加重平均ってにゃに?
加重平均法は、統計分析や会計事務所などで使用されるツールです。加重平均は、通常の単純平均を求めるよりも、データセット(一連のデータ)に対する正確な調査を行うのに役立ちます。この方法を使用して得られる数値の正確さは、データセットの特定の変数に与える重みによって決まります。
ポイント
加重平均とは、それぞれが異なる重みや値を持つ、一連の数値の平均値を指します。
加重平均を求めるには、各数値にそれぞれの重みを掛けて、その結果を加算します。
重みの合計が1にならない場合は、すべての変数にその重みを掛けて和を求め、重みの和で割ります。
加重平均
加重平均とは、特定の数値に対して、他の数値よりも重要度が高いことを加味したデータセットの平均値を指します。加重平均は、統計分析や株式ポートフォリオ、また生徒の成績を評価するための平均値などに使われます。さらに株価の変動や、データの不均一性および虚偽性を考慮し、類似したデータポイントが示される割合が等しいことを確認する上でも重要なツールです。
例
加重平均は、会計士が品目の価格を計算するための手段のひとつです。数量が混在していたり、数量が多すぎて数えられないような業種では、加重平均法が便利です。この数値は、売上原価の計算に使用されます。原価を計算する他の方法には、後入れ先出し(LIFO)や先入れ先出し(FIFO)などがあります。
例1
あるメーカーが、
1個100円の製品を20,000個、
1個115円の製品を15,000個、
1個200円の製品を5,000個、
購入したとします。個数を重みとし、全個数を重みの総和とすると、次のような計算式になります。
100円(20,000)
+
115円(15,000)
+
200円(5,000)
÷
(20,000+15,000+5,000)
=(2,000,000円+1,725,000円+1,000,000円)÷(20,000+15,000+5,000)=4,725,000円÷40,000=118円
加重平均コストは1個あたり118円となります。
加重平均の計算方法
加重平均では、データの一部が他よりも重みや重要性が高いことや、発生頻度の高さが反映されているため、データセットの通常の平均値を求める場合とは異なります。一連の数値の加重平均を求めるには、データセットの各値にその重みを掛け、その積を加算します。
以下の手順を参照してください。
各データポイントの重みを決める
決めた重みに各値を掛ける
手順2の結果を合計する
(1)各データポイントの重みを決める
データポイントの重みは、どの数値が最も重要であるかを考慮して決定します。たとえば教師は、生徒の試験の結果や論文を小テストの点数や宿題よりも重視します。消費者行動研究のデータマイニング(データ分析による知識発見)や人口調査などの大規模な統計データセットでは、データセット内の変数の重要性を決めるために、ランダム化されたデータツリー(階層構造)が使用されます。これにより、重要度の分布に不偏性を持たせることができます。このプロセスは通常、コンピュータープログラムを使用して行われます。会計や財務の目的では、製品の個数が重み係数として使用されます。
例
テストで76点を取り、それが最終成績の20%を占める場合は、成績に占める割合がその重みになります。ある投資家が50銘柄をそれぞれ10,000円で購入した場合は、購入した銘柄が重みになります。
(2)決めた重みに各値を掛ける
各値の重みが分かったら、その重みに各データポイントを掛けます。
例
4つのテスト点数のデータセットで、最後のテストの重みが他のテストの重みよりも高くなっている場合
50(.15)=7.5
76(.20)=15.2
80(.20)=16
98(.45)=44.1
(3) 手順2の結果を合計する
加重値の総和から、加重平均値を算出します。
例
7.5+15.2+16+44.1=82.8
加重平均値は82.8%です。和を求め、それを変数の数で割る通常の単純平均法では、平均スコアは76%になります。加重平均法では、他のテストよりも最終テストの重要性に重みを置いています。
参照
https://www.pref.kyoto.jp/tokei/monthly/tokeikyoto/tk2012/tkroom201211.pdf