2度目の発作のあと
最初の発作で弟くんは1週間、入院する事になりました。
救急車が来る前、熱をはかった時には、39.8とかなりの高熱がありました。
でも親としては、朝弟くんの熱ははかったのですが、36.6となんともなかったし、それ以降も日中触れ合っていても熱は感じませんでした。
そして入院した時に、医師にも「病院到着時にすでに体温は36度台になってたよ」と言われる始末……。
ひとまず弟くんの入院内容は”熱性けいれん”という事になりました(一応発作時に発熱があったので)
入院中も少しだるそうにしていましたが、4日目くらいから授乳をしっかり飲んでくれたりと、回復に向かっていったのは嬉しかった。
そして退院となった時、医師(くま先生)から「熱性けいれんなら今後も発熱時に出ることがあるので、ダイアップを入れてください。もし無熱性のけいれんが出たら、てんかんを疑わなきゃなのでてんかんの治療をしていきましょう」と言われました。
その当時私の中でてんかんというと、てんかんの持病を持った方が車を暴走させた事件のイメージくらいしかなく、あまりピンと来てませんでした。
ただ、退院後私の親や、義母に電話で退院した事や、くま先生から言われた事を話すと「てんかんじゃなくてよかったね~」と声を大にして喜ばれました。もしかしたら、私と親世代ではてんかんに対する価値観が違っていたんだろうなと思います。
それから数日して
退院して5日後くらい、私と兄くん、弟くんが買い物をしている時に、2回目の発作がありました。
弟くんは抱っこ日もの中でうとうとと眠っていたのですが、突然ビクっとして目が上を向き始めました。
手や足はあまり見えませんでしが、やっぱりピクポクはしていたと思います。急な事だったので「あっけいれんしてる!」と私が言うと、兄くんはすぐ弟くんを見つめて「病院電話していく?」と、冷静な4歳児。
病院へ電話すると、熱がないし、退院してすぐのけいれんだからと受診をすすめられました。
買い物は置いといて、すぐ病院へ行くと、くま先生がやってきて「入院しましょう」と一言。
すぐ主人にも電話して、夕方病院へ来てもらいましたが、その日けいれん止めの座薬を一応いれたので弟くんはぐっすり眠り……。
(けいれん止めの薬、うちはダイアップを当時使用していましたが、副作用ですごく眠くなるんですよね。てんかんの薬は副作用との闘いでもあるなといつも思っています)
キツネ先生との出会い
翌日病室にいると、くま先生の隣に新しい先生が立っていました。
キツネ先生という女医さんでした。
くま先生は見た目も大柄で無口な先生なのですが、キツネ先生は飄々とした感じの先生で、今日から弟くんの主治医になると伝えられました。
実はくま先生のメインはアレルギーだったんですって。
キツネ先生は小児の脳神経を専門にしていて、病院の中でてんかんなどをメインで扱っているとの事でした。
「無熱性のけいれん起きたんだって?今日からてんかんのお薬を試していきましょうか」
キツネ先生はにこりと笑顔で新しく始めるお薬の説明をしてくれました。
新しく始めるお薬の名前は”セレニカ”でした。
それを朝晩一日2回ずつ飲む。
「無熱性のけいれん起きたならてんかんを疑いましょう。でもMRみても特に異常はないですから、良性のてんかんの可能性があります。良性なら成長と共に発作もなくなってきますよ」
と先生は言ってくれたけど、今なら先生はこの当時からドラベ症候群を少し疑っていたんだろうなぁ…と思います。