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くるり『thew』

つみれになったつもり

『心の中の悪魔』を昨夜湯船に浸かりながら聴き、心の中でつぶやいた。「岸田さんが小説や映画のコメントを欲しがられるのもこういう歌詞が書けるからかぁ』ダークでビジュアル系バンドがシャウトしそうな内容をこんなにさらりとぽつりぽつり軽快にハミングされてしまったらミュージシャンズミュージシャンである岸田繁には大方勝負を挑むのはただのミュージシャンはやめているはずだと思う。

『鍋の中のつみれ』は正解にはつみれになる前のイワシのすり身の歌だ。歌の中でつみれになる。未発表曲集を春先に出す、くるりは私の中で春のイメージがある。『さよならストレンジャー』から『ソングライン』と春先の印象が強い。『図鑑』は夏場『THE WORLD IS MINE』は海底『TEAM ROCK』は宇宙『THE PIER』はどこでもない場所。

個人的にすぐに好きになった曲は『Hotel Evropa』と『ダンスミュージック』の2曲。くるりのオールタイムベスト盤が『THE WORLD IS MINE』な自分にはあのアルバムの延長線上か『THE PIER』の制作過程にあったのだろうと推測する。

他の方が書いている通り後半の4曲は既出だが『チェリーパイ』といい『怒りのぶるうす』はさぞかしライブ映えする曲だと思う、特に後者。『Giant Fish』はシングルにしろアルバムにしろ外すのに相当迷ったと思う、初期のような構成の良曲。結局のところ、くるりに捨て曲はないってこと。みんな知ってるか。

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