鹿田、夏の準備をする2022
カプス。乾杯!静かで穏やかな冬の夜である。風も凪いで、ひっそりと月が浮かんでいる。仕事を終えて喉に放り込む強炭酸が心地よく、再び、我が胃に神秘の宇宙を想像する。いつもの如くネタなど持ち合わせていない僕だが、混沌と化す我が胃、もとい宇宙にガスが生成されたならば、それはプシューと音を立てて勢いよく飛び出していく。さすればあとは傍観し、眺めるだけである。さあ、我が指たちよ、今日も適当気ままに素敵な記事を書き上げておくれ。
あ、鹿田です、よろしくね!
2月も半ばを過ぎればだんだんと冬の退いていく感覚がある。この感覚を大事に大事に育てている僕だが、そんななか今度は穏やかな夜に包まれたものだから、まるですでに春にいるような、浮遊した感覚に陥った。まぶたを閉じれば鼻先を桜の花びらが過る。ま、万年鼻炎の僕はいまいち、桜の匂いが定かでないのだが、そこは上手く自慢の妄想力が補う。そのまま気持ちよく、鼻より深呼吸したなら、暗き二穴の深淵に想像の花びらは吸い込まれていく。はくっしょん!
想像が侵食し鼻をかむ。ずびずびと水を出し切ると些か頭が軽くなった気がする。(普段から人一倍軽いだろは禁句である)一時的に両の鼻穴が開通したことにより所謂急須の空気穴の役割を果たし、ビールの進むこと進むこと!
はて、あっという間に酔ってしまった鹿田はその桜木の並ぶ土手に横たわり、春の宵に身を任せた。
宵の効果によりますます不確かになった季節はあっという間に桜を散らし、青々とした新緑を宿す。鹿田の想像を司る黒子たちは慌てふためき、その木々をつないだ提灯を外したり、ブルーシートを外したり、エキストラの酔っぱらいを紐でつないで舞台裏へと立ち去っていった。(我が黒子たちは主人に相反し”できる”のである)
そして今、目の前には薫風吹き抜ける青田がある。ウユニ塩湖如く天を反射すその地に立ち、体全体にあの青い風を受けては僕は浮かんだ。そして溜め込んでいた息を気持ちよく吐ききる頃は、ふわり、と、なお浮かんだ。その背には汗をかきかき持ち上げる、黒子たちがいた。
開放された僕は、何かもっと楽しいことをと、にまにまにやけながら考えていた。うずうずする心は何かを始めよと語るのである。心の言うことは聞いてあげたい。例えば、「8月の秘密基地」なんて、サークル立ち上げてみようかななんて。サークルといっても、何かしっかりプランがあるわけではない。
たとえば、虫の写真を撮ってアップする(同士で)昆虫採集のスレッド、夏の小さな目標を宣言しては、それをどのように達成したか、もしくは達成できなかったかを語る作戦会議室のスレッド、夏のなんでもない写真をアップする、夏の写真スレッド、そんなのを気楽に夏が好きな人達でできたら楽しいな、なんてその程度の思いつきだ。
ま、もう少し考えてみてだけれどね。心からワクワクすることをしてみたいのさ。
ではまた!