ニンジャ二次創作設定:ヒタイ・スクエア

読者の皆様へ:当記事はしかなのテキストカラテに登場するニンジャ、あるいは彼らの住む地域についての簡易的な設定集です。当然ながら本編とは一切関係がない。ヨロシクオネガイシマス。


【ヒタイ・スクエア】

ネオサイタマ郊外に位置する一区画。月破砕年以前よりフリーランスのニンジャであったディスコテークが営むネコノテ・ドージョーや、ニンジャ戦力の貸し出しを行うソウク警備などが存在する。

立地条件の悪さ、それに反比例するように高いニンジャ居住密度などの要因により、この場所が暗黒メガコーポの抗争地帯となることはほとんどない。

目ぼしい施設としてはライブハウス『第三指』オイランカフェバー『羽に噛む(はにかむ)』などがある。いずれも他区画からの注目を集めるほどの規模ではなく、「知る人ぞ知る」程度の知名度しか持たない。

その注目度の低さを悪用し、この区画に潜伏してハック・アンド・スラッシュのような不穏な犯罪計画を企む者もいるようだ。


○ネコノテ・ドージョー

ベテランの元フリーランスニンジャ、ディスコテークが師範を務める小規模なカラテ・ドージョー。

主に若きニンジャたちを指導対象としており、門下生たちが出先で見つけてきたニュービーが新たな門下生となることが多い。無論、中にはかつてのディスコテークのワザマエを知り自ら門を叩きに来る奇特な者もいる。

ディスコテークのインストラクションは極めてベーシックなものであり、それを叩き込んだあとは各々のスタイルに沿い、実戦形式でカラテを鍛えていく格好となる。そのためドージョーに常駐するニンジャは少なく、多くはビジネスや遊びの合間にドージョーを訪れ、ディスコテークらと組手を行ない、また自分の生活へと戻っていくのだ。

ドージョーに常駐するメンバーは下記の通り。

・ディスコテーク

斜にかけた全方位型サイバーサングラスにネコネコカワイイめいた姿がトレードマークの重サイバネニンジャ。見た目こそ女性ではあるものの男性。カゼ・ニンジャクランの憑依者であり、ソニック・カラテをはじめとした様々なスタイルのカラテを修めている。

根本的に面倒見のいい性質であり、ぶらりと散歩に出かけては出先で見つけたニュービーを連れ帰ってくることがしばしばある。また、ソウク警備の特別顧問も務めており、重大インシデントが発生したときは(文句を言いつつも)協力する。

月破砕時の騒動において意識不明となった相棒のニンジャ、ワイルドローズのバイオニューロンチップを額に埋め込んでいる。ワイルドローズはすでに自我を取り戻しており、再生者として新たな肉体を得る道があるにも関わらず、本人は現状維持を主張している。緊急時にはソウル由来と思しきデン・ジツを駆使することでディスコテークの身体を操作し、彼とともにイクサに臨む。

・ウルタール

神話級のニンジャであるバステト・ニンジャのソウルをその身に宿した少女。手脚をバイオ獣毛で覆い、耳を猫のそれに近い形に整形したアニマルパンクス。

ネコノテ・ドージョーで最も長くディスコテークのカラテ・インストラクションを受ける門下生であり、そのカラテは相当に強い。加えてシリアスなイクサではユニーク・ジツたるギョウシ・ジツを駆使し、相手を圧倒する。

月破砕(および、それに伴うセクメト・ニンジャの覚醒)以降、しばしばローカルコトダマ空間の中で己に残存するバステト・ニンジャの意思と向き合うこととなる。現実世界においてもかつてのバステト・ニンジャ由来である尊大な口調や苛烈な攻撃性が表に出るようになった。本人はこの状況に露光な嫌悪感を示しており、解決策を探し求めるようになる。

・コネコ

非ニンジャ。ネコネコカワイイモデルのウキヨ。ディスコテークを同族と勘違いし、そのままドージョーに居着いた。

強いカラテ欲求を持ち、熱心にディスコテークのインストラクションを請う。暇なときにはドージョー前でカラテ演武を行なっており、ヒタイ・スクエア住人にとってはドージョーのマスコット的な扱いを受けている。

気ままに遊びに出かけるウルタールとは違い、彼女が私的な理由で外出することはほとんどない。

・グレイゴースト

自らネコノテ・ドージョーを訪れディスコテークに弟子入りした、謎めいたフリーランスニンジャ。

非常に寡黙であり、誰にも気づかれることなくニンジャビズと帰還を繰り返す。そのため、ウルタールなどからは胡乱な奴と見なされてしまっている。本人は特に気にすることなく、むしろ姉弟子たる彼女にいくらかのリスペクトを抱いているようだ。

ハデス・ニンジャクランのソウル憑依者。影を渡り歩き、それを駆使したカラテの研究に余念がない。

セクメト・ニンジャ

かつてのバステト・ニンジャの妹弟子であったリアルニンジャ。目敏くウルタールの存在を察知し、エジプトからはるばるネオサイタマに来訪した。

赤褐色の肌と真紅の目、獅子の鬣めいた金髪。幼さの残る容姿の持ち主ではあるものの、そのカラテと残虐性は隠しようもない。その身から発せられる赤熱は自身のカラテを強化するのみならず、ワン・インチ距離に踏み込んだ相手やスリケンを介して伝染し、内側から敵を殺す。

かつてのバステト・ニンジャめいて尊大かつ気まぐれな性格の持ち主。バステトを深く敬愛しており、そのソウルを宿すウルタールに対しては非常に親身に接する。現在のところ、リアルニンジャ的な欲はウルタールとの接触で晴らされているらしく、悠々自適に現代のネオサイタマを楽しんでいる。


○ソウク警備

ヒタイ・スクエア一帯を管理するカイシャ。暗黒メガコーポほどの規模・勢力は持たないものの、無視できぬ数のニンジャ戦力を揃えており、普段はこのニンジャたちを他地域に派遣してカネを得ている。

前身はウラカタ・コーポレートと呼ばれたニンジャ相互補助組織。アマクダリとの衝突により、創立者のクロコを始めとした構成員の多くが爆発四散、ないし消息不明となったため機能を失っていたものの、生存していた構成員やディスコテークを通じて存在を知った若きニンジャたちが団結し、カイシャとして再構成された。

以下は構成員の一部である。

・ヒヤエナ

ソウク警備のCEOを務める女ニンジャ。大柄な体躯と強力なニンジャ握力を備えるものの、カラテはそれほど高くない。本人もそれは自覚しており、交渉の場に赴く際には必ず護衛のニンジャを数名連れて行く。彼女のニンジャ身体能力はおおよそタフなビジネスをこなすためだけに使われていると考えてよい。

一見粗暴に見えるものの、実際はかなり慎重で計算高い。彼女がCEOとなっているのも一重にその功績や交渉能力が買われたためだ。連携・指示能力にもある程度秀でており、イクサに巻き込まれてしまった際には護衛ニンジャをスリケンやマキビシで支援する。

男性に興味がなく、隙を見つけては『羽に噛む』を訪れている。彼女の護衛ニンジャにも女性はいるものの、流石にビズとプライベートを分けるだけの常識はあるようだ。

・トレメンダス

ヒヤエナの護衛のリーダー格を務める小柄な女ニンジャ。ウラカタ時代からの古株であり、普段は非常時に備えて社に常駐。彼女がヒヤエナの護衛を務めるのは、本当に危険なビズのときだけとなる。

コダマ・ニンジャクランのソウル憑依者。そのジツはかつて修めたザムラ・カラテとケミストリーを起こし、強力なカラテ振動波という形でイクサ時に猛威を振るう。吸着・反発の二種の振動を伝達させ、敵の動きをカナシバリめいて制限することも。

反面、体格の関係でタタミ・ケンを万全に使いこなすことは難しいようだ。

・ローンスター

ヒヤエナの護衛ニンジャ・エージェントの一人。スリケン・ジツによりダイ・スリケンを生成し、これを攻防に使用する。

ヒヤエナに忠実かつカラテも高いため、彼女とともにビズに赴く機会が極めて多い。かつてはソウク警備のビズ中に拾われた野良ニンジャであったという。ヒヤエナの第六感めいた嗅覚は、こうした場でも発揮される。

ペイルコンドル

社に常駐し、ヒタイ・スクエアおよびオフィスビルに対する防衛を一手に担うニンジャ。彼もまたヒヤエナに拾い上げられた口であり、その忠誠心とモチベーションは相当に高い。

浮遊移動する小型ロボニンジャ「マイタカ・ドローン」と自身のサイバネアイの視覚を共有。マイタカの発見したアサルト行為に対していち早く行動を起こす他、ドローンと連携してのカラテを得意とする。

タカネノハナ

月破砕以前から活躍するベテランの元フリーランスの女ニンジャ。その容姿は端麗である。ワザマエは高いものの相当な高給取りであったらしく、ニンジャネームにはその暗喩も含まれているらしい。

足元から土柱を生じさせるドトン・ピラー・ジツの使い手。単純に高さのアドバンテージを得る他、即席の武器を生成する、敵の周囲を駆け回ることで動きを封じる土の檻を作る、屋内戦で敵の足元に土柱を隆起させ天井に衝突させて殺すなど種々の用途に用いている。ジツの使い方の巧みさが、彼女のワザマエをさらに高めているのだ。

ディスコテークとも付き合いは長く、気まぐれにドージョーに立ち寄ってはアプローチをかけている。かつてのワイルドローズの良きライバルだった。

他、カラテのワザマエの差はあれど多くのニンジャがソウク警備に勤めている。


○オイランカフェバー『羽に噛む』

昼はカフェ、夜はバーとして経営される飲食店。オイラン店員らの奥ゆかしい接客とリーズナブルな値段から静かに人気が出始めている。女性客が多い。

しかしその実はキョート出身のニンジャクイーンビーが営む情報屋の隠れ蓑。元々はニチョーム近郊で経営していたところ、月破砕時の騒ぎでヒタイ・スクエアまで流れ着いてきた。ソウク警備とも密に連絡を取り合う関係であり、ヒタイ・スクエア存続のための重要な勢力の一つとなっている。

クイーンビーのジツ(後述する)によりニンジャ戦力も抱える。以下は主力のメンバー。

・クイーンビー

キョートからやってきた『羽に噛む』の店主、キサキの正体はニンジャである。ハイスクール時代にニンジャとなった彼女はほとんど当時から老いることなく『羽に噛む』の頂点として君臨している。

その身に宿ったソウルはハチ・ニンジャクランのアーチ級と思われる。同性を魅惑し、手足として使役するフェロモン・ジツの使い手。とはいえ本人の性的嗜好が変わるわけでもないため、おおっぴらにジツを使う機会は少ない。

フェロモン・ジツ影響下にある者はモータル・ニンジャ問わず本体の近くにあるほど身体能力や反射神経などが強化され、対ニンジャのイクサにおいても充分な戦力となる……が、そんなものを四六時中垂れ流していれば悪目立ちして他の勢力に目をつけられてしまう。そのためクイーンビーは己のジツ制御に苦心しているのだ。なお、彼女の鍛錬のほとんどがジツに当てられているためか、そのカラテはニンジャとしては驚くほど弱い。

・フェネクス

クイーンビーと共にキョートからやってきたニンジャ。モータルとしての名はアカネ。クイーンビーのハイスクール時代のセンパイであり、当時の学校の頂点に位置する『クイーンビー』だった。キサキのジツ影響下におかれたあとニンジャとなり、そのまま腐れ縁が続いている。

クジャク・ニンジャクランのアーチ級、スザク・ニンジャのソウルを宿す。腕を炎の翼と変じて飛行し、カトン・フェザースリケンを投擲する他、背面から光の鞭を生み出し攻撃するクジャク・ジツを駆使し害虫をクイーンビーに寄せ付けない。もともとカチグミだったためカラテにも長けており、イクサの面ではほとんど役に立たないクイーンビーの代理戦士(チャンピオン)として振舞っている。

基本的にはクイーンビーの側から離れることはない。どうしてもクイーンビーが表に出ざるを得ないときは男装し、ボディーガードとなる。

・マッドハニー

クイーンビーとともにキョートからやってきたニンジャの一人。元々は死刑囚であり、その罪状はカラテ暴行および殺人。

無機物を泥めいて軟化させ溶かすドロ・ジツの使い手。マッドハニー本人も両腕をサイバネティクスに置換した重サイバネ者であり、そのサイバネティクスもまたジツの影響で泥化している。驚くことにこの状態においても彼女はこのサイバネティクスを変形・駆動させることができるのだ。

イクサでは重要戦力となるものの、その性格は下劣。クイーンビーのジツの影響で彼女に心酔しているため、普段は彼女の指示に従い秘密地下室で自主的に謹慎している。

ヴァルゴ

ネオサイタマで活躍していた女占い師のニンジャ。ニチョーム近郊で『ヴァルゴの神秘的占い館』を経営しており、これが『羽に噛む』の前身となっている。

女性およびオイランドロイドを強化するシンピテキなジツの使い手。おそらくは十二星座生物を強化する類のジツを一点集中したものと思われる。本人はこれを悪用し、訪れた女性客をカラテ監禁。洗脳したのちにジツで強化し、即席のスラッシュ・アンド・ハックを行わせていた。

キョートから訪れたクイーンビーらにも同様の手口で陥れようとしたものの、洗脳ステップより早くクイーンビーのフェロモン・ジツに陥落。現在は『羽に噛む』店員らを束ねるフロア担当として働いている。

エイピアリスト

ソウク警備から派遣された女ニンジャ。ハチ・ニンジャクランのソウル憑依者であるためか、自発的にクイーンビーの元を訪れ忠誠を誓った。ヒヤエナも了承済みであるため、実質的な警備員として働いている。

背中のサイバネ機構から無数のミツバチ・ドローンを放出。これをドローン・ジツによって操作し敵を錯乱、その隙をついてニンジャレイピアでカイシャクするスタイルのイクサを得意とする。

彼女自身はまだ若いニンジャであり、そのワザマエには至らぬところも多い。が、クイーンビーに対する忠誠とフェロモン・ジツの影響を強く受けやすい体質によってそれをカバーしている。



他、人手が足りないときはタカネノハナが来店することもある。女性ニンジャであっても、ある程度のセイシンテキがあればクイーンビーのジツを跳ね除けることができるようだ。

また、あくまでジツが通用するのは生まれつきの女性だけらしく、ディスコテークのような外面のみ女性には何の効果も発揮しない。

○ライブハウス『第三指』

ヒタイ・スクエアでも数少ない若者向けの娯楽スペース。店主がニンジャかつニンジャバウンサーも完備しているため、ある程度の節度さえ守ればいくらでも騒げる場所としてそこそこ人気がある。

『羽に噛む』と並び、区画外からの来訪者がよく訪れる。店のアトモスフィアとしては来る者拒まずではあるものの、露骨に胡乱な来訪者の場合はここでまず目をつけられ、ソウク警備の巡回警備員に連絡がいく仕組みだ。

よく滞在するメンバーは以下の通り。

アゲインスト

白塗りの化粧に赤い隈取りが印象的なミコー・パンクスあがりの店主。キツネ・ニンジャクランのソウルを宿すニンジャでもあり、非常時にはキツネ・オメーンを着用して狼藉者を鎮圧する。

独特の歩法で敵を惑わし、キツネ・サインの形から繰り出すキツネ・ツキやキツネ・ツマミで敵を削り取る。見た目に似合わぬカラテ強者。ニンジャ感覚にも優れ、良からぬ企みを持って店を訪れた危険人物を先んじて察知していることも多い。

ディスコテークとは月破砕以前からの付き合いであり、なにかと理由をつけては彼に会いに行く。

シューゲイザー

スチームパンク意匠のニンジャ装束が印象的なギタリスト。『第三指』にはしばしば訪れ、ニンジャ器用さを駆使したギター演奏を披露し客を楽しませる。

このギターはイクサにおいても使用され、敵にノイズを浴びせて行動不能に陥れる。とはいえ、本人はイクサはもうこりごりと語っている。

クエスティング

全身に排気パイプを巻きつけたジェット・パンクス。シューゲイザーとは恋仲であり、常に行動を共にする。

ヘンゲヨーカイ・ジツの使い手であり、蛇めいた頭部に蹄を持つ四つ脚の奇怪な獣へと姿を変じる。その咆哮は敵の鼓膜だけでなく、直撃すれば肉体をも物理的に破壊するだろう。ソウルの影響により言葉の発音ができないため、普段はサイバーサングラスを介して意思疎通を図る。

トラッシュマン

ニンジャバウンサーとして雇われている若きニンジャ。無気力かつ音楽と怠惰を愛する性質であり、ほとんど騒ぎが起こらない今の仕事を気に入っている。

暇を持て余してはネコノテ・ドージョーに通っているため、ドージョーの面々とも親しい。恐るべきジツを持つものの、それを披露する機会はほとんどない。

イツザイ

ニンジャバウンサーとして雇われている若きニンジャ。剥き出しの肩に刻まれた「逸罪」のネオンタトゥーがそのニンジャネームの由来。身体中を覆う紋様のようなネオンタトゥーを誇示し、ライブハウスの薄闇で身体を揺らす。

暇を持て余してはネコノテ・ドージョーに通っているため、ドージョーの面々とも親しい。ディスコテークにアゲインストの思いを代弁しようとしては、迎えに来たアゲインストに殴られている。


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