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矯正治療の必要性 見た目だけじゃない!


歯科治療が必要となる原因は、虫歯・歯周病・顎関節症など様々ですが、多くは歯列不正からによるものである場合があります。
歯列不正を治す矯正治療は見た目を気にして始める人がほとんどですが、最大の目的は“環境の改善“であると思っています。
適切な歯列を確立していれば、あと必要なことは口腔ケアのみです。

歯列がガタガタだったり重なっているところがあれば、そこは歯ブラシなどが届きにくく清掃不良になります。
歯の間をフロスなどでケアしても、重なりが大きいとどうしても汚れが取れにくく、歯石もたまりやすくなります。
(毎日患者さんの口腔内を見ていても歯の重なりがあるところによく歯石や汚れが目立ちます)

また、歯科治療の目的として"噛めるようになること"は欠かせないものだと思っています。
1本の歯の問題だけでなく、全体が安定した機能を有していることが大事です。
当たっていないところがあったり、偏っていたりすると、バランスが崩れていきます。
矯正治療によって、歯列を正しい位置に並べバランスを整えることが大事になってきます。

また、口腔機能は"会話をする"という機能も重要です。歯列と舌、頬っぺたの筋肉などが正しい位置でバランスを取れていることによって発音します。
歯の隙間に空気が抜けてしまったり、舌が上手く当たらないと、滑舌が悪くなったり話しにくくなるイメージが分かりやすいと思います。
歯列不正を治し、全体のバランスを整えることで会話がしやすくなることもあるのです。

矯正治療を始めるほとんどの人の理由の"見た目"。
これは人の印象を左右します。笑顔になったときに綺麗な歯が見えたら素敵だと思います。
欧米では、"歯の状態""人の評価"を左右します。
歯の汚い人とは
ビジネスをしたくない
ハグしたくない
と思うのです。

ここまで矯正治療の必要性について書いてきましたが、矯正治療は自由診療であり高額です。
やりたいけど手が出せない人もいるかと思います。
日本における歯科治療は、
問題が発生してから処置をする
という保険制度になっています。
病気を起こさないためにどうするか
という観点が考えられていないことがあるのです。
予防的に考えられていないのは、日本全体の責任だと思います。
・私たち歯科医師の中に、『問題が発生してから処置をする』になってしまっていた人がいたこと
・国の制度がそうなってしまっていること
・国民が口腔内の予防を考えられていないこと

これを変えていけたらと、思っています。

自分の歯が適切な歯列を確立していれば、あと求められるのは口腔ケアのみです。
口腔ケアと定期検診の重要性に関しては

「https://note.com/shikai_dazo/n/n12f3eee06635」

こちらを見てください。

子供の乳歯列から、大人の永久歯列に変化していく成長発育の段階で矯正治療を取り入れることにより、将来の予防的な環境を作ることができます。
幸い医療控除という制度があるので、子供の頃の矯正治療だと治療費を控除することができる場合があります。
自分の子供や、親戚、周りの人などに広めてもらえると嬉しいです。

国民全体が口腔内の予防的な環境を作り出すことを意識することによって、歯科治療や保険制度も変わってくるかと思っています。

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