地域おこし協力隊の定住率
三原さんと共同で進めている空き家の改修だが、現在最も難易度の高い、造作建具を作っている真っ最中だ。
見ての通り、三原さんの「木建の5枚引き戸にしたいんだよね😀」というご要望のもと、引戸を製作中だ。これに使用した材料が本当に重くて、よくこんなクソ重い材の溝掘って、鴨居1人で取り付けれたなと、いつも終わってから感心する。
あとはガラスが届き次第、引戸本体を作ってレールに乗せてしまえば終了だ。文字だととても簡単そうに感じる。
さて、先週はほとんどこの作業に入り浸っていたり、今週末のワークショップのために、本来の順序とは大きく変えて無理やりワークショップのために工事内容を変えて、カウンターテーブルの下地を作成したりしていたが、
合間合間に学びの時間を取り入れていた。
多分去年の末くらいから、三原さんから、京都で登壇するから遊びに来てよと言われており、行きますと伝えていたイベントがあり、ふらっと京都まで行ってきた。私は建築資材と学びにはお金を使う。
三原さんのビジョンについては、結構話す時間があることもあり、知っているつもりではいたが、改めて聞くと、やはり面白いなと思った。
そして、もう1人の登壇されていた方の活動内容も本当に同志といっていいほど、我々と同じような試みをされていて、とても刺激になった。
基本私は今まで、自分が作りたいものを作ってきた。
けど、最近になって、歴史を紡ぐということにも興味を持たないといけないなと思って、今回のイベントでも改めてそれを感じさせられた。
そして、やってる人はやってるということも強く感じた。
大学生が、「今の私には何もないけど、どうやったらまちづくりに携わることができますか」という質問に対し、とにかくなんでもいいから、得意なことや、別に得意でなくてもできることをやってみる。そして発信する。ことが大事だよと。
例えば、今回ファシリをしていた方は学生時代に「第三水曜日は何もないので鴨川にずっといます」というイベント?をしていたらしい。
びっくりするほど誰でもできそうだ。
あとは、「電車に乗せれるサイズ感の屋台で各地に行っていた」など、このほかにも聞けば聞くほど、「何もないなんてことはなくて、ただやるという決断ができた人が、何かしらの結果を出しているだけなんだな」と思った。
私もまだまだやれていないことがたくさんだ。
さて、noteの記事を漁っていると、協力隊の定住率について調べている方がおり、その内容が面白かった。
ちなみに三原市は12人中6人が定住しており、定住率は50%であった。(R5年のデータ)
その記事によると、協力隊の定住率は、地理的条件については全く関係がないとおっしゃっていた。なぜなら、北海道のあるエリアで、定住率全国1位の町と、定住率ワーストにランクインしている町が隣町だからだという。
ということは、住む環境という面ではほぼ同じ条件のはずなので、もっと別に原因があると。
そこで調べてみると、定住率の高い町と、低い町の違いにおいて、一点、明確に違ったものがあったという。
それが募集要項だ。
定住率の高い市町村の募集要項には、3年後のビジョンをあらかじめ示し、どんな人材を求めているかを明確に提示している。
例えば、ある物件のオーナー候補を募集する。3年間の活動実績次第ではオーナーとして委託契約を結ぶ。等
一方で、定住率の低い市町村の募集要項には、まるで言い方は悪いが雑務の押し付けのような募集内容が書かれている。
例えばある物件の維持管理、SNS等による魅力発信、掃除や草刈りなど、
三原市に着任してから、私は本当にのびのび活動させてもらい、不満を持ったことはないが、一方で私のミッションである「空き家の利活用を通じた移住定住促進」というのは、客観的にみると相当ふんわりしていて、何すればいいのと思う人がいてもおかしくない。たまたま手に職があって、よし、空き家買ってたこ焼きとゲストハウスとりあえず始めるか、と私はなったけど、ずっとサラリーマンだった人や、なかなか行動するのが難しい人がこのミッションを受ければ、結構博打だっただろうなと思う。
結果として定住率50%なのだろう。でも、肌感として、多分今の協力隊や、私の一つ上の先輩OBOGの方はほぼ全員残っている。R6年度のデータ以降は三原の成績はかなり良くなるのではないだろうか。
いずれにせよ、今年度で三原市の協力隊は私含めて4人が卒業する。つまり4人の募集がかかるわけだ。
今回のデータも少しは参考になるかもしれない。
ではまた。