰りの時間帯は晴れ(厳密には曇り)でした。これはぼくの勝ちですよね?
というわけで、無事に千秋楽を終えました。ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。
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今年はずっと怖かった。
劇団フジの大阪劇場に戯曲を書き下ろすようになって3年目。今年のアンケートには「四方作品」という言葉がチラホラでてき始めて、なんとなく四方がここで書くということが定着し始めている。
演出もさせてもらうようになって2年目。去年は手探りでやっていたことも、だんだんとわかるようになってきて、心的ストレスは少ないはず。だった。
だけど、ずっと不安に駆られていた。
というのも、過去2作品はガッツリ心を掴みにいくタイプの、言い方は悪いけどお涙頂戴系の作品だった。
だけど今年は、全然書き上がらなくって、書き上がったものは去年よりも盛り上がりも感動も少なめのもの(あくまで自己評価)。
劇団フジ作品の系譜と「四方作品」への期待を裏切らないようにしつつも、去年とは後味や雰囲気の違うものを……と思えば思うほど、訳がわからなくなっていった。
それでも幕は上がる。
だから、自分を信じるしかないし、出演者やスタッフのみなさんとのディスカッションの中で生まれたものを大切に育てていくしかなかった。
「悲喜交々(ひきこもごも)」田村丸作品のあらすじでよく見た言葉と、それに育ててもらった自分を信じてみて、賑やかにポップな終わり方をする作品に仕上がった。
だけれども、手応えなんてものはなにもなくて、作品は出来ていくのに「これでいいのか?」と去年は抱かなかった謎の不安が、仕込み・場当たりを終えてもなお心の中にあった。
作品に込めた〈痛み〉
この作品は、果たして人の心を掴んでくれるのだろうか?
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