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うちの犬が危篤な話。

そうなんですよ。実は、うちの犬が危篤なんです。

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ファミリーDOGフォトグラファーのシカマキです。
吉祥寺・三鷹・武蔵境・西東京を中心に活動している、
あなただけの大切な日を、大切に撮影する、「来てくれる写真館」シカマキ写真館です。


顧客の心理を読むまでもなく、まさに体験中


この話は書くべきかどうかを散々迷いましたが、何しろ「犬の命は短いのですよ」「だから後悔する前に写真を撮りましょう」と訴えている私自身が、自分の犬が酸素室(人間で言うところのICU)に入っている状態であるので、

いざ目の前にいたモフモフが生死の危機に面しているときの飼い主の気持ちというのが死ぬほど(いや、縁起ではない)分かる、いや、まさに当事者になってしまっているよ、の状態なので、

これは書いておかねばならぬ。と思って書いています。


しょうがない、私はアラーキーを見ながら育った年代です。
アラーキーの奥さんが亡くなるまでの写真集は色々と引っ越しを重ねたけど、今でも手元から離せない一冊である。ついでに言えば、これがあるので子宮筋腫という病が怖くて仕方ないぐらい影響を受けています。

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カメラを向けられない。向けたいとも思わない。


今まで緊急入院を2回経て、今回が3回目です。二度あることは三度あるというように、余り来てほしくないタイミングが思ったより早く来ております。見た姿は思ったより辛そう。肺水腫なので鼻から少しだけ水が出てきてしまっています。レントゲンも見ましたが、心臓の中の血が全身に回らずに溜まっているので大きく肥大してまん丸。これは、、辛いなあ。

呼吸が辛い状態も動画で残しておりますが、ここにアップするのは控えたい気分です。普通は写真も撮らなければ動画も撮影しないでしょう。下手したら私は不謹慎で、こんなときに何をしているのかと怒られる対象になるだろうと思っていますが、


もう、その時はどうしたら良いのか分からなくて、とにかく写真を撮り、動画を撮るということしかないのです。私がこんな仕事をしているから、何か目の前で事件や出来事が起きたら撮影するという習慣ができているだけなのです。

前に撮影させていただいたワンちゃんが亡くなり、お友達にお礼参りをされていたのをSNSで拝見したけど、その様子を動画で撮影している別のカメラマンの姿が写り込んでいました。飼い主さんは動画のお仕事をされている方なので、気持ちは良く分かります。とにかく、撮るしかないのです。



しかし、記録の仕事に携わっていない人が世の中には殆どだと思うので、こういうお別れの際にカメラを向ける人は殆どいないと思います。いや、向けようという余裕もありません。でも、このシニア犬を撮影するプロジェクトを一緒に考えてくれたコンサルさんが身内を亡くした方で、彼女は常に「病室の親と一緒に撮影しておけばよかった」とコンサル中に繰り返していたのを思い出しています。実体験をした人が言うのであれば、私もきっとそう思うのでしょう。



実際、カメラを向けていますが、可愛かった元気の頃のうちのモフモフに比べると目もうつろだし、呼吸も辛そうだし、まだ視覚的に分かりやすく弱ってはいないのですが、病気によっては目を背けたくなる状態にもなるでしょう。皮膚病に見舞われたワンちゃん等なら尚更。



撮るなら病に倒れたこの瞬間ではないのかも、と思いました。でも撮らないで後悔するならば、撮っておいたほうが良い。後悔先立たずと先人も言うじゃないですか。一度騙されたと思って撮影しておくのも良いのかなと思っています。


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まだベロを出して寝ている元気な頃だね、この写真は。


ペット医療はぶっちゃけ家計とのせめぎ合いだ。

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これは2回目の入院から奇跡的に生還したときの、うちの愛犬の写真です。いつもどおり尻尾を振り、いつもどおり、いや、いつも以上にガツガツご飯を食べてくれました。飼い主は大喜びで鳥肉を買いましたけど

その尻尾の先には高額の請求書がくっついてきました。

高額って想像つきますか・・?
人間がどんなに入院をしたとしても、国に守られているので、一ヶ月7万円以上は超えないはずですが、うちの犬は、、

・レントゲン4回
・酸素室一泊
・その他もろもろの点滴

こちらで3万円でございます。
チーン。

長期入院の場合、確か4泊ぐらいで10万円を超えました。こころなしか、我が家の銀色の楽天カードの厚みがうっすく減って見えます。ICチップカードなんて擦れまくって変色していますよ。良くこの高額な請求に耐えていますな。。我が家。しかも12月なんて2回も入院。この秋に大量の仕事をこなした私、偉い。入院費は何とか賄えそうです。
しかし高いなオイ。(保険は必須です)

愛犬は失いそうだわ、懐も辛いわで、右ストレートをくらって立ち上がろうとしたらアッパーがやってきて、リングで中々立ち上がれないような気分になりますが(ボクシング経験は無いから想像でしかない)それでも人生は続いていくから頑張ろうぜ私!STAY GOLD!と訳のわからない事しか浮かばない状態であります。


それでも犬は飼って良かったし、もっと写真も撮りたい。



こんなに大変な思いをしているので、もう犬は懲り懲りと思うこともあったり、実際にそういう結論に至る人も多いと思いますが、今は次から次へと犬との思い出が出てきて、おかげで私の人生も笑いに溢れているし、安らぎってなんだろうという事を教えてもらえたし、この10年は愛犬なしでは語れないので(「愛犬の出来事から見る私の人生史」という、主人公逆転劇的な人生史が書けるのではないか)良かったのではないかと思っています。

そういえば嫌いなトリミングサロンに連れて行った後はカンカンに怒っていたので、「グルーミング済」という印の耳のリボンが可愛くて写真を撮りたいのに、帰り道は絶対に私の方を見てくれなかったな、、とか

耳の後ろの毛が妙にグルグルしていて、毛の流れが複雑、、とか、忘れたくない事を今度写真に残しておかねばと思っています。間に合うかな。



写真を撮影することは、絶対に通らねばならない「今、体験していることがすぐに過去になる」ことに対する、私ながらの抵抗でもあるようです。できれば永遠に残しておきたいし、永遠に一緒に居たいんだけど難しいから写真を撮影するとでも言うのでしょうか。

さて、ここまで色々書いてきて、今日は18時に病院に面会に行きます。前にも書きましたが、うちの愛犬は難病コレクターです。医者ですらが「この病気で生きながらえた犬は見たこともない」というハードルを超え、蘇る奇跡を起こしている。その姿、まるで、不死鳥の如し。


犬だから不死鳥ではないか。

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オチはそれかい。という顔をされましたが、

今度はそのグルグルの毛に高額な請求書が挟まって帰ってくるかもしれません。すいません、まだ続きがありました、と謝りながら、次のブログが続くのかもしれません。
小さな体ですが大きな存在感、そして小さな体ですが大きな請求額・・・・ペットオーナーさんたち。がんばりましょう。

もし、こんな状態の我が家に少しでも応援をいただけたら嬉しいです。
サポートよろしくお願いします。



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