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デイドリーム・アワー
「つのさん、併せ企画してください、絶対やりましょう」
と、awaさんはサワーを片手に力強く言った。
併せ撮影ってのは、なかなか難しい。
メンバー集め、スケジュール確保、スタジオ選び、カメラマン探し、当日の段取りに構図選定に……色々な壁がある。
だから、併せ撮影のトラブルエピソードは何度も耳にしてきた。その度に「併せ撮影なんて怖いもん絶対にしないぞ」と思っていた。
やったとしても2人程度で、それ以上の大人数の併せ撮影はやったことがなかった。Dハロでは併せたけど、やっぱり難しいなと思って尚更避けようと強く決めていた。
でも、awaさんの「併せしましょう」の言葉があまりに力強くて(そして座高の都合で偶然発生した上目遣いが可愛くて)、翌朝には他のコスプレイヤーさんに連絡をしていた。
「この役ならこの人にお願いしたい!」という欲望そのままに、ダメ元でオファーのDMを送った。まさか全員OKしてくれるなんて思わなかった。
圧倒的にフォロワー数の多い方だったり、コスプレや造形の技術があまりにハイレベルだったり、コスプレ歴が長かったり……とにかく「こりゃあ、すごいことになっちゃったぞ」というメンバーが集まったのだった。
私は、当日泣くんじゃないかと思っていた。そのくらい、夢のようなメンバーだった。
帰宅した今、写真を整理していたらこの気持ちをどこかに書きたくなって、noteを開いている。
実際、私は泣かなかった。というか泣く暇なんてなかった。笑
ロケーションも素敵で、次から次へと撮りたい構図が思いついて、全然時間が足りなかったのだ。いつも誰かが走っていたような気がする。
そんなこんなだったので、とにかくあっという間の1日だった。
撮影終わり、みんなとごはんを食べながら「本当にいい1日、いい撮影だったな」とぼんやり回想していた。旅行みたいに、写真を振り返る中でだんだん実感が湧いてきて「あ、私あのすごいメンバーと一緒に写真を撮ってたんだ。あれは現実だったんだ」なんて思うんだろうなと感じた。
それはまさに「デイドリーム・アワー」だったなと。夢のように楽しい空想みたいな、束の間の1日だった。
ああ、楽しかった!またライオスたちみんなに会いたいな。