【マッチングアプリ】マッチした広告モデル美女には秘密があった

最近、マッチングアプリもかなりご無沙汰となり、新しい出会いがなかった。

ふと、「このままでは老後、誰にも気づかれる事なく部屋で1人虚しく死んでいくのか」と恐怖心が芽生えた。

気がつけば携帯を持ち、マッチングアプリを開き、すぐさまタイプの女性をひたすら探す。探す。探す。スワイプ、スワイプ、スワイプ、

マッチングアプリではないアプリを開いていても癖でスワイプしてしまう。(もはや末期)

そして、超絶美人で、どタイプの女性と画面越しに目があった。
「絶対美人!」と言えるほどの美貌。

(お願いします。マッチしますように!)切実な願いを込めながら右スワイプ(LIKE)をする。

数時間後、少しドキドキしながらマッチングアプリを開いてみると…

さっきの美人な女性とマッチ成功!

2024年上半期始まって1番嬉しい出来事。

Mさん、32歳、独身、身長165cm、体型はやや細め、前髪なしのロングヘアー、カジュアルな服装でスキニーのジーンズを履く写真、コーヒー好き、お酒は少し。

はい、すべてタイプです。
むしろなぜこんな美人が独身なのか?と思うほど。

しかし、喜ぶのはまだ早い。ここからが勝負だ。

マッチングアプリをしたことのある男性はわかると思うが、マッチングしてもほとんどの場合は返信がないものだ。そう本当の勝負はここからだ。

一発目のメッセージをなんと送るか悩み10分ほど経過。
しかし、いくら悩んでいても正解なんてない。

覚悟を決めてメッセージを送る!
この1通目のメッセージが命運を分ける。

「初めまして、マッチありがとうございます!写真の雰囲気すごく素敵ですね。プロフィールみましたが僕もコーヒー好きで毎日飲んでます!よくカフェとかもいくんですか?」

なんて当たり障りもない、面白さのかけらもない、ありきたりな文章なのだ。(美人を目の前にすると萎縮しておもろい事とかできないタイプ)

しかし、これは敢えての戦略であり作戦だ。

①ストレートに容姿を褒める
②しっかりとプロフィールも読んでいる主張
③共感し共通点のある話題

マッチングアプリで重要と言われている3拍子を的確に捉えたメッセージなのだ。
(そんな3拍子ないけど)

20代前半の子であれば、こんな定型分みたいな文章は送らず少しボケておもしろい文章を一発目から送るだろう。

しかし、30歳前後の女性は真剣に付き合える男性を探している人が多い。ここで重要なのは”おもしろさ”ではなく、”普通”かどうか!

30歳くらいになるとみんなそれなりの恋愛を経験してきている。そこで結局1番良いのは ”常識ある普通の男性” という事だ。

そう思い、1発目の文章は定型分みたいな普通の文章を送った。

それが、功を奏したのか。1時間後くらいに返信があった。
(3拍子のおかげ!?)

さて、後は相手に合わせながらメッセージのペース配分をし、少しづつ自分に興味を持ってもらう。

まだまだお互いジャブを打ちながら相手を探る段階だ。
少しボケたりしてユーモアのある人だ。と思われたい所だが、下手な真似はせず今回は ”常識ある普通の男性” という安心感を与えるのに徹した。

そんなやりとりを数日間ほど続け、そろそろストレートパンチを出そうと思い、デートのお誘いをしてみた。

「会って話してみたいなって思ってるのですが、良かったらカフェでも行きませんか?」

ジャブ、ジャブ、ジャブ、からの渾身のストレートパンチ。

これがうまく決まった!

「是非、行きましょう!」

と前向きな返信が。

そして、お互い予定を合わし、無事にデート日時を決めることに成功。

デート当日のお昼頃。

緊張、楽しみ、ドキドキ、さまざまな気持ちが入り混じり、そわそわしながら彼女との待ち合わせ場所であるカフェで待っていた。

「着きました!」

と彼女からの連絡が来て、とうとうご対面。

「こんにちは、初めまして!」緊張しながらも、挨拶はしっかりと!

実物の彼女の第一印象をはっきりと言うと、めちゃくちゃ美人。綺麗な顔立ちに、スラッとした身長はおよそ165cmほどだろうか。厚底の靴なんて履かれるとほぼ身長が同じだ。

背が低い男性ならわかるだろう。

自分と同じくらいの身長の女性が横に並んだ時、少しでも大きくみられたいと思い、背筋をピンと伸ばし、姿勢が良くなる。
(この現象を人は、ナチュラル猫背矯正と呼ぶ)

そして、なんといっても細身の体で足も長くスキニージーンズがよく似合う女性だ。
(僕はスキニージーンズを履く女性が大好きだ)

【可愛い】よりも【綺麗】という言葉がピッタリな女性。

そんな綺麗な女性を目の前にすると、萎縮してしまう情けない自分。

とも今日でおさらばだ。

必ずこの人を彼女にする!!そう心に決めた。

コーヒーを注文して、席につき、お互いの事について話した。

学生時代、仕事、恋愛、どんな性格、タイプなどなど。穏やかで上品な話し方の彼女に気がつけば見惚れていた。

20代前半の頃は某大手会社の広告モデルの仕事もしていたらしい。
そう言われても驚かないくらい美人だ。

途中で少し小腹が空いたのでカフェにあったパンを1つずつ買って食べた。

パンそのものの味が美味しいのはもちろん、やはりご飯は誰と食べるかで美味しさが変わってくる。
美人と食事をするのは最高だ。

本当にパンがおいしかったのだろう。彼女が「もう一回買ってくる」と言い、レジに向かった。

さっき食べたパンと違う種類のパン、計2つを買って席に戻ってきた。

「美味しかったからお母さんの分持って帰ろうと思って」

とニコニコしながら言った彼女はとても優しさで溢れていた。
(はい、もう好きです。もはやパンになりたい。私はパンになりたい)

美貌と優しさを兼ね備えた人なんてこの世にいるのだろうか。

その後も彼女とは他愛もない会話を続けた。
ものの数時間で、気がつけばお互いタメ口で話もしているくらい距離感も縮まっていた。

会話も弾み、彼女も楽しそうに喋ってくれているのをみると、今回はかなり手応えがある。

やはり、これまで数々の女性と出会ってきて、1回目の相手の反応でなんとなく、脈ありか、脈なしかがわかるが、今回は脈アリだ!と思えた。

しかし、楽しい時間も束の間。

もともと、この後に彼女には予定があり、指定されていた時間が近づいてきていた。
やはり美人といると時間がすぎるのが早く感じる。

「最後に言っておきたいことがあって…」

と彼女が話を切り出した。

そして、小学低学年くらいの女の子の写真を見せられた。

「え、めっちゃかわいいね、姪っ子?」

「ううん、私の子。実は子供1人いて、今は離婚しているんだ」

「あ、そーなんや、シングルマザーってこと?」

「子供は元旦那と一緒に住んでいるから一応今は独身ではある」

序盤に話をしてくれればよかったのだが、帰る間近の終盤に話をされ少し戸惑いが隠しきれなかった。

シングルマザーが嫌、子供いるのが嫌、そんな感情は全然ない。
彼女的には、言いにくい部分だったのだろう。シビアな事だし。
その気持ちもわかる。

しかし、言われる側の意見としては、悪いことをしている訳でも、してきた訳でもないので、堂々と子供がいる事を言ってくれれば、また違った感情を抱いたと思う。

このときもそうだが、終盤で申し訳なさそうに秘密を打ち明ける女性はやはり多いのだろうか。


しかし、ここでこっちが何も話さなければ、向こうが気まずい思いをする。せっかく勇気を出して打ち明けてくれたのに。

そう、わかっていながらも、僕の口からすぐに言葉が出ることはなかった。

何を聞けばいいのか?どんなリアクションをすればいいのか?
初対面なのに、元旦那との離婚の原因や親権が向こうにあることに触れて良いのか?

聞いて良いのかわからず、言葉に詰まってしまったのだ。

「びっくりしたよね?一応、知っていてほしいなと思って」

と言う彼女の目は少し切なそうな表情だった。

「話してくれてありがとう!」

最後の最後に、お互い少し気まづい空気にはなってしまったが、笑顔でバイバイをして、1回目のデートは終わった。

その日の夜は、海外映画のようにウイスキーをロックで飲んだ。なんだかそんな気分だった。
(ビビってストレートではなくロックで割ります)

ふと、年上の知り合いが言っていた事を思い出した。

【20代の恋愛と30代の恋愛は違うから】

その意味が少しずつわかってきたような気がした夜だった。

果たして、この美女と2回目のデートはあるのだろうか!?








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