忍殺TRPGソロリプレイ【ブルタル・オロチ・ヴァーサス・アングリー・ドラゴン】#2
◇前置き◇
ドーモ。しかなです。当記事はしかながニンジャスレイヤーTRPGのシナリオを遊んだ結果を元に作成したテキストカラテ(訳注:二次創作小説)となります。いわゆるリプレイだ。気楽に読めるよ。
そして続き物でもある! 前回のお話はこれです。
ラオモト・カン直々のドラゴン・ドージョー放火指令。事前調査を終えたディスグレイスらはついに中国地方へと乗り込む……!
というわけでいってみよう。よろしくおねがいします。
◇潜入開始◇
準備を終えた翌朝! メガロ・ハイウェイを駆ける防弾ヤクザリムジンの後部座席にて、ディスグレイスは最後の装備点検を行なっていた。ヘルカイトよりもたらされたドラゴン・ドージョー拠点位置は山中にあり、とてもではないがこのままドライブして向かえるような立地ではない。故に車内で準備を済ませ、付近に到着してからはヘルカイトのナビに従って侵入を行う手筈となっていた。
ブゥン。静かな起動音とともに、キールバックの装着した円環型サイバーサングラスに単眼めいた光が灯る。その様を見たシャープキラーが小さく口笛を吹いた。
「いいね、キールバック=サン。クールだよそれ」
「ドーモ。似合う似合わないで選んでるわけじゃないんですけどね……貴女は何も変わらないように見えますけど」
「やだなー。ちゃんと服の方を動きやすく改造してもらったんだって。それにほら、これ!」
と、シャープキラーが笑顔で取り出したのは金属製のメンポ。牙を剥き出した笑みを戯画化したような意匠が施されている。彼女はどこか自慢げにそれを装着して見せた。
「これでほら、ニンジャらしくなったと思わない?」
「アー、ハイハイ。だいぶニンジャですね。似合ってる似合ってる……」
気のない様子で返事するキールバック。その会話にくすりと微笑を漏らしながら、ディスグレイスは新たな『武器』の最終調整を行なっていた。右腕のバイオ触手に装着した器具が、ぎちり、と金属質の音を立てる。
(本来であれば試し打ちできる相手を見つけたかったところですが……致し方なし。感覚は同じはず。実戦で慣れていくとしましょうか)
この『武器』を仕上げてくれた相手……ヨロシ研究員、ソラン・イゾセの顔を思い浮かべた。いろいろと困ったところのある彼女ではあるが腕は確かだ。ディスグレイスはその技術力に絶対の信頼を寄せている。問題はあるまい。
かしましいキールバックとシャープキラーの会話をBGMに、ディスグレイスは静かにコンセントレーションを深めていくのだった。
ニンジャ名:ディスグレイス
【カラテ】:8 【体力】:20/20
【ニューロン】:10 【精神力】:12/12
【ワザマエ】:5 【脚力】:4
【ジツ】:7(カナシバリ) 【万札】:0
近接攻撃ダイス:8
遠隔攻撃ダイス:5
回避ダイス:11
【特筆事項】:
【名声】:26
【DKK】:3
風呂により【精神力】+1
【装備】
*クズリュ・バイト*(*ムチ*×2読み替え)
伝統的ニンジャ装束
パーソナルメンポ
【サイバネ】:
▲バイオサイバネ腕(片腕)
▽吸血バイオ器官
【スキル】:
●連続攻撃2、●時間差、●マルチターゲット、●ミネウチ
◉翻弄
★カナシバリ・マスタリー
★ブンシン・ジツ(Lv3)
★毒物無効
★★コブラ・ゲン・ジツ
★★★半神的存在:
このニンジャの【体力】は【ニューロン】×2となる
★★★不滅
★★★アーチ級ノロイ・ジツ
○信心深い
【説明】
右腕を五本の冒涜的バイオ触手に置換したニンジャ。
バイオ触手と強力なカナシバリ・ジツで相手を束縛・屈服させることを好む。
元は自らの性的嗜好を苦に自殺を試みたミコー。現在はもはや堕落あるのみ。
ニンジャ名:キールバック
【カラテ】:6 【体力】:7/7
【ニューロン】:7 【精神力】:8/8
【ワザマエ】:10 【脚力】:5
【ジツ】:4(カナシバリ) 【万札】:15
近接攻撃ダイス:4
遠隔攻撃ダイス:14
回避ダイス:11
【特筆事項】:
【名声】:17
風呂ボーナスにより【精神力】+1
グレーター級ソウル憑依者
【サイバネ】:
▲バイオサイバネヘッド(軽度)
▽生体弾
【装備品】:
*ブラッドカタナ*
サイバーサングラス
タクティカルニンジャスーツ
*クナイベルト*
【スキル】:
●連射2、●疾駆、●時間差、●マルチターゲット
◉スリケン急所破壊
◉タツジン:スリケン
◉シャープシューター
★モウドク・ダート
○信心深い
【説明】
ディスグレイスに拾い上げられたストリートチルドレンのニンジャ。
カラテには乏しいものの、持ち前のニンジャ柔軟性とニンジャ器用さで立ち回る。
ディスグレイスを姉と呼び慕う。ある種狂的な忠誠心の持ち主。
ニンジャ名:シャープキラー
【カラテ】:7(+1) 【体力】:8/8
【ニューロン】:5(-1) 【精神力】:6/6
【ワザマエ】:8(+1) 【脚力】:7
【ジツ】:2(カラテミサイル) 【万札】:3
近接攻撃ダイス:9
遠隔攻撃ダイス:5
回避ダイス:12
【特筆事項】:
【名声】:15
【DKK】:3
風呂ボーナスにより【精神力】+1
【装備品】:
ノダチ
パーソナルメンポ
セーラー服改善(伝統的ニンジャ装束読み替え)
【サイバネ】
▶︎ヒキャク
▷ブースターカラテ・ユニット
【スキル】:
●連続攻撃2、●連射2、●疾駆
◉タツジン:ノダチ
○キラーマシーン教育
○カジバヂカラ(カラテに+1補正)
【説明】
アサシン養育施設「アシサノ私塾」の出身者。
持ち前の身軽さをサイバネ脚で補強し、ノダチで敵を仕留める。
しかしもっとも恐るべきはその執念深さと残忍性だ。
◇◆◇◆◇
……数十分後。目的地付近のゴーストタウンへ降り立ったディスグレイスらは、そのまま登山を開始した。登山? 然り、登山だ。ヘルカイトの情報によれば、ドラゴン・ドージョーは連山一角の山頂付近に存在しているのだという。
「バイオ水牛やらなんやらが麓に徘徊しているせいで、地元の住民もここには立ち入ることはない……とのことでしたけど」
「正直、バイオ水牛がいようがいなかろうが人来ないでしょこんなとこ。よほどの物好きじゃないと」
荒れ果てた参道の半ば、石段に腰を下ろしたシャープキラーが辟易したように言った。呟きを漏らしたキールバックは同意するように肩を竦める。ここまでの道のりが平坦でなかったのは事実だ。
参道の向こうを眺めていたディスグレイスは微笑を漏らす。その目が捉えているのは平安ゴシック様式の厳しいトリイや不気味な灯篭、そしてその奥に聳え立つ高さ十数メートルはあろうかというニンジャ・カテドラル。そして……陽炎のように浮かぶ強烈なカラテの残滓。
「だからこそ、ここに居を構えているのでしょう。道中に仕掛けられていたトラップも考慮すれば、もはや間違いなし」
「面倒極まりなかったですけどね。お姉さまのお役に立ててなによりです」
トラップ判定
キールバック:【ワザマエ】判定
[1,1,2,2,2,2,3,4,5,5,6,6] 成功!
警戒レベル2よりスタート
キールバックが照れ臭そうに笑う。山中に踏み入った直後にトラップの存在を看破し、それを解除せしめたのは彼女だ。その後も慎重なトラップ解除を行なっていたため、登山開始時には高く登っていた太陽ももはや沈みつつある。
「ハァーッ……けど、キールバック=サンのおかげでやりやすくなりそうだね。相手に悟られないうちにいろいろできそうだ」
「……とはいえ、このまま正面から乗り込むわけにもいきません。トリイに隠れるようにして気配が二つ」
ディスグレイスの言葉に、シャープキラーが怪訝な顔をして見上げる。キールバックも首を傾げた。
「ニンジャですか?」
「……いいえ。まだモータルでしょうね。ドージョーというからには門下生がいるのかもしれませんが……」
ディスグレイスは携帯IRC端末を取り出し、ヘルカイトとの通信を確立。そのまま声を潜めて報告を行った。
「こちらディスグレイス。ドラゴン・ドージョーを発見しました。敵はまだこちらの存在に気づいておりません。そこでご相談があるのですが」
『グッド。ミッションの遂行方針に関わることですか?』
「ハイ。この機に乗じてドージョー内部の潜入調査を行わせていただければと」
返事が一瞬途切れる。ディスグレイスは辛抱強く相手の反応を待つ。彼女は興味があったのだ。ドラゴン・ドージョー秘伝のアーツに。それにメスを入れるには絶好の機会といえた。
数秒後。
『……許可します。ただ、念のための警告です。ラオモト=サンより託されたミッションの目的を見失わないように』
「勿論です。ご決断、感謝いたします。では」
通信を終えたディスグレイスは手振りで移動を促した。参道ではなく、傍の森林を指差す。その意味を汲み取ったシャープキラーが、珍しくげんなりとした表情を浮かべた。
◇ドージョー潜入:1ターン目◇
参道を大きく迂回したディスグレイスらの視界に飛び込んできたのは、古びた庵と思しき建物。そして……その傍の池のほとりにて周囲を警戒する、白いニンジャ装束の少年。
◆ニュービーニンジャ (種別:モータル)
カラテ 3 体力 2
ニューロン 3 精神力 2
ワザマエ 5 脚力 3
ジツ 0 万札 0
スキルなど:
『●スリケン投擲』:ニュービーニンジャはニンジャのようにスリケン投擲を行える。
『●連続側転』:ニュービーニンジャは『連続側転』を行える。
ただし複数のニュービーニンジャが同じ部屋にいる場合、まとめて1回だけ判定する。
成功すればその部屋にいる全員が『連続側転』に成功したとみなすが、
失敗するとその部屋のニュービーニンジャ全員が移動不可と『ウカツ!』を得てしまう
(門下生かな? どうするディスグレイス=サン。殺す?)
(……いえ。場所が悪い。あれを殺せば正面参道の見張りに死体を見つけられます)
茂みに隠れつつ、ディスグレイスらはニンジャ・ブリーフィングを重ねる。池のほとりだけでなく、井戸向こうの建物陰にも別の門下生の姿が見えた。
(ひとまずあの庵の影まで移動。そうすればあの連中の目は届きません)
(了解、了解。派手にやるのは後にするんだもんね)
納得した様子のシャープキラーに安堵しつつ、ディスグレイスはしめやかに移動を開始した。
ディスグレイス:連続側転
[2,3,3,6,6] 成功
ディスグレイス移動
キールバック:連続側転
[1,1,1,2,2,3,3,4,4.5,6,6] 成功
キールバック:移動
シャープキラー:連続側転
[1,2,2,3,3,4,4,5,6] 成功
シャープキラー:移動
ドージョー勢は警戒中な
◇2ターン目◇
敵の死角に入り込んだディスグレイスは、改めて思案する。ひとまずは敵の警備を潜り込み、相手の居住区からなにか目ぼしいものを探したいところ。しかし……
(あの鳥居手前の見張り。邪魔ですね)
(じゃあやることは一つじゃない?)
茶化すようなシャープキラーの囁き。ディスグレイスはそれを叱責しない。おそらくは彼女と自分の思考は一致しており……それが最も効率のいい手だ。ディスグレイスはキールバックに視線を送る。彼女は頷き、風めいて動いた。
◇◆◇◆◇
ガサッ。東側の見張りを担当していたドラゴン・ドージョー門下生、ロクノは慌ててカラテ警戒した。昨夜、ゲンドーソー・センセイが仰っていたことを思い出す。遠きネオサイタマの地で、邪悪なニンジャソウルが蠢いているのだと。
悪しき気配が近づいている。ほとんどロクノのわからぬ範疇のニンジャ第六感だ。しかし彼はそれを疑わない。そのため、門下生全員が本日の鍛錬を取りやめ、こうして警戒に当たっている。
無論、山中に仕掛けたナリコ・トラップが作動した痕跡はない。センセイの心配が過剰なのではないか……そうした疑いが心に鎌首をもたげてきた直後の異音であった。
ロクノは音の方角にカラテを構え、凝視する。そのカラテは少なくともネオサイタマで拾われた時分より遥かに様になっていた。……だが、視線の先にはなにもいない。バイオウサギかなにかか。彼は苦笑し、カラテを収めようとした。
SPIT、SPIT。直後、彼の喉と胸元に小さな穴が開く。ロクノは驚いたように自分の受けた傷を見やり……声もなくその場に倒れる。それが彼の人生の終わりであった。
茂みから身を起こしたキールバックは、なんの感慨もなく白装束の死骸を見下ろす。弱敵。襲撃ミッションにおいても、この者どもは戦力に数える必要もあるまい。
ディスグレイス:連続側転
[3,3.4,5,6] 成功
ディスグレイス移動
キールバック:連続側転
[2,2,3,3,3,4,5,5,5,6,6,6] 成功
キールバック:通常スリケン→ニュービー6
[1,3,3,4,4,4,6][2,3,3,3,3,4,5]
ニュービー6【体力】2→0 死亡!
キールバック【DKK】0→1
シャープキラー:ダッシュ移動
ドラゴンドージョー警戒中
◇3ターン目◇
「……でかしましたよ、キールバック=サン。貴女のおかげでやりやすくなりました」
「アリガトゴザイマス、お姉さま……!」
嬉しげな笑みを向けてくる妹分に、ディスグレイスは微笑を送る。グレアリング・オロチの代表としてリー先生のミッションを受領したあの日から、随分とカラテを研鑽しているのが見て取れた。素晴らしい。
キールバックの均整の取れた身体を眺めて楽しむのもほどほどに、ディスグレイスは敷地の奥を見やる。庫裏と思しきあの場所が、ドラゴン・ドージョーの住まいだろう。
「キールバック=サン。シャープキラー=サンとともにあの建築物のヤサガシを。おそらくは敵の寝床、なにかドージョーそのものに関わる重要な物品が隠されているかもしれません」
「ハイヨロコンデー! ……ほら、行きますよシャープキラー=サン」
「わかってるわかってる。じゃね、ディスグレイス=サン。また後で!」
シャープキラーはウインク一つをディスグレイスに送ると、連続側転で風めいて突入していくキールバックを追って駆け出した。サイバネ脚の力もあり、その速度を常人が追うことは難しいだろう。
ディスグレイスもまた動く。彼女はしめやかに近くの建物に潜り込んだ。コンクリート造の小さな物置。祭具や法具などが安置されている。ディスグレイスはそれらを見渡し……壁に立て掛けられた赤漆塗りのヤリに目をつけた。
なかなか上等の代物。最近気炎を上げているカテドラルにプレゼントしてやろう。ディスグレイスはいそいそとヤリを回収するのだった。
◆◇◆◇◆
それと同時刻。ドージョー西側の警備にあたっていたドラゴン・ユカノは、弾かれたように振り返った。
◆ドラゴン・ユカノ : ゲンドーソーの孫娘 (種別:ニンジャ)
カラテ 4 体力 4
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 7 脚力 5
ジツ 0 万札 1
装備や特記事項
装備:伝統的ニンジャ装束(回避ダイス+1)、ニンジャピルの小袋
スキル:
『●連射2』、『●疾駆』、『●浮世離れ』、
『◉トライアングル・リープキック』、『◉常人の三倍の脚力』、『◉タツジン(スリケン)』、
『◉ニンジャピル作成』
『ニンジャピルの小袋』:
ニンジャピルはリアルニンジャが調合する謎めいた丸薬で、解毒効果や滋養強壮効果がある。
ユカノは複数個のニンジャピルを小袋に入れて持ち歩いている。
手番中に『その他の行動』として使用すると、自分の【体力】を1回復させる。
隣接する仲間に咀嚼させ【体力】を1回復させることも可能。
持続性の毒を受けている場合、NMは任意でその毒を消し去ってもよい。
使用後にD6を振り、出目が1だった場合、ストックが尽きたことになる。
ストックが切れた場合、次のシナリオまでもうニンジャピルを使用できない。
『◉ニンジャピル作成』:
余暇を1使用することで、ユカノは「ニンジャピルの小袋」を自動的に再使用可能な状態にする。
『●浮世離れ』
ドラゴン・ゲンドーソーとドラゴン・ユカノは、長らく人里離れた山奥でドージョーを営んできた。
このため、UNIXやIRCなどの最新テックを用いたハッキング判定に難易度+2のペナルティを受ける。
「……ユカノ=サン? どうかしましたか」
「あ、いえ」
怪訝にこちらを見やる門下生に手を振りつつも、ユカノはじっとニューロンを研ぎ澄ませる。なにか、違和感があった。
「……スミマセン。少し向こうを見てきます。ここをお任せしても?」
「エッ? ああ、勿論です!」
グッドサインを返してくる門下生に微笑しつつ、ユカノは歩き出す。センセイの予感が結実したのではないか。焦りに似た不安を感じながら。
ディスグレイス:連続側転
[1,2,2,3,4] 成功
ディスグレイス:移動後、牛車置場内のトレジャー取得
1d6 → 6 『*赤漆塗りのヤリ*』獲得
キールバック:連続側転
[2,2,2,4,4,5,5,5,5,6,6.6]
キールバック:移動
シャープキラー:ダッシュ移動
ユカノ:察知判定
[3]
ユカノ:移動
◇4ターン目◇
「イヤーッ!」
炊事場と思しきスペースを連続側転で駆け抜けたキールバックは、回転する視界の中に階段を発見! ニンジャ第六感に導かれるままに駆け登り、寝室と思しき部屋へ侵入! その押し入れを勢いよく開く! スターン!
「……これは!」
そこに納められていたいかにも古めかしいマキモノに、キールバックは顔を綻ばせた。これならばきっとお姉さまも気に入ってくださるだろう……いそいそとそれを手に取った彼女は、ふと片隅に置かれたものに目を奪われる。
それは白黒の家族写真。そして妙に古びた絵巻物だ。キールバックはなんとはなしに写真を手に取る。中に映っているのは大人びた顔つきの女性とぎこちない笑顔を浮かべる青年。
この場に納められているということは、ドージョー所縁の人物なのだろう。しかし、いったい……?
(……お姉さまならこの女性を気にいるかもしれませんし、念のため取っておこう)
ガタン! 部屋の外で物音。おそらくはシャープキラーか。キールバックはそっと写真を回収するのだった。
ディスグレイス:連続側転
[2,2,4,6,6] 成功
ディスグレイス:移動
キールバック:連続側転
[1,1,2,2,2,3,3,4,4,5,5,5] 成功
キールバック:庫裏二階へ移動、押入れトレジャー取得
[3] *グレーター・マキモノ・オブ・シークレット・ニンジャアーツ* 獲得
および、「謎めいた平安時代の絵巻物」と、
白黒の「家族の写真」獲得
シャープキラー:ダッシュ移動
シャープキラー:庫裏二階へ移動後、タンストレジャー取得
[6] 神秘的なニンジャハーブ 取得
ユカノ:察知判定
[5]
ユカノ:連続側転後移動
◇5ターン目◇
「ンンー……」
物置を後にし、建物の陰に潜んでいたディスグレイスは小さく舌舐めずりした。なにやらそこらの半端者とは異なるカラテの持ち主が接近している。恐らくは……情報にあったドージョー主の孫娘か。
(これも是非、捕らえたいところですね……ドラゴン・ゲンドーソーはリアルニンジャと聞きます。その孫娘となれば……)
ディスグレイスは笑みを深める。ラオモトとてそうした存在に興味を示すだろう。そうでなくとも……自分は大いに興味がある。彼女はそうした性的嗜好の持ち主だ。
彼女は地面に携帯IRC端末を置き、キールバックらにメッセージを送る。調査を切り上げ、本題に移る頃合いだと。
その数秒後、庫裏からしのびやかな足音が聞こえてくる。どちらかはわからないものの、指示に従い引き上げてきたか。ディスグレイスは端末を胸元に仕舞い込み、立ち上がった。
ディスグレイス:連続側転
[1,3,4,5,5]
ディスグレイス:移動
キールバック:連続側転
[1,1,1,1,1,2,2,3,3,4,4,5] 成功
キールバック:移動後大部屋トレジャー取得
[5] *グレーター・マキモノ・オブ・シークレット・ニンジャアーツ*と見事な松ボンサイ(【万札】5)取得
シャープキラー:ダッシュ移動
シャープキラー:移動後、囲炉裏トレジャー取得
[5] ニンジャピルの小袋 取得
ユカノ:察知判定
[1] その場を調査!
◇6ターン目◇
ディスグレイスは連続側転し、石畳の参道に着地。「イヤーッ!」その眼前に飛び降り、着地したのはキールバック。同時に横手の建物から飛び出してきたのはシャープキラーだ。
「ドーモ。成果は?」
「ンー、上々? 私の方はハーブとかピルとかそんなんだけど」
「マキモノを回収してきました。おそらくお姉さまのお眼鏡にかなう一品かと!」
「ウフフ! キールバック=サンが言うなら確かでしょうね」
簡潔な報告にディスグレイスは顔を綻ばせた。そしてすぐに眼前に聳えるカテドラル本殿を見上げる。ドラゴン・ドージョーの主がいるとしたら、ここであろう。事実この場にいてもカラテが伝わってくる。
「ではそろそろ本題に入りましょう。ヘルカイト=サンをお待たせするのも忍びない」
「アハハ! 了解!」
「わかりました」
ディスグレイス:連続側転
[2,3,5,6,6] 成功
ディスグレイス:移動
キールバック:窓から飛び降り
シャープキラー:ダッシュ移動
ユカノ:察知判定
[4] 移動
◇7ターン目◇
キールバックとシャープキラーが本殿入り口の一つの両脇で突入態勢をとったのを確認してから、ディスグレイスは大きく右袖を打ち振った。
ぞるり、と滑り出したのは名状しがたいバイオ触手。だがニンジャ視力をお持ちの読者であれば、その触手に取り付けられた異形のブレーサーめいた器具が見えるはずだ。
ディスグレイスは再度バイオ触手を大きく打ち振る。ぎちり、と小さな軋みとともにバイオ触手がさらに伸長! ブレーサーめいた器具がその状態を固定! ディスグレイスは顔をしかめ、バイオ触手に力を込める。先端部、ヘビの顎めいたパーツが開閉しカチカチと音を立てた。
これぞリー先生が提供したダイジャ・バイトのデータを元にソラン・イゾセ研究員が開発したディスグレイス専用武具。名をクズリュ・バイトという。
ドラゴン・ゲンドーソーが恐るべきカラテの持ち主であることは、ソウカイデータベースに残されたわずかな交戦記録からも明らか。ならばこちらも相手の届かぬ間合いから攻め入ればよい。
ディスグレイスはコンマ数秒のコンセントレーションを行い、次いで突入合図を出そうと
「イヤーッ!」
そこへ飛来するスリケン!「イヤーッ!」シャープキラーは背中のノダチを抜き、それを弾き飛ばす。そしてアンブッシュ者を見て不敵な笑みを浮かべた。
ディスグレイス:連続側転
[1,2,2,6,6]
ディスグレイス:武器持ち替え→クズリュ・バイトへ
キールバック:連続側転
[1,2,3,3,3,3,4,4,4,4,5,6] 成功
キールバック:移動
シャープキラー:ダッシュ移動
ユカノ:察知判定
[6]連続側転移動
ユカノ:スリケン→シャープキラー
[4,4.4][1,4,5,6]
シャープキラー回避
[2,3,3,6,6,6][1,1,3,4,5,6,6]
「アハッ! 見つかっちゃったみたいだよ、ディスグレイス=サン」
「そうですね。なにか問題が?」
「タイミングを削がれたのはやや不快です。ねぇ、お姉さま?」
カランカランカラン! 手に持ったナリコを高らかに鳴らしてから、アンブッシュをしかけた女はオジギを繰り出す!
「ドーモ。ソウカイヤの皆さん。ドラゴン・ユカノです……!」
【ブルタル・オロチ・ヴァーサス・アングリー・ドラゴン】#2終わり。#3へ続く
→続きはここから