バーチャルマーケットはデジタルアバター文化を切り開く礎となるのか?(前編)
これを書いている現在、バーチャルマーケット3が開催されている。
バーチャルマーケットについてはこちらを見てもらうとして、解りやすい言葉で言えば「デジタルデータのコミケ」という呼び方でしっくりくる人が多いと思う。そして、多くのデータはBOOTHというpixivが運営しているクリエイター向けのマーケットである。
経緯云々は誰かしらが詳しく書いてると思うので探してみて欲しいが、バーチャルマーケットで(間接的に)売っているデータは確かに素晴らしいものが多く自分も欲しいと思うものが多いが、果たして普通の人は「使い道があるのかどうか?」が疑問である。
販売しているデータの多くは「VRChat想定/VRM」という表記が多いと思うが、「VRChat想定」はまさしくVRChatで使用する仕様になっている。もう一つの「VRM」はデジタルモデルデータの共通フォーマットである。詳しい仕様や詳細はこちら。
VRMフォーマットによるアバターモデルを持っていると、対応したアプリケーションでそのモデルを使用できるというもの。2019年7月19日にサマーウォーズが地上波で放送された際に、放送と連動した形でVRM形式のアバターデータを持っている人はサマーウォーズを再現した世界で名シーンを再現できるなど、少し話題になった。記事
さて、その後VRMのアバターを使ったムーブメントが起きているかと言えば、「界隈では動いているが、一般人の目に触れるレベルではない」というのが現状。関係クリエイター間では動いているが一般化しているとは言い難い。
バーチャルマーケットは3回目の開催となり、多くのスポンサーを獲得し広く認知され、ニュースやツイッターなど広く取り上げられることとなったが、現状解りやすい「使い方/使う場所」が無い。買ったものを気軽に使う場所や方法が無いのにマーケットだけが大きくなりつつある良くわからない経済圏が生まれている。
さて、この変わった経済圏。どういう未来を描けばよいのか…。(後半へ)