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代表たけしげの業務日誌「つつがある日々」8月後半

2022/8/16(火)
南港ATCで開催している「理由あって絶滅しました。展」を見に行く。
同名のベストセラー本の展示で、それを編集したのが知人のKさんで、招待券をくれたのだ。

親子で楽しめる夏休みのイベントだけあって、場内は親子連れがわんさか。
展示は古代のアメーバみたいなやつから始まり、徐々に現代に近づいていく流れで絶滅した生物とその理由をパネルで教えてくれる。
化石、動きまで再現したレプリカ、巨大動物の実物大のポスターなども置いてあり、かなり見ごたえがあった。
絶滅の理由が書かれたパネルには、子ども向けのセリフ仕立ての文章と、大人向けの解説が両方書かれており、親子で一緒に楽しめるようになっている(もとの本を読んでいないのでわからないが、元々そうなってるのかもしれない)
人が多いのでなるべくサーッと見て回ったが、それでも2時間くらいかかった。
しっかり作り込まれた展示でかなりおもしろかった。
シールを、自分用と通販の封筒に貼るために購入。

行きたいと思っていたテオヤンセン展が同じ建物内であると知り、なんてラッキー!と思いハシゴする。
ヤンセンが「ビースト」と呼ぶ、風で動く巨大な生物の展示。

生物といってももちろん人工物で、しかもプラスチックのチューブや結束バンドなど、かなり人工度の高い素材で作られている。
が、ヤンセンがこの作品を作ったそもそもの動機は「新しい生物を作りたい」という古代の神っぽい発想からだったらしい。
そしてその発想に忠実に、ビーストをとりまく様々な設定もパネルで解説されており、それがまたおもしろかった。

たとえば古代の生物には、火山の噴火など生態系がガラリと変わるできごとを境に「ジュラ紀」「白亜紀」みたいに時代区分がわかれている。
ビーストの場合にもそういった区分があり、チューブの接合に使われていた素材が「マスキングテープの時期」と「結束バンドの時期」でわかれていたりする。
噴火などの地球規模で大きなできごとが、ビースト界ではヤンセンのひらめきや発見という小さなできごとに置き換えられているのがおもしろい。
また、もし実際に神がいるとしたら、きっとヤンセンと同じくらいの感覚で試しに新しい構造を作ってみたり置き場所を変えてみたりしているに違いなく、そう考えていくとヤンセンの活動そのものが何かの暗示めいても思えてくる。
他にもビーストの足の動きが生物っぽくなるように構造をこだわった部分や、ビーストが生物として「増殖」できるように作り方を公開している話など、生物を産み出すということに対するこだわりがわかってとてもよかった。

またおもしろいのが、同じ建物内で先ほど見た「絶滅展」もやっているということだ。
ちびっこがわんさか集まる夏休みのATCで、地球の起源から順に生物を辿っていき、最終的に現代の人工生物にたどり着くなんて、めちゃくちゃ粋ではないか。
企画段階からあえてセットにしていたのか、たまたまタイミングがあってこうなったのかわからないけど、ATCやりよる……

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