自分史的なクリッピング史料
先日、パリオリンピック体操女子選手のルール違反により、出場辞退というニュースがあった。色々な意味で「まさか?」と思った人が多いのだろう。そしていざそれが公表されると、賛否両論が渦巻いているとメディアでは伝えている。オリンピアンのメンタル・タフネスは計り知れないものだと勝手に思っていたので、自分はどちらかというと「まさか?」「でもルールはルールだから・・・」という所感を持っている。それまでの尋常ではない努力の賜物がオリンピアンとなることで証されてきたことを思えばイタズラにコメントできないのだけど、2つの側面から感じたこと。一つはオリンピアンというだけで羨望の的であるだけに周囲への影響はやはり大きい存在。もう一つは、もし自分ごとだったら、すなわち、自分の娘だったらどう思うだろうかということ。違う意味で撤退と言えば、ようやくバイデンがそれを表明した。かなりタイミング的には遅いのではないかと思うもこれからの3か月でどれだけ反トランプへの挑戦権を得ることができるのだろうか。本来はトランプが挑戦者なのに・・・。
2007年9月4日 日経 スポートピア 村口史子 ジュニアよ自分磨け
かつての賞金女王のコラム。その後がラウンド解説などでプロ目線での解説はなかなか的を射ていると思いながら、時折中継で耳にする。この記事では、ジュニアレッスン会に参加した際に、子どもたちの自由な姿に素直に感心したというリードで始まる。確かに子どもだから、まじめに取り組み子もいれば、注意散漫だけど楽しそうにしている子もいるという風だろうか。
次のパラグラフでは、女子プロ、男子プロともにその普及に努めているスナッグゴルフの話が続く。プラスチック製ヘッドのクラブと柔らかいボールを使ったあれだ。まさに初心者にはうってつけのもの。なにかと費用がかかるゴルフにおいては、スナッグゴルフは手軽なコストでトライでき、入門編としては優れているんだろう。体育館でも親子で共に楽しくできる。
村口さんは、「ゴルフはまずルール、マナーありき。技術以前のことが大切だ。」と記していて、これこそ競技以外のところでも常に意識しなければならないこと。その競技固有のルールは当たり前としても、あいさつもろくにできないという子も少なくないと嘆いてもいらっしゃる。入門編のスナッグゴルフでもルール・マナーを徹底することもいいだろうと。
その後話は変わって石川遼選手の話。(当時は)15歳の高校生でツアー優勝した。ダイナミックなスイングや、テレビのワイドショーの喧騒も気に懸けない冷静な態度に感心することしきりと。村口さんは、石川選手には米国留学を勧めたいと記している。マスターズでの優勝を目標にしているのなら本場米国で勉強すべきだし、英語すらもマスターして世界のトッププロと渡り合える自分を築き上げることをアドバイス。当然、世界には石川選手と同等、あるいはそれ以上の実力を持つジュニア選手はたくさんいるとした上で若いうちは自分磨きに専念するのも手段だと。ジュニアのうちから世界のトップと渡り合える環境をということだろうか。
こうしたアスリートならではの感覚もあるだろうし、一方でアスリートだからといって特別視しすぎるのもよくないのだろう。なぜなら一人の人間であることは変わりがない。若い人にリーダーたる気概を過剰に期待することは間違いだろうか。今後、オリンピックを辞退した女子体操選手の今後を本当に見守る雰囲気づくりというのが望まれる。要は人間誰だってキズはあるもんだと思う。それを癒やすのは本人の努力や周囲の見守りというのも大事じゃないのか。そう親であったなら、もう一度やり直すということに必死に取り組むことになるんじゃないかなぁと思いつつ・・・。